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2018年11月24日23:29

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映画「ヴェノム」

11/21(水)のレイトショー、MOVIX堺で鑑賞。
マッドマックスでもお馴染みのスターがダークヒーローを演じるマーベルコミック原作の映画化。

トム・ハーディ
「ヴェノム」Venom  

サンフランシスコで記者として働くエディ・ブロックは、
ライフ財団がホームレスを使って人体実験をしてる事を知り、
その事実を暴くとために、ライフ財団の研究室に侵入する。
そこで人体実験の被験者と接触したために、エディの体に宇宙から来た生命体が寄生する。 


マーベルヒーローの映画ですが、
今回はヒーローでなく、悪役ヴェノムである。
このヴェノム、以前にサム・ライミ監督「スパイダーマン3」の敵キャラとして登場はしたのだが、
どうも存在感というか描き方が物足りなく、いい印象がなかったのが正直あった。
あの作品は敵キャラが3体も登場したり、内容的にももう一つな印象もあってヴェノムとしては物足りなかった。

そして、今回はヴェノムで主役という悪の映画として楽しみだった。
鑑賞前に想像したのは、ヴェノムに寄生され悪に染まり人間ではなくなる男の恐怖や葛藤を描いたシリアスな作品かと思ったが…


全く予想外なコミカルな展開に?!


冒頭は宇宙船が持ち帰った謎の生命体が人間に寄生し殺戮をするなど、
昔のB級SFホラーを思わせる良い展開だったんだが、
主役のトム・ハーディに寄生した途端に、思わぬ方向に…


これは?
裏切られた・・・


と思いましたよ…


しかし!
結果は…





メチャクチャだけど凄く面白いじゃないか(笑)





普通、期待したものと違ったら「これはガッカリ…」と書きそうな所、
本作は思わぬ方向で満足させてくれた。
ヴェノムは元々凶悪なんだが、主人公エディと一緒になった事で実は
「イイ奴じゃないかw」
と思わせた。
悪の力で戦うヒーロー?
最初、思ったのはデビルマンの原作の方な感じにも思った。
確かにそんな感じもある。
でも、一緒に観に行った弟が帰りにこう言ったので妙に納得した。


「ど根性ガエルみたいだ」


これには笑った。
エディとヴェノムのやり取りや、ヴェノムに引きづられるように暴れ回る姿がまさにそうだ!


監督がルーベン・フライシャー
この監督といえば、あの傑作ホラーコメディ「ゾンビランド」だ!
だから、コミカルな作風だったかもしれない。
この作風自体、普段見ているマーベル映画のノリでもある。
これがDCだったら、予想してたダークでシリアスな内容だっただろう。

アメリカ本国では、批評家筋には批判されてるようだ。
その反面、観客層には大受け。
映画というのは、必ずしも評論の良し悪しで決まるものでもない。
私は素直に面白かったわ!


で、この映画が面白かった大きな要因があったのである。
主役にトム・ハーディをキャスティングした事が凄く大きかった!

トム・ハーディは好きな役者であります。
今まで、この感想日記で出演作は多くレビューする程。
やはり、あの「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が最高なのは言うまでもない。
今回のトム・ハーディが最高だったのは、


1人で2つのキャラを同時に演じる!


これだった。
ヴェノムのモーションキャプチャーと声はトム自身が声変えて演じてます。
全編多いエディとヴェノムのやり取りは、演じるトム自身に寄るもの。
これで思い出すのは、「レジェンド 狂気の美学」で演じた1人で2人の双子のギャング役。
この作品は、この年のベスト男優にトムを選ぶほど凄かった。
これが本作に生かされてる。
このヴェノムに寄生されて、もう体当たりの狂った演技。
これは、彼の初期の主演作「ブロンソン」が原点。
この「ブロンソン」も1人で2人の会話をする芸当を見せる。
https://www.youtube.com/watch?v=5WjoAe2aymM&list=LLk7fGrhmySzHerqzyYNOQyA&t=0s&index=2

今回は監督や脚本よりは、トム・ハーディの演技と存在感が大きかった。
これ、もしもトム以外の役者がキャスティングされたら面白くなかったかもしれない。
多分、ヴェノム自体演じきられないと思う。

やっぱり、エディとヴェノムのキャラがよく出ていた。
両者ともまさに落ちこぼれ同士。
そんな両者が互いに惹かれあって成長する物語でもある。

アクションや戦闘シーンも見応えあった。
サンフランシスコが舞台なのもあり、あの坂道でのバイクアクション。
嫌々ながらも意思に反して動くトムが最高!
クライマックスの敵であるライオットとの戦闘シーンも、
途中でガワが剥がれて中の人間が戦ったりと見せ方が面白かった。


他のキャストでは、

アン・ウエイン役のミシェル・ウィリアムズ
エディの元婚約者。
今回はキャラ的に彼女らしいヒロインであって、後半はライオットを倒すきっかけを作る活躍ぶり。
そういえば、今年はミシェル・ウィリアムズの出演作を劇場で見るのは、
「グレイテスト・ショーマン」と「ゲティ家の身代金」に続き3本目です!

カールトン・ドレイク役のリズ・アーメッド
実質上、本作の敵役である。ライオットと同化するライフ財団のボス。
このリズ・アーメッドは、「ローグ・ワン」で知られるが、
私的にはそれ以前の「ナイトクローラー」でのジェイク・ギレンホールの助手役が印象強い。
この時はギレンホールの人間性のかけらも無いクズぶりに圧倒されたが、
今回の「ヴェノム」はリズ・アーメッド演じる外道過ぎる憎たらしい悪役ぶりを見せ付けてくれるのがいい。

本作も元気にカメオ出演してましたスタン・リー。
今回は最後の方に犬の散歩をして登場。
先日、亡くなったばかりですが、ご冥福をお祈りします。


映画を観る前は、こういう内容だろうと期待して鑑賞しますが、
今回の「ヴェノム」は良い意味で裏切られた?痛快作だった。

もっと、エディとヴェノムの2つで1体のキャラが見たい。
これ、スパイダーマンと絡まなくても単独で2作目3作目とやって欲しい。
エンドクレジット後にはいかにも続編がありそうなシーンがあります。

トム・ハーディが1人で2人(片方は人じゃないけど)演技が最高に面白いダークヒーロです!
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