まあ、ニュースコメは予想通りになってますね。
でも、こうした
同性結婚へのヘイトクライムの洪水は、セクシャル・マイノリティの人権事情が進歩している証拠だと思っています。
なぜか?
それは、ほんのちょっと前まで、男同士の結婚・女同士の結婚なんてのは、ギャグ扱いだったからです。
それこそフランケンフルター博士と人造人間の結婚式じゃないけどw 「ニャル子さん」も割りと最近のラノベだけど、ニャル子さんたちは同性結婚が至って普通の日常の星から地球に来ていますが、その設定自体がギャグです。
あるいは、BLとか百合の漫画を引き合いに出してジョークを言うかだったでしょうね。
それが
「笑い」から「憎悪」に変わったと言うことは、同性結婚が現実味を帯びてきたからに他なりません。
ヨーロッパ諸国でも、同性結婚やパックス制が実現し、アメリカの連邦最高裁が同性結婚を認めました。台湾も秒読みに入っています。
もう、遠い異世界の滑稽なギャグでは無いのです。
ものの分かった方々の言う通り、同性結婚は別に多数派の方々に迷惑なんかかけません。
むしろ幸福なカップルが増えて、良いことだらけです。
同性結婚にムキになって反対する人に、「どうして反対なんですか?」と質問しても、モゴモゴと要領を得ないか、非科学的な主張か、頓珍漢な屁理屈しか返って来ないかのどれかです。
同性結婚に反対する人は、理性や論理や知識ではなく、感情から反対しているんですね。
それはおそらく本能的な嫌悪や恐怖から来ているのでしょう。
けど、それだけに強敵なんですね。理性や論理や知識ではないので、理屈が通用しないわけです。
それだけに今回の告訴について、私は正直とても複雑な心境です。
私は立場上、原告の方々を応援します。支持します。
でも、もろ手をあげて大賛成というわけでもないのです。
戦術的に、ちょっと急進的すぎないか? ということなのです。
この裁判は、間違いなくレイシストにスイッチが入ります。
保守を刺激します。
中立の人々は、どう思うでしょう? これをきっかけに建設的な議論が起こるか? それとも違和感から、反発をするかもしれない。どっちに転んでも不思議ではないでしょう。
これまで私は、まず地方自治体のパートナー制度等の地固めから、地道にやってゆくべきではないか? と素朴に思っていました。
もちろん、人生がかかっている方々にとっては、そんな悠長なことは言っていられないのも理解できます。
だから私は、この裁判の原告側を支持し、応援します。
この裁判に勝訴できるでしょうか?
中学生の公民レベルの素養がある人なら誰でも知ってることですが、憲法は国家を縛るものであって、国民を縛るものではありません。
国家が、国民の基本的人権を尊重するように、約束させるものです。
なのに国民の人権を制限してしまったら、本末転倒です(ただし「公共の福祉」は除く)。
「想定していない」は「認めない」とイコールではありません。
そこを考えれば、結論はあきらかですね。
大方の憲法学者の先生方も同じ意見です。
しかし日本の司法は、悪い意味でどうしようもなく保守的です。
ゆえに私は正直、難しいと思う。
何しろ日本の司法は、夫婦の姓の選択制すら満足に実現させることが出来ないのです。
憲法学の定説と抵触するのを避けながら、現行の民法を合憲とするでしょう。
実際、最高裁は、夫婦の同姓を強制する現行法を合憲としましたが、姓の選択制もまた憲法とは矛盾しないことをも明確にしました。
それだけに敗訴はしたものの、冷静な中立の方々の関心をひきつけ、現行の民法に疑問を持つ人が出てきました。
今回の同性結婚の裁判においても、判決は似たものになるんじゃないかとも思います。
現行の民法は合憲、しかし同性結婚もまた合憲、みたいな。
どうあれ、司法は「24条は同性結婚を認めていない」と言う俗説が間違いであることを認めざるを得なくなるのではないでしょうか?
そうなれば、中立の人々が考えるきっかけにもなりうる。
試合に負けても、勝負には勝つ。
これを目指すしか無いんじゃないのかな? とも。
まあ、私の予想が外れて、勝訴したら?
こりゃ祝杯に「響17年」のボトルを開けなきゃならないかも? ですw
どちらにせよ、私は未来に希望を持ちたいですね。
■「同性婚を認めないのは違憲」全国初の集団提訴へ 「婚姻の自由」侵害を主張
(弁護士ドットコム - 11月30日 10:52)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=149&from=diary&id=5398238
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