むかしむかし、ある町によくのふかい和尚さんがいました。
檀家(だんか→付き合いのある家)のおつとめにいきましたが、帰りがおそくなってしまいました。
カゴにのって帰ればよいものを、よくのふかい和尚さんはお金
がもったいないと、ひとりで夜道をトコトコと歩いて帰ったのでした。
檀家でごちそうになったお酒が、ホロホロとまわってきて、とてもいい気持ち
です。
代官橋(だいかんばし)まで帰ってくると、橋のてすりの上にピカリピカリと光る
ものがありました。
見ればたいそう美しい玉
です。
「こりゃあ、けっこうなおさずけもんがあるわい。さっそく、いただいて帰りましょう」
それをつかんで、ふところへ入れようとすると、光る玉はコロコロところがって、先のほうでとまりました。
「これこれ、かってにころがるでない。きずがつくわい」と、そばへいって、ひろおうとしました。
すると玉は、またキラキラ
光りながらコロコロと先のほうへころがっていきます。
「こりゃまて、こりゃまて!」と、追いかけていくうちに、もらってきたおふせも、ごちそうのつつみも、だいじな数珠📿も、みんなおとしてしまい、とうとう、もとの町の中までもどってしまいました。
町の人は、和尚さんが
フ−フ−いいながら追いかけているのを見て、みんなして光る玉を追いかけました。
つづくモンミ☘
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