Jリーグ2部(J2)で上位を争う九州の2つのクラブが、アビスパ福岡と大分トリニータである。共に今季のJ1昇格を勝ち取るべくしのぎを削っているが、今週末土曜日はレベルファイブスタジアムで直接対決が行われた。
共に勝点3を勝ち取るべく、絶対に負けられない戦いとなったこの九州ダービーは序盤から熱い試合となる。時折雨が混じる中、ピッチの上もスタンドも両クラブの「勝ちたい」という気持ちが表に出て盛り上がったのは言うまでもない。好機は作るも、なかなか防御が堅くてゴールに至らず、とくに福岡のGK圍謙太郎が再三演じるビッグセーブは「見事」の一言であろう。後半もアディショナルタイムに突入し、もう少しで引き分けて福岡も大分も勝点1となるところで、この試合最大の見せ場が訪れるが、その主役となったのはFWレオミネイロ=レオナルド·エンリケ·サントス·デ·ソウザである。
かつては同じJ2のFC岐阜に在籍した背番号35のストライカーは、PA内でパスを受けると、大分DF岩田智輝と対峙したが、次の瞬間にレオミネイロは右足で巻いたシュートを放つと、球はゴール右隅に吸い込まれてこれが決勝のゴールとなった。その1分後に試合終了の笛が鳴り、福岡が勝点3を獲って暫定での4位に浮上したが、どちらに転んでもおかしくない試合と言っても過言ではない。結局サッカーの神さんは最後の最後でホームの福岡に運を与えるお導きを行い、そのお導きに従った結果、レベスタは歓喜の渦となった。
次節は対松本山雅戦であるが、こちらもJ1昇格を目指す強力なライバルであり、絶対に負けられない。今月に入って厳しい戦いが続くが、この対大分戦の勝利を弾みにして白星を重ねてほしいと思う。逆にここで1試合でも落としてしまえば、J1昇格は厳しい道のりになってしまうと思っても良い。長月は勝負の月、ここでハチの底力を出してほしいと願いながら、この話を締める事にする。
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