昨夜は公開されたばかりのスパイク・リー(Spike Lee)監督の最新作『ブラッククランズマン』(BlacKkKlansman)を見てきました。
結論から言うと、とても面白かったです。
タイトルの「黒人のKKKのメンバー」というおよそあり得ない設定に???と思いましたが実話に基づいているそうです。
1972年、Colorado Springsで初めて黒人で刑事になったRon Stallworthの話で、地元の新聞にKKKのメンバー募集の公告を見つけたのをきっかけに、地元のKKKの組織に侵入します。
KKKは勿論、黒人やユダヤ人など、プロテスタントの白人以外はすべて排斥するので、Ron (John David Washington)は顔の見えない電話でKKKと連絡を取り、実際に会わなければいけないときは、彼の同僚の白人(しかしユダヤ系)のFlip Zimmerman (Adam Driver)が彼になりすまします。
KKKのgrand wizard(総統)のDavid Dukeにも接近したりするまでになります。
当時の黒人の公民権運動では、平和主義のMartin Luther King派よりも、実力行使を主張するMalcolm X派が活発だったようで、そういったグループに対して、テロ行為をしようとするKKKが… (ネタバレしたくないので、あとは略)
この映画、『風と共に去りぬ』(Gone With the Wind)の1シーンから始まり、最後は現代、トランプ大統領やバージニア州Charlottesvilleで実際にあったネオナチ中心のUnite the Right運動やその犠牲者の女性の写真で終わります。
1970年代のちょっと昔の話ではなく、今のアメリカでも人種差別の問題がリアルであり、これまで以上に危機的であることがわかる作りになっています。
(日本でも民族ヘイトを煽るレイシスト達がいることを考えると他人事では決してありません、)
映画としても、面白く見せる作りになっていて、飽きさせません。お勧めです!
主演のJohn David WashingtonはDenzel Washingtonの息子で、顔はそんなに似ているとは思いませんが声が若い頃のDenzelとそっくりでした。
Kylo Ren役で有名なAdam DriverもForceはここでは封印して、KKKに潜入するまでは、自分がユダヤ人であることを気にもとめなかったのに、だんだん自分のヘリテージに目覚めていく様が描かれています。
Harry Belafonteが90代になってもイケメンでした。
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