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2018年04月25日15:39

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【映画日記】<カイエ・デュ・シネマ週間2018 in 関西>:『つかの間の愛』&『オレの獲物はビンラディン』、『ロキシー』

 4月24日、火曜日。

 映画5本鑑賞の予定が3本となった日である。経緯はおいおい書き連ねよう。

 午前中、マイミクさんのつぶやきにてスティーヴン・スピルバーグがピーター・ストラウブとスティーヴン・キングの共著である『タリスマン』(新潮文庫。全2巻)の映画化を検討していることを知った。

 ピーター・ストラウブっ!! 懐かしい!!

 彼の作品を初めて読んだのは高校生の時。角川ホラー文庫から出た『ココ』上・下巻であった。読むのに難儀したことを覚えている。ヘンリー・ジェイムスの影響が色濃いなどと言われても「は? 誰それ? ん? 色恋? あ、そちらはよろしおすなあ」としか感じることのできないヘッポコ高校生(←「よろしおすなあ」なハイスクール・スチューデント……^^;)であったため、「なんだか気取ってやがらぁ」という印象が強かった。ただ、面白いか・面白くないかで言えば、これは間違いなく面白かったのだ。よって、『ココ』に始まる<ブルー・ローズ3部作>は読んだ。『ミステリー』上・下巻、『スロート』上・下巻(共に扶桑社)。これらも面白かった。あとは『ゴースト・ストーリー』上・下巻(ハヤカワ文庫 NY)と『タリスマン』上・下巻。これまた、いずれも面白かった記憶がある。が、ここでなんとなーくストラウブ追っかけをやめてしまったのだ。キングと再びタッグを組んだ『ブラック・ハウス』上・下巻(新潮文庫)も、なんとなしに手に取らないままでいる。ずっと気になってはいるくせに(←尚、既読の作品は全て手元に無い)

 「この機会に読み直してみようかな。未読の作品にも手を出してみようかな。あ、近くの古書店に単行本の『ミステリー』が投げ売りされているにも関わらず長く売れずに棚にあったな。まだあるかしらん?」と思いつつ、昼過ぎに外出。まずは件の古書店へ直行。現存確認っ♪ GET。この後、別店舗で『タリスマン』上巻のみを発見。GET。『ブラック・ハウス』下巻も発見したが、「上巻が無いと読み始められないじゃん」と思い、スルー。というか、読んでいない本をなんとかしなければ、しなければ。

 ブックオフにて『漂流街 THE HAZARD CITY』の中古DVDを発見。これは嬉しい! ポイントでGET。

 新世界国際劇場さんに赴き、【他館展開用5月ラインナップ・チラシ】を受け取った。ぬおっ!! 今号から手書き文字ではなくタイプ文字に変わっている!! イラストは健在だが、あの手書き文字は評判が良かったのに…… 全体のレイアウトもガラリと変わっている。なぜだーーー!?でも、今回は担当の僕が文章提供を出来ず、急遽、劇場従業員さんにお願いしたので、致し方無しとも思う。

 紙物を雨の中で大量に持ち歩くのは避けたいので、まず、これから向かう1館分のみをいただいた。部数も足りないので、倍量の増刷をお願いしてからシネ・ヌーヴォさんへ。チラシの展開をお願いした。シネ・ヌーヴォさんも月間ラインナップ(5&6月分)が出来たてホヤホヤということで、新世界国際劇場さん、新世界東映さんの分を「持っていきますよ」としていただいた。


◎【カイエ・デュ・シネマ週間2018 in 関西】(4日目)

 2日目、3日目は参加できなかったが、この日はバッチリ。


●『つかの間の愛』

 フィリップ・ガレル監督最新作である。

 うん。確信した。僕は1970年代の初期フィリップ・ガレル作品に漲る青臭い実験映画っぽさは好みだけれど、以降の、静謐でリアリズム重視の作品群が苦手だ。かったるく感じる。そのため、その上でモノクローム映像で綴った『白と黒の恋人たち』に、いたく退屈してしまってからは意識して鑑賞をしなかった。「でもまあ、久々のガレルはどうだろう? ガレル、変わったかなあ? 僕も歳食ったし。ちょっとはノれるかなあ?」と思ったのだが、むぅ…… やはり、かったるい。

 好きな方は好きなのであろうけれど、どうにも作品に入り込めなかった。僕にとって、フィリップ・ガレル作品の外殻は、ひどく硬く感じられる。こういうのを<合わない>というのだろう。ただ、だからといって観て損をしたとは思わない。<合わない>という現時点での認識を得たことは無駄なことではあるまい。


 さてと、ここから3時間近く時間をつぶしてから、昨年から観たかった、そして地雷臭がプンプンする『曇天に笑う』を観ようっ!!

 ……と思ったら……

 国際さんのラインナップ・チラシに必須記載項目の欠如が有ることに気付いた。これはいけない。これは増刷諸々にSTOPをかけて修正を行わねばならない。と気付いたなら、映画どころではなーーーーーい!!! 遠ざかる『曇天に笑う』。むしろ、この天候でこの展開は『雨天で笑えぬ』というダブルパンチである。

 劇場にとって返す。状況を御説明したところ、「わおっ!! それはいけねえやぁい! STOP!! 修正、修正!!」ということになり、諸々、<今後の展開も含めての打ち合わせという名の呑み会>となった。

 生ビール、ハイボール×4、日本酒1升(内、僕は4合ぐらいかなあ。日本酒、弱くって。美味しいんだけど^^;)に料理どっちゃり。鯵のお刺身が美味しかったなあ。まだピクピクしていて。

 劇場に戻ったら、既に、この週の本命であった『ザ・リング/リバース』の上映開始から1時間が経過していた。2週連続でコレ。○代・20代の頃は毎日のように呑んでいたけれど、最近は3、4ヶ月呑まないことも珍しくないのに。家でも滅多に呑まなくなったし。けれど呑めちゃうという不思議。たまには気持ちよくベロンベロンになってみたいものである。思い出せば、あれは19歳の頃、気持ちよくベロンベロンになった僕は、店の外に飛び出し、夜の盛り場の、その道を往く人々の…… あ、これやめとこうっ♪(^^;)

 えーっと……

 酔っぱらったから忘れた、というテイ……(←……‐‐;)

 さて。


●『オレの獲物はビンラディン』

 実録コメディ。『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』、『ボラット』のラリー・チャールズ監督最新作にして、最早、<新世界国際劇場の看板スター>と呼んでも過言ではないニコラス・ケイジ主演最新作。チラシに「白髪増量!」とあって、その時点で大笑いしました、僕。

 【愛国心あふれる中年男性チャールズ・フォークナーは、未だにオサマ・ビンラディンの行方が分からないことに苛立つ中、突然、「パキスタンに行って、オサマ・ビンラディンを捕まえよ」との神の啓示(幻聴)が! 武器として日本刀を手にしたゲイリーは、即座にヨットに乗り込み、一路、パキスタンへ。しかし、パキスタンに暮らす人々はとてもフレンドリーで……】というスジ。

 けっこうにとっ散らかった作品で、まとまりも何もありゃしないけれども、駄作とも思えない。ニコラス・ケイジの吹っ切れちゃった感すら漂う躁状態全開演技には一種の爽快感すら覚えた。

 ニコラス・ケイジ扮するチャールズが、劇中で自身を主人公とした映画化企画が持ち上がっていると語り、配役について語るシーンに爆笑した。

 「私を演じる俳優候補はクリント・イーストウッドかダン・エイクロイド……」

 どんな振り幅やねんっ!!??(笑)
 
 そして、直後に飛び出すセルフ・パロディ。

 「でも、ニコラス・ケイジという案が飛び出てきて。『コン・エアー』の頃の彼は格好良かったからね」

 『ザ・ロック』でも、『フェイス/オフ』でもなく、『コン・エアー』。あの、後ろ毛がバッハバハのヤツか。あれ、「ジョン・マルコヴィッチだけは良かった」という記憶しかないけどなあ。でも、敢えて『コン・エアー』なのである。そこが良い。

 いやあ、実に実にけたたましい映画だったけれど、ニコラス・ケイジ、演技力はあるからね。作品選ばないだけで。今回はまずまずだったと思いますです、ハイ。

 尚、エンド・クレジットでチャールズ・フォークナー本人の映像が何度か挿入される。こういう場合、大抵は本物映像に本編が食われてしまいがちなのだけれど、本作はそれほどでもなく。ほら、それは本作がそれなりの強度は備えていることの証左でしょうよ。


●『ロキシー』 

 【ふとしたことで知り合った男(エミール・ハーシュ)と女(ゾーイ・クラヴィッツ)。ワケありの女と純朴な男性が恋に落ち、そこから哀しく切ない逃避行が始まる……】というスジ。アメリカン・ニューシネマを意識したという本作は、今回が大阪初公開!!!

 これ、好きだなあ。ややメリハリに欠けた鈍重な部分があることは否めないが、きちんとアメリカン・ニューシネマしているし、こういう純愛物、好きなんで、ハイ。初めて横に座っている好きな人が、眠ってしまって、こちら側に首からもたれかかってきてくれた瞬間って、「キュンっ♪」ってなりませんでした? 「わー♪」と嬉しく感じつつ、両手を両膝の上で握ってカチコチになりませんでした? わたし、なりました。みなさんもなりましたよね? なりましたでしょう? いまでも覚えてるもん。あれ、阪神電車の中やったわー。

 そう。その時の感覚が、本作の2人を観ていると蘇ってくるのです(遠い目)

 もう、涙も出んわ……(←オイ‐‐;)

 と、甘いだけの映画やあらしまへん。<今日の日替わり定食:バイオレンス+虚無感の幕の内>的な。そういう展開もちゃぁーんとおます。せやさかいな、おなごだけやのぉて、おのこもまた御覧にならはったらよろしいのんとちゃいまっか?(←お前は成田三樹夫か……‐‐;)

 うん。意外な拾い物。

 さて、終映。

 帰宅。

 朝、買い物。

 そして歯科医院へ。

 1週間前、ガムを噛んだら右上奥歯の仮歯が外れた上、更に噛んだところ左上下の仮歯も外れ、そして割れたので予約していたのである……(←悲惨)

 丸猫先生(←風船のように丸く、猫目の女医先生。猫目であるというだけで、もうなにがどうでもアリである。うん、アリである)が担当であった。おっしゃあ!!!!


丸猫先生:「……わちゃー……」

MASA:「あー、多分、下手くそなテトリスみたいになってるでしょ?」

丸猫先生:「ぶほっ!!(笑) ……はい。ぴったりな表現だと思いますー。あはは、テトリスー♪」(←「あはは」じゃねえよ。でもアリだ^^;)

MASA:「よろしくおねがいしまーす」

丸猫先生:「これ、仮歯、綺麗に外しますね、土台」

MASA:「はい」

 鈎針ニードル、ぐっさり!!!


MASA:「くぅぁっ……」

丸猫先生:「硬っ!! なに? なにこれ? ギチギチに固まってますね。こんなに力入れてるのに…… ん、っとこしょぉっ!!!」


 シュパァっ、カッポォっ、ぐっさりんこっ!!!(←鈎針引きつつ抜けつつ、土台はずれの、鈎針、口内に突き刺さりの……)


MASA:「ぐわぁぁぁっ!!! よっしゃ来い、おらぁっ!!」(←こういう時、わたくしはこうなります)

丸猫先生:「わー、ごめんなさい。痛かったですよね。ごめんなさい!」

MASA:「大丈夫でっす♪ うぃーーっす♪」(←歳、考えやー)

 
 ここでおっちゃん先生にスイッチ(←もう毎度の展開だから、毎度の展開にしかなんないよ♪)


おっちゃん先生:「はい。口開けてー。うーん…… MASAさん」

MASA:「ふぁい?」

おっちゃん先生:「これ、あかんわ。うん、あかんわ。んー…… MASAさんなあ?」

MASA:「ふぁい?」

おっちゃん先生:「これ、あかんで」(←なんで3回ゆうねん^^;)

MASA:「ふぁあ……」

おっちゃん先生:「これ、どないしよかなー? えー? 難しいなあ。優先順位、決めよか。それが正攻法やわなー。手強いなぁ、でも、これ。えー? 右、いこか。いや、左いこかな…… いやいや、右いくべきやな、これ。ほな、いくでー。痛かったらゆうて、ねー」

 コンコンっ♪

MASA:「痛いでっす♪」(←我慢、する必要が無くなったぜぇーいっ♪)

おっちゃん先生:「うーん。我慢して」(←強要される我慢……TT)

 ゴンゴン、ガンガン、ガンガン、ガンガン、ベキっ!!!、どぼどぼどぼー……

 ベキベキ、ペキペキキリキリ、めっしぃっ!!!!!(←白眼も剥くで、そら……)


 結果、右奥歯上下に仮歯が入った。ガム禁止令が出た。キャラメルもダメらしい。粘着力の強いものは全てダメらしい。

 口の中が盛大に血まみれになったので盛大に体力が奪われた。

 よって、【カイエ・デュ・シネマ週間2018 in 関西】の本命と目していたクレール・ドゥニ監督作品『レッド・ザ・サンシャイン・イン』の鑑賞は泣く泣くスルーすることにする。そして、またもや遠ざかる『曇天に笑う』……

 不貞腐れつつ、ちょいと足を伸ばしてTSUTAYAに行ってみた。レンタル落ちの中古DVDが大量に補充されていたが、その大半が500円ときたもんだ。

 ふんっ、だ!!(←小学生か……)

 あれ?

 足元を見ると15枚ぐらいあるなあ。おっ! これらは100円とな。どれどれ……?

・『突撃』(←キューブリックっ!)
・『ザ・ドライバー HDリマスター 日本語吹替え収録版』(←これ、面白い!!)
・『ダーティ・メリー クレイジー・ラリー』
・『サルバドル 遥かなる日々』

 をGET。

 帰宅。

 嬉しい也。

 でも、歯ぁ(というか歯茎)はべらぼうに痛い也。

 夜に用事があるけれど、それまでフテ寝する也。

 以上也。
   


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