お気に入りのキュロットスカートを風に揺らし、母はスタスタと身軽に歩く。お金を持たないで近くの八百屋さんに行ってしまうので、私の夫があとから追いかける。母はその人に日傘を差し掛ける。
母はネコを自分の子供のように大事にしていて、居間で楚々御をしてもネコじゃないと言い張る。
ネコは母の膝の上で眠る。
母とお昼過ぎまで過ごし、私はひとり車を走らせる。
父は起きているだろうか。
起きていて欲しい。
新聞とバナナ、必ず二階の自販機で抽出式のコーヒーを持っていく。
今日は夕方に着いたので、眼鏡をかけてテレビの大相撲を凝視していた。
美味しそうに、こぼしながらコーヒーを飲む。
そしてふっと眠ってしまう。そしてまたふっと起きて、いろいろな話しをする。県での話し、幼少期の話し、そして、母の話し。
家に戻ると母がお茶を煎れてくれた。
ぬるかったけど美味しかった。
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