2017.4.22 於:みなとみらいホール
(前半)
ブラームス
悲劇的序曲op.81
ニールセン
フルート協奏曲 FS.119
(後半)
ブラームス
交響曲第2番ニ長調 op.73
(アンコール)
ブラームス
ハンガリー舞曲第4番
指揮:ピエタリ・インキネン
フルート:真鍋 恵子
コンマス :千葉 清加
一気に散った桜に替わり新緑がまぶしい土曜日(実際は曇りでしたが)楽しみであった
インキネン、真鍋さんのフルートを聴きに横浜に行って参りました。
今シーズン、日本フィルの首席となったフィンランド出身の指揮者が古典の流れを汲む
ロマン派の作品をどう仕上げるのか、今後の活動の方向性を知る事が出来る良い機会
となりました。
悲劇的序曲に続くニールセン。この演奏は生で初めて聴きますが、管楽器群とフルート
の掛け合いが軽妙かつ美しい曲でした。ソリストは日本フィルのフルートセクション首席
の真鍋さん。
インキネン氏のアフタートークで披露されましたが、今後はこうしたオケの首席クラスを
抜擢した協奏曲を取り上げてゆくとの事。刺激は減りますがオケ内の優秀な人材に機
会が与えられ、また、ソリストへのギャラも節約できて一石二鳥な企画では、と思いまし
た。(実際違っていたらすみません)
後半の2番。明るい希望や憩い溢れる曲調、美しく憂いに満ちたメロディーが各所にあり、
ブラームスの交響曲の中でも1番好きな曲です。
期待していたのは、落涙を誘う情感に満ちた華やかな演奏。ところが、今日の音楽はそ
の気持ちを戒めるかのような1音、一小節、ワンフレーズをしっかり捉え、流れで奏でる
事を阻止するような演奏。
感情の揺さぶりが少ない代わりに音楽の構造や各楽器の役割が明確になります。
娘曰く「普段聴こえない音がたくさん聴こえてくる、いい演奏」とのこと。
楽器をやらない自分が分かりませんが、演者のトレーニングにはとても良いようです。
という訳で、自分的には少し物足りない感じが残りましたが、オケや耳の肥えた聴衆に
は良い演奏だったのではと思っています。
来月は同じ指揮者でブラームスの1番です。チクルスの最終章にどういう音作りをして
来るのか楽しみです。
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