トーマス・ルフという作家が、時代とともに、進化し、
作品を生みだし続けている姿に、尊敬の念を抱きます。
巨大ポートレイト、ネガ、フォトグラム、ピンホール風、
デジタルのモザイク、夜空の星々、3D、報道写真の文字加工・・・
ひとつのスタイルに安住しない、
面白い表現方法を探し、実験し、発表する。
このチャレンジ精神!
彼の来日インタヴューでは、
今後も挑戦し続けることを約束されていました。
会場はすべて撮影OK。
写真では珍しいことですが、「すべて」というのは、
非常に珍しいことと思います。
SNSを利用した広告効果があるためですが、
森美術館での村上隆の「五百羅漢図展」といい、
今後、増えていくような気がします。
一見サイケデリックな「Substrate」という作品が、
まさか、日本の漫画やアニメから取り込んだ画像だったとは。
原形がわからなくなるまでデジタル加工を繰り返した、とのこと。
広々とした空間、大きな作品の爽快感。
作品の間を気ままに観て歩くのは、楽しいことですね。
常設展では、トーマス・ルフにちなんだ、
「ベッヒャー派」の作品も合わせて観ることができます。
お時間が大丈夫でしたら、常設展もどうぞ^ ^
<トーマス・ルフ>
1958年ドイツ,ツェル・アム・ハルマースバッハ生まれ
アンドレアス・グルスキーやトーマス・シュトゥルートらとともにデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻に学んだ「ベッヒャー派」として,1990年代以降,現代の写真表現をリードしてきた存在です。
本展はその世界が注目する写真家の,初期から初公開の最新作までを紹介する展覧会です。ルフは初期に発表した高さ約2メートルにもなる巨大なポートレート作品で注目されました。それ以降,建築,都市風景,ヌード,天体などさまざまなテーマの作品を展開,それらを通じ,現代人をとりまく世界のあり方についてのユニークなヴィジョンを提示してきました。
私たちの視覚や認識に深く組みこまれた写真というメディアそれ自体も,ルフ作品の重要なテーマのひとつです。ルフは自ら撮影したイメージだけでなく,インターネット上を流通するデジタル画像からコレクションしている古写真まで,あらゆる写真イメージを素材に用い,新たな写真表現の可能性を探究しています。作品選択や展示構成にルフ自身が参加するなど,作家の全面的な協力を得て実現する今回の展覧会では,未発表の新作を含む作品世界の全貌を紹介します。(東京国立近代美術館公式HPから)
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