今日の人生案内

夫の悪い部分しか見えない

３０代前半の主婦。
夫のことが好きになれません。
夫はケンカをすれば物に当たり、どなります。
どなるのはやめてと伝えても、「人間は感情的になるものだから仕方がない」と言います。
何日も口をきかないことも頻繁にあります。
話し合いも「くだらない」と受け付けません。
第三者を交えることを促しても、夫婦間のことだから他人は入らなくていいと言い、八方塞がりです。
周囲からは、なぜ結婚したのかとよく聞かれます。
２０代後半の時、結婚願望が強く、夫との結婚を決めました。
夫と一緒になりたかったというより、とりあえず結婚したかったのです。
普段は穏やかで、良い所もあると思うのですが、今は悪い部分しか見えません。
先月生まれた子どものことを思うと、一緒にいた方がいいとは思いますが、正直、離婚も考えています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京、Ｚ子


回答者・野村総一郎、精神科医

仲の悪い夫婦だなーと思わざるをえません。
それでもやっていくつもりなら、方法は一つしかないでしょう。
旦那は普段穏やかだが、ケンカになると、どなり始めるとのこと。
それならケンカをしなければいいわけです。
しかしお手紙からは、肝心のなぜケンカをするのかが読み取れない。
順序からすれば「どなるのをやめてくれ」と頼む前に、その前の段階、つまり「ケンカの原因になるような行為をやめる」努力を二人ですべきだと思われます。
その時に、「私の方も問題があればやめる」と伝えると良いかも。
そもそもケンカというのは、一人で始めるのではなく、双方に原因があることも多いですからね。
旦那はキレやすく、問題があるのは全くの事実だとしても、とんでもない奴だ、だけで終わっていたのでは事態は全く動きません。
旦那はそんな家庭が理想で、何が不満なのか、一度相手の気持ちになって考えてみることも、改善の糸口になるかもしれない。
まあ、普段は良い人みたいなので、ケンカせず、いつも普段の状態にしておいて、その状況を見るようにする。
それが「良い所を見る」ということでしょう。離婚を考えるのは、それからでも遅くないので。


回答者・わし、いよいよ１０日は家飲み会（参加者募集中）

あばたもえくぼと言うように、好きな人のことは欠点まで美点に見えてくるもの。
夫には良い所もあると言いながら、悪い部分しか見えてこない。
それはつまり、夫に対する愛情が存在しないということですよね。
周囲からなぜ結婚したのかとひんぱんに聞かれるというのも、あなたたちの間に愛情があるようには見えないからなのでしょう。
恋愛状態を保ったままの結婚生活を送るためには、互いに対する敬意と思いやりが不可欠です。
すでにそれがどちらにも存在しない以上、ベストな選択は離婚ですし、子どもにとってもその方がしあわせです。
もしどうしても離婚は嫌だと思うなら、ブラック企業にでも就職したと割り切って耐える。
それが無理なら、できるだけ早い機会に離婚しましょう。
あなたが３０代前半ですから、夫は同年代か少し上でしょうか。
それくらいの年齢になって、まだそんな幼稚な人格しか備えていない男に改善を求めることは無理です。
期待するから躊躇してしまう。
いまよりよくはならないとの前提で、これからどうするかを考えましょう。


補足・適当な回答でお茶を濁すのはやめましょう、野村先生。