僕が愛聴している極私的名盤！
今日は90年代。
90年代は僕がロックを聴き始めた年代ということもあり、思い入れもひとしお。
選ぶのは一苦労しました…。
結局、DIZZY MIZZ LIZZYもTERRA NOVAもCAUGHT IN THE ACTも選外。
OASIS、BLUR、OCEAN COLOUR SCENE、THE BLUETONESも入らなかったなぁ。
PEARL JAM、ALICE IN CHAINS、BRACK CROWES、それにWEEZERも入れたかった。
ロックの入り口の年代だけに、大好きなアルバムがありすぎる年代です。
そんな中、選び出したのが以下の10枚。
こうやって見ると、王道が残ったなぁ…。
� �THE SOFT BULLETIN」／THE FLAMING LIPS
ロックが20世紀末にひとつの頂点を極めた、その標榜ともいうべき、名盤中の名盤。
冒頭の無限大の光が広がっていくような“Race For The Prize”のイントロから、アルバムの最後まで広がる万華鏡のような音世界。
低音を強調した音作りをはじめ、スクラッチ音を効果的に使うなど、20世紀末のロックの当時の最新の音を聴かせつつ、雰囲気はあくまでも60年代後半を醸し出している、絶妙なセンスが素晴らしい。
圧倒的に美しいメロディも、聴きどころ。
�◆�GRAND PRIX」／TEENAGE FANCLUB
ギターポップの極めた姿がここにあるといっても過言ではない、TEENAGE FANCLUBの歴史的名作。
もともとラウドなギターの上に甘酸っぱいメロディが乗るスタイルで一世を風靡していたんだけど、このアルバムではより音がスッキリして、彼らの特徴であるメロディとハーモニーが強調されている。
その各楽曲の質が圧倒的に高くて、全曲、シングルカットでもおかしくないような素晴らしい内容。
ノーマン・ブレイク、ジェラルド・ラヴ、レイモンド・マッギンリーの3人の個性が如何なく発揮されていて、それがこの作品をバラエティ豊かにしているのもGOOD。
��「FASHION NUGGET」／CAKE
カリフォルニア州出身のオルタナティヴバンドの1996年発表の2nd。
独特のドライな枯れた音のギターと、哀愁のメロディが、寂しさと同時にユーモアも感じさせるのが彼らの魅力。
ラップをうまく取り入れながら、リズムよく気怠そうに歌うボーカルが胸に沁みる。
時に跳ねるように、時に力強く聴かせるリズム隊も強烈。
全体的に各楽曲のメロディが秀逸で、聴き手を離さない魅力が確実にある作品。
“I Will Survive”のカヴァーの出来も秀逸。
�ぁ�BEN FOLDS FIVE」／BEN FOLDS FIVE
ピアノとベースとドラムのギターレストリオのデビューアルバム。
ジャズとクラッシクを感じさせる優雅なフレーズと、力強く時にはギターリフを思わせるようなハードなタッチも聴かせる変幻自在のピアノと、気持ちよくディストーションが聴いているベース、力強いドラムが織りなす音楽は、間違いなく高品質なロック。
美しいメロディに加え、このバンドはコーラスワークが抜群で、各楽曲に華やかな色どりを加えているのもGOOD。
トリオ編成らしく、音の隙間をうまく使っているのも、とても良い。
�ァ�LET IT COMES DOWN」／JAMES IHA
THE SMASHING PUMPKINSのギタリストの、1stソロアルバム。
THE SMASHING PUMPKINSでも時折聞かせていた、アコースティックギターが特徴的な美しい歌ものロックアルバム。
THE BYRDSをさらに瑞々しくさせたかのような美しい音世界は、圧倒的。
イハの圧倒的なメロディセンスを全編にわたって堪能できる傑作。
�Α�BALANCE」／VAN HALEN
サミー・ヘイガー在籍時のVAN HALENの1995年発表作。
90年代の陰鬱で重いグルーヴが支配的だったロックに対する、アメリカンロックの王者からの痛烈な返答といえる大傑作。
ここで聴ける、研ぎ澄まされた切れ味抜群のエディのギターは、実は90年代の重いグルーヴロックと比較しても攻撃的だし、アレックスとマイケル・アンソニーの織りなす硬質で重いリズムは実はこのグルーヴ感にハマるということが証明された一枚といってもいい。
サミーの切実な叫び声もGOOD。
彼らの凄いところはこのアルバムでもメロディメイカーとしての実力をいかんなく発揮しているところで、実際にこのアルバムの楽曲の完成度はキャリアの中でも最高峰。
全編にわたる圧倒的なテンションが作り出す緊張感も、これまでにはなかった要素で、これが素晴らしい。
VAN HALENが偉大だという証明は、実はこのアルバムなんだと思う。
�А�MELLON COLLIE AND THE INFINITE SADNESS」／THE SMASHING PUMPKINS
90年代に吹き荒れたヘビーグルーヴロックの荒波の中から登場した、圧倒的に美しい作品。
ロックの攻撃性、陰鬱さを、芸術的なアレンジと、生々しいサウンドで表現された2枚組大作。
その圧倒的な質の楽曲で、力技で最後まで聴き通させる実力派並みではない。
ビリー・コーガンのメロディセンスと共に注目なのがジミー・チェンバレンのドラムで、彼の力強くて、引き出しの多い抜群のセンスのドラムがこのバンドの心臓だというのは、疑いようもない。
�─�K」／KULA SHAKER
ブリットポップ最盛期の90年代英国ロックシーンから登場した、王子クリスピアン・ミルズ率いるバンドの傑作デビューアルバム。
インド音楽からの影響を感じさせながらも、サイケな雰囲気をまき散らしつつ切れ味の鋭いギターリフと躍動感あるリズムで、デビュー盤ながら成熟された見事なロックを聴かせる。
作品全体にピンと張りつめられた緊張感が、聴き手を離さないし、メロディも非常に秀逸。
��「POWERTRIP」／MONSTER MAGNET
ストーナーロック、ドゥームメタルの90年代の旗手、MONSTER MAGNETの歴史的怪作。
作品全体に散りばめられた如何わしくて危ない、怪しい雰囲気が聴き手を魅了させる。
その中にも完成度の高いギターリフと、重くて硬くて力強いリズムをしっかり刻み、収録曲それぞれがしっかりメリハリがついているのが素晴らしい。
デイヴ・ウィンドーフのエネルギッシュなボーカルも素晴らしい。
90年代のアメリカンハードロックの名作として、もっともっと幅広く聴いてほしいアルバム。
��「TALKING TIMBUKTU」／ALI FARKA TOURE WITH RY COODER
90年代というとライ・クーダーが「BUENA BISTA SOCIAL CLUB」など、ワールド・ミュージックを世間に紹介した仕事でも知られる年代。
そのライ・クーダーがアフリカ大陸のマリの砂漠のギタリスト、アリ・ファルカ・トゥーレを組んで発表したアルバム。
全体的に澄み切った、透明感あるサウンドが、アリの繊細なギターを存分に生かしていて、非常に素晴らしい。
アリの歌うメロディも美しいの一言。
これからのロックの美しい扉が、ここにあると感じさせる充実作。
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