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2016年08月24日03:43

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トゥーツ・シールマン氏、追悼

 22日月曜日に午前十時の映画祭でサム・ペキンパー監督の『ゲッタウェイ』(1972)を見てきた。

 劇場では初見。TVやビデオではもう何度も見ているのだけれども、忘れているところが多くあり、また新しい発見も多数。やっぱり何度繰り返し見ても面白いなあ。アメリカ映画はこういう大人の、男の、映画をいつから作らなくなったのだろうと、悲しくなってくる。さておき…

 映画の最後、エンドクレジットの先頭に「ハーモニカ:トゥーツ・シールマンス」の名前を発見した。当時の映画のエンドクレジットで音楽の演奏者の名前が出るなんて、異例のことではないだろうか(ましてや先頭に)。
 まさか、その翌日、シールマンスの訃報を知ることになろうとは。あのハーモニカの音色、たまらなかったな…とまた思い出す。

 ジャズ方面では有名な人らしいけど、映画のサントラ方面でも有名。『真夜中のカーボーイ』『ミスター・グッドバーを探して』など、むせぶようなハーモニカの音が鮮烈に耳に残る。ハーモニカ奏者といえば、イタリア映画ではフランコ・デ・ジェミニ(モリコーネの『ウエスタン』など)だけど、アメリカ映画ではトゥーツ・シールマンスをおいて他にないような気がする。

 昔、来日した際、TVCMで超絶演奏を披露していたらしいのでご存知の人も多いのではないか(私もかすかに記憶がある)。また訃報記事にもあるように「セサミストリート」のテーマ曲もやっていたようなので、なんらかの形で彼のハーモニカを耳にしているはずなのである。何にせよ、ジャズを聴いていて、ちょっとこのハーモニカの音、ヤバくない? と思ったらシールマンスだと思って間違いない ←ちょっと言い過ぎ。

 写真左は所有している『ゲッタウェイ』のシングルレコード。音楽はクインシー・ジョーンズ。編曲にディブ・グルーシンの名前もある、豪華なメンツであった。なぜかクインシー・ジョーンズの『ゲッタウェイ』は当時も今もこの主題曲以外はサントラが出ていない。今回映画を見直してまた思ったが、本編で使われている他の曲もカッコイイものが多いのに(シールマンスのハーモニカもうなりまくり)、なぜ出さない? 版権料が高いのか、クインシー? それともボツにされたジェリー・フィールディングに義理立てしてるとか? いまだにサントラ化されないのがナゾである。

 写真中央は1979年にシールマンスが来日したときに、佐藤充彦ら日本のミュージシャンが競演して録音した日本コロムビアの企画盤。『ミスター・グッドバーを探して』のサントラが一向にCD化される動きがないので、私はこのCDを買って溜飲を下げたのである(泣)。他に「A列車で行こう」「ハーレム・ノクターン」などのスタンダードナンバーが独自のアレンジで収録されている。シールマンスのハーモニカがたっぷり堪能できる一枚。

 最後の写真右はトゥーツ・シールマンスのお姿。こんな感じでハーモニカを演奏されるのだ。他にも検索するとハーモニカを持って笑っている写真などもあり、陽気なベルギーのおっさんであることがわかります。

 合掌

トゥーツ・シールマン氏死去、ジャズ・ハーモニカの第一人者
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=4155879
世界的ハーモニカ奏者 シールマンスさん死去
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160823/k10010651011000.html
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