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2016年07月01日23:24

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「王の運命−歴史を変えた八日間−」 「ショコラ!」

「王の運命−歴史を変えた八日間−」、

朝鮮王朝第21代国王「英祖(ヨンジョ)」が世継ぎである息子「思悼(サド)」を殺した
「米櫃事件(壬午士禍)」の顚末を描く歴史ドラマ。
イ・ジュニク(『王の男』)監督作品。
ドラマ「イ・サン」に登場したから知っている事件だし
人物も多くドラマと被っているので 解かりやすかったが、
映画は、宮廷やその伝統や格式 権力やその継承や委譲に係る諸々に
父と息子それぞれがどう対峙し生きようとしたか…?を描いて
エモーショナルな父子の相剋のドラマとなっていて、
非常に面白かった。
この父子の関係には今に通じる普遍性を感じるし
まるで“エリザベス女王とダイアナ”の確執のようでもあり、
子殺しの父にも 愚かな息子にも
等しく感情移入してしまう語りは見事。
英祖役のソン・ガンホの老成と老獪に見惚れ
思悼役のユ・アインの激情と絶望に涙するが、
ラストの 孫であり息子であるイ・サンの舞いのシーンが冗長。
もっとスパッと終わればいいのに
韓国映画は なんでこんなに情で盛り上げようとするかね…(笑)。





「ショコラ!」、

フランス映画祭2016の1本。ロシュディ・ゼム監督作品。
ロシュディ・ゼムは俳優として知っていたが映画も撮る人だったのか!
20世紀初頭フランスで人気を博した実在の芸人コンビ
白人のフティットと黒人のショコラの物語。
作中にも登場するリュミエール兄弟のフィルムの二人は見たことがあったが、
あの二人にこんなドラマがあったのか…。
映画自体はとても解かりやすいエンタメで 当時の風俗も楽しいが、
一番興味深かったのは
ピエロが(というかお笑いの芸人が)大変な身体能力の持ち主だということ。
そんなことはチャップリンやキートンを見れば明らかなのだけれど
チャップリンの孫ジェームス・ティエレ演じるフティットを見ていると
当時のお笑い芸というのは 言葉ではなく
シチュエーションと身体能力で笑わせていたんだなぁ…と
改めて認識するのだ。
そのジェームス・ティエレはチャップリンの最後の妻との間に生まれた
3女ヴィクトリアの息子で 自らの劇団を率いる
ダンサー,アクロバット,俳優,ピエロであるらしい。
時々びっくりするくらいチャップリンに似ている!
そっか…『ラブ・バトル』の主演男優だったんだ…。
オマール・シイのショコラは金に翻弄され世間にしゃぶり尽くされて滅びる。
あからさまな差別や侮蔑に遭うことで
封印していたアフリカ人としてのアイデンティティが目覚めるも
時代は彼(黒人)を許さなかった…というストレートな語りは
自身がモロッコ系フランス人である監督の思いが
反映しているのかもしれない。
日本公開予定だそう。タイトル仮題なので変わるのかもしれません。
観てね♪

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