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2016年06月25日20:48

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プレイレポ:デレマスBBT『狂宴の星(カーニバル・スター)』

 皆さんは、BBTの同人サプリメント『サンドリヨン』をご存知でしょうか? 大人気コンテンツ『アイドルマスター シンデレラガールズ』に登場する個性豊か過ぎるアイドルたちがもしも半魔で、シンデレラプロが半魔を保護し社会適応させるための魔物組織だったら……という胸躍るIF世界を楽しむための一冊です。

 昨年、シェンツ先生GMで行われた付属シナリオ『ショコラ・ティアラ』の面白さと完成度、元になるBBTというシステムへの強い愛情、あと「アイドルのロールプレイ」の楽しさに衝撃を受けた僕は、なんか自分もシナリオ作りたいなーと思い続けておりました。

 そうした状態で、公式『ショコラ・ティアラ』『メルヒェンデビュー!』、コバヤシさん謹製の『エヴリデイ・ドリーム』と、続けてPLとしてプレイさせて頂いて、BBT大好きマンである僕の中でぼんやりと形になりつつあった「BBTとデレマスのコラボ」に対する熱がいよいよ盛り上がってきたため、それを全面に押し出す形のシナリオを作るぞ!ということになったわけであります。

 うちのプレイグループでは、割と「デレマスBBTといえどBBTならBBT成分も堪能したい」という欲求強めだと思うので、このミックスはかなり上手くいったのではないかなと思っています。

 実際のプレイングは、シナリオのシンプルさを蹴っ飛ばす大ボリュームとなりましたが、その分皆さん「遣り残し無し」って感じで、おのおのの背負った要素を堪能して進めて頂けたと思います。

 要約すると、死ぬほど楽しかったです!!


■デレマスBBT『狂宴の星(カーニバル・スター)』 シナリオ&GM:田中

 前述したとおり、今回のセッションはPC1人1人の要素の発露が非常に大きかったため、いつものキャラ紹介に加えて印象に残った部分をPCごとに幾つかかいつまんで説明していきます!


▼渋谷凛(しぶや・りん)/蒼の吸血姫(アイオライト・ブルー) 15歳 女性
アタッカー ドラクル
エゴ:「熱」を失いたくない
 「あんたが私のプロデューサー?」でおなじみ、デレマスクール属性筆頭アイドル。“成り立て”ながらも、素質によりニュービーすっ飛ばしてドラクルとして覚醒した永世者一年生。冷たい体は、他人の激情やアイドルの光という“熱”を欲し、他者から“熱”を奪い/与える強大な力を持つ。傲岸不遜で不敵に見えるが、永世者でアイドルという矛盾に心揺れる繊細さを秘めている。
 PLは石田さん。

・デレマスBBTにおける石田さんのもちキャラ。この特殊セッティングで持ちキャラって凄いな!! 「夜を優雅に歩くなら渋谷凛しか思いつかなかった」とのこと。
・今回のPC1のヒロインはナターリア。「俺が世界初の渋ナタを見せ付けてやる」とはPLの弁。実際見せ付けられました。石田さんは星の開拓者だった……?
・上記の熱情と、周りを見た冷静なプレイング、そしてセッションを食い気味なレベルで貪欲に楽しむ石田さんのプレイスタイルは、GMとしてもとても嬉しく楽しいものでした。
・「魔獣で」「アイドル」という矛盾に目をつけ、エンディングでさらりとロールできる上手さは、デレマスもBBTも等しく愛し考察する石田さんらしい熱量と目端のよさを併せ持つものでした。
・「熱」を略奪し、増幅し、打ち返す能力の描写が超かっこよかったです。
・世界はもっと石田さんの凄さを知っていい。


▼太田零(おおた・ぜろ)/拳神ズェロ/池袋最強のオタク  34歳 男性
ディフェンダー クライシス星人
エゴ:戦いたくない
 かつては最強クラスの星間傭兵だったが、故郷のクライシス星を失った無力感に陥ったまま地球へ流れ着き、そこでたまたま見たプリキュアによって誇りを取り戻し、ついでにかなりディープなオタクになった“池袋最強のオタク”。普段はどう見てもWUGの太田だが、魔獣化するとベジータになる、温度差でシャンパングラスが割れそうなロールをノーモーションで放つ危険人物。
 PLはコバヤシさん。

・PLのコバヤシさん自身が持っているアイドル観などを、アイドルオタというキャラに仮託して思う存分ぶっぱできるので大変楽しそうでした。濃厚だった……。
・このアイドル観が、基本「邪神崇拝者を倒す」というシンプルな「BBTの」シナリオに、「アイドルのRPGでもある」という「デレマスBBT」らしい重厚なアイドルものの柱をぶっ建ててくれました。感謝!
・GMの手際の悪さゆえに生まれてしまったクロモリとの合流シーン(後述)も、好き勝手絶頂という感じで死ぬほど面白かったです。笑いすぎました。
・あと、単純に「拙者、アニメ見るでござる〜」から一瞬で「俺はクライシス星の戦士だぞォォォオーッ!!」って叫びだすロールのギャップが見てて面白過ぎました。本当卑怯だな……。


▼橘ありす(たちばな・ありす)/夢見る妖精  12歳 女性
サポーター 電脳魔術師=御伽噺の住人
エゴ:子ども扱いされたくない
 ご存知デレマス子ども組クール筆頭アイドル。電子書籍化された『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』のアリスが具現化した少女。レジェンドとして極まった現実侵食能力に加え、電子書籍版のため高い電脳親和性を併せ持つ。原作中の「背伸びしたがりの少女」アリスのメンタリティそのままに大人の女性に憧れを抱く=鷺沢文香大好き(重要)。
 PLはよねちょさん。

・面子の中で最もデレマスというコンテンツへの愛が深いよねちょさんだけに、原作の設定やキメ台詞を違和感なくキャラクター設定に取り込んだ見事なキャラクター造詣でした。
・「本物の」アリス・リデルも黒髪の少女です。
・「拾ってくれた養親の姓である“橘”に誇りがあるため、名字で呼ぶことを要求する」は、原作の「名字で呼べ」という言動を、「名前で呼ばれるほど親しくないから」という(ある意味での)ネガティブな理由を、身内への誇りというポジティブな印象に換える、素敵な原作再現でした。
・クライマックス、ドミニオン内に再現された禍々しい生贄用の舞台を、物語を侵食することでライトアップされたステージに変えてしまうという演出には、思わず邪神崇拝者も白兎に渡されたサイリウムを振りまくってしまうぞ。
・能力名「スターライトステージ」なのも最高にイカシてました。(因みにドミニオンの名前は「無明祭壇(ノーライト・ステージ)」でした)
・「アイドルは、ステージで輝くものだから」は盤上この一手の名言でしたね!
・GMが勝手に出した鷺沢文香を拾っていただき感謝!!


▼畝傍クロモリ(うねび・くろもり)/試作型人間特火点一号 外見27歳 男性
アタッカー 継承者=凄皇流
エゴ:牙なき人を守る
 死霊課の刑事。一見若いが、戦中から蘇った封印兵器で、超人機兵に改造された凄皇流の使い手。戦中の暗闘で文字通り地下に葬られていたはずだったが、こつこつ60年間マントル層を彫り続けて現代文明の最中に復帰、長沢の説得により、現在(いま)を生きる人々を守護る鋼の防人となることを誓ったアカツキ電光戦記。基本たいへんかっこいいが、ところどころで時代錯誤ポンコツネタが炸裂だ。
 PLはシェンツ先生。

・面子の中で最もビーストバインドというシステムへの造詣が深いシェンツさんだけに、GF追加ルーツのみ(※当時は吸血魔街が出てなかった)で作られたPCを的確に組み合わせた見事なキャラクター造詣でした。
・この2つのルーツには「歴史」と言う共通したファクターがあり、あと両方【技術】メインなので非常に相性がいいことを見切った素晴らしいメイキング。
・ビッグナンバーとして脇を固めるのに必要な「一般的な価値観」と「印象強いキャラ立て」を両立し自在に使い分ける熟練のプレイング。
・ズェロとの合流シーンでは、互いに巨大な魔獣の反応を元に同じポイントに空を飛んで突っ込んできた結果、互いに相手を敵と勘違いし、シナリオと全く関係無い超バトルをしながら落下。PC1・3・ヒロインが合流してる真下の廃病院へ天井を3段くらいぶち抜きながら登場する、というド派手なものでした。あの2人、落ちながら戦ってる……!
・腕組みしてフォンフォンいいながら飛んできたズェロと、脚部ブースターでかっとんで来た2人がお互い勘違いしたまま大半魔空中決戦を繰り広げるのはそれだけで面白過ぎましたね……。
・アイドルという「一般人」であり、魔獣という「夜の存在」でもある凛に、「法の担い手」であり「封印兵器」である自分自身を背景に道を示すシーンも。熱い!


▼神尾統瑠(かみお・とおる)/スーサイド・スカドロン 15歳 男性
サポーター メタモーファー=アウトサイダー
エゴ:美学を貫きたい
 邪悪なるメターモーファー、バラディストロンの特務部隊”スーサイド・スカドロン”を率いる地球人の高校生。諸々あって義憤を果たせず死に掛けていたところを、廃棄され同じく朽ちかけていたメタモーファー素体と出会い、奈落の門が開いて魂が融合。パラディストロンに拾われ戦士となる。だが「人間を裏切っている」と感じているため、揺れる瞳を隠せない正統派美少年。なお、スーサイドスカドロンは五体合体して巨大なロボットになるのよ。
 PLは浅間さん。

・浅間さん4人目くらいのメタモーファー。メタモーファー職人やな!
・「組織・自由」枠で入ったのですが、あえてダークカルテルを選択し他のPCと絡む際のスパイスにして、セッション中緊張感を維持する手法が非常にクールで上手でした。真似したい。
・全般的に、難しいわりにプレイエイドの少ない「ダークカルテル」というブラッドを実際のプレイングでどう見せるかという示唆に溢れており、とても勉強になりました。みんなと心を合わせて共闘したあと、エンディングでは仮面を被り「正義の味方はここまでだ」と言って飛び去っていくところとか「ダークカルテルはこう動けばいいのかー!」と目から鱗のようなもの落ちまくり。
・五体合体なユナイトウォリアー:スーサイド・スカドロンは、一体一体まで名前と肩書きが設定してあって非常に凝ってました。
・そして10割キャラ立てで取ってた航空機が、クライマックスフェイズに至る過程でまさかの大活躍。乗り物キャラの面目躍如。


 とまあ、こんな具合で、どいつもこいつも大暴れな痛快活劇でありました。シナリオの側でも、ブラジル出身のナターリアと、中南米を本拠地にするシバルバーを絡ませてみたりして、自分の中では割としっくりくる展開にできたと思います。

 今回、ヒロインにナターリアを据えるにあたってデレステのコミュを解放して拝読したりしました。ネット情報ではプロデューサーラブが強調されがちですが、ダンスにかけるひたむきで前向きで情熱的な思いなども見ることができて、シナリオ内で彼女を動かす際に大きな助けとなりました。やっぱ原作ものは原典当たるの大事だな!と再確認しました(当たり前)。

 やりたかったことを色々ねじ込めて満足です! それでは次回、デレマスBBT「秘密の五戦士の暗号」でお会いしましょう!(多分完成しません)




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