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2016年05月03日09:52

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いろいろな機械の設計が気になります

この日記では経済学の小うるさい話を趣味で書いたりしていますが、今日は毛色の違う学問の話、設計工学のことでも書いてみましょう。


一応は文明社会ですから、僕らは様々な機械などの工業製品に囲まれて暮らしています。
そういう身の回りの機械を見て、それがなぜこういう設計になっているのかが気になることが僕は時々あります。

ここはどういう仕組みになっているのだろうかとか、この部品はなぜこういう形になっているのだろうとか。
気になりますよね。(全然気にならないという大多数の皆さんの声はとりあえずおいておいて話を進めさせていただきます)


例として乗り物をとりあげてみましょう。

地上を走るほとんどの乗り物は、動力を発生する原動機(エンジンやモーター)と、地上を転がるタイヤとを備えています。
そして、これらをつないで、原動機で発生した力をタイヤに伝えるのが「動力伝達機構」です。

動力伝達機構には様々な種類がありますが、主に使われているのは、チェーンで力を伝える「チェーン駆動」と、ドライブシャフトというねじり棒を使う「シャフト駆動」の2つです。

この2種類がどのような乗り物で使われているかを見ると興味深いことに気が付きます。
タイヤが2つある自転車やオートバイでは「チェーン駆動」が使われていて、その一方、タイヤが4つある自動車ではすべて「シャフト駆動」が使われていて、チェーンは使われないのです。
これはなぜなのでしょうか。シャフト駆動の自転車や、チェーン駆動の自動車はなぜないのでしょうか。

歴史的にみると、シャフト駆動の自転車や、チェーン駆動の自動車もかつては存在していたのですが、広まることはなく絶滅してしまいました。
それぞれの製品を設計する技術者が、製品に求められる要件や特性をいろいろ勘案した結果、これらの組み合わせではメリットよりもデメリットのほうが大きいと判断した結果として、そのような組み合わせは採用されなくなったわけです。


そんな技術者の人たちがいろいろ考えた検討や葛藤の後をたどってみようといろいろ考えるのが僕の趣味なのです。

僕が大学で習った設計工学では、設計の案が複数ある時にそれに点数をつけて評価するという手法があり、いまでもとても参考になっています。その考え方は機械の設計だけでなく、いろいろな場面で選択や判断をする際の指針となってくれたりするのです。


もう一つ例を、「ディスクドライブのヘッド移動機構」。

音響機器や情報機器には、円板型の媒体に情報を記録する機器が多くあります。
円板を回転させて、そこに読み取りヘッドをかざして情報を読み出すのですが、そのヘッドを移動させる仕組みとして2種類あります。

●アームの先にヘッドを取り付けてアームの根元を中心に回転移動する、「スイングアーム型」
●直線状のレールにヘッドを取り付けてまっすぐ移動させる、「リニアアクチュエータ型」

音楽再生機器でいうと、アナログレコードプレーヤーは「アーム型」、CDプレーヤーは「リニア型」と使い分けられています。
「リニア型のレコードプレーヤー」や「アーム型のCDプレーヤー」もかつては存在していたのですが、絶滅してしまいました。
これまた理由があってのことと思われます。


設計に関する事例をふたつ上げましたが、答えについては書かないでおきます。お暇なときにでも考えてみてください。
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