mixiユーザー(id:15951369)

2016年02月01日07:27

330 view

「矛盾」

 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい 」って夏目漱石が「草枕」で嘆いたそうですが、そう嘆かないでください。「矛盾があるから面白いこと」だってあるんです。他人の不幸を喜んではいけませんが、初めから「世の中は矛盾で成り立っている」と考えたらいいんです。それを「何とかまともに立て直そう」とするから、「矛盾が矛盾を引き起こし、それがもとでいろいろ画策する(智に働く)からしっぺ返しを食らう。だからと言って「義理人情」に絡むと心理的貸し借りが重なって、抜き差しならなくなる。だからと言って「俺は地で行くんだ」と正面突破を図れば、反撃を食らう。そんなことはみんな分かっていても、やっぱり毎日日本中で、「矛盾と矛盾がぶつかり合う」。初めから「矛盾」をなくそうと思わないことです。」

 通りゃんせ通りゃんせ ここはどこの細道じゃ 

 天神様の細道じゃ どうぞ通してくりゃさんせ

 御用のないもの 通しゃせぬ

 この子の七つのお祝いに お札を納めに参ります

 行きは良い良い 帰りは恐い 怖いながらも

 とおりゃんせ とおりゃんせ。

 浮世のことは込み入っていて、その中を潜り抜けていくのは並大抵のことではありません。その細道を潜り抜けるのに、「この子の七つのお祝いに お札を納めに行きますから」と天神様に申告しても、天神様はお見通しで、「そんじゃまぁ 行っといで!けど嘘ついたら 帰りはただじゃ済まないからね」という歌の中にさえ、「矛盾だらけの世の中」を切り取って子供に教えています。それでも「仕組まれた罠にひっからずに、「虎穴に入らずンば、虎児を得ず」とばかりに勇敢に飛び込んでいっては、「飛んで火にいる夏の虫」状態に陥り、「あ〜ぁ、やっぱり俺には無理だった」と「運の悪さ」を嘆いて一生を終わるのです。

 毎日拝見するSNSは実名で書くから、「よかった よかった」の記事が多く、Twitterはニックメールで書くから「罵詈雑言」が多いのだとか・・・。そんなこととはつゆ知らず、実名で「罵詈雑言」の類を書いている僕のようなバカも居るので、お読みくださる方々には大変ご迷惑をおかけしています。でも子供の頃に「何百年もかかって人類は多くの知識と経験を積み上げて今日の繁栄を築いてきた。その制度やシステムは完璧で、一人の知恵者の浅知恵では覆らない」と教わったのに、現実にはその矛盾をついて人は暴走して、多くの人々を苦しめます。本当に現代のほうが昔より幸せなのか?時々疑問に思います。

 中国人がなぜ「爆買い」ツアーに押し寄せるのか?長い間疑問に思っていましたが、「中国政府のケチなスケベ根性」の所為だそうです。ご存知のように中国も高度成長を遂げて、多くの金持ちが生まれて、消費が活発化したので、日欧米の有名高級ブランド店が中国に出店をした。それでも、昨年の中国人の海外高級ブランドのバッグや靴やスーツなどは全体で910億ドル購入したが、そのうち710億ドル(78%)は国外で買われた。これは単に為替レートが円安になったからというだけではなく、中国の贅沢品に対する関税が20%も掛けられ、その上に消費税が17%、合計37%もかかる。具体的には日本で68万円で売られているルイビトンのバッグが上海で90万円(5万元)で売られているというのです。この差額で「日本旅行を楽しんだ方が得」なんだそうです。

 どうして中国の日欧米高級ブランド店が値段が高いのか?それは税金が高いだけではなく、北京や上海の一等地の賃借料が20%〜30%のペースで毎年引き上げられるほか、従業員の給料も政府が10%〜15%引き上げるので経営が苦しくなり、撤退する店が後を絶たないとか・・。結局、国産品優遇政策の跳ね返りで、こうしたぜいたく品の中国での購入は国外購入の半分以下に下がっているといいます。こうして中国人は「日本に爆買いツアーにくるのが止まらない」のだそうで、1980年代の日本を思い出しました。その頃は、日本人の海外旅行熱が凄まじく、ロンドン、パリ、ローマをはじめ、ニューヨーク、ロスアンゼルス、シンガポール、バンコック、香港などそれこそ「爆買いツアー」そのものでした。そのために日系百貨店が現地に出店して、日本人だけを相手に「お土産免税店」を出店していたものです。

 このように「制度」や「ルール」の違いから、大きなビジネスチャンスが生まれます。実は世の中は「矛盾」や「葛藤」の中から「発展のチャンス」を得ることが多いのです。「仲良くなりたかったら喧嘩することから始める」というのは「真理」です。科学の発展の多くが「戦争」を契機として生まれました。僕もおかげさまで今年喜寿を迎え、結婚も45年続きました。別に愛情が深かったから長続きしたのではありません。お互いが「我慢比べ」で「矛盾」を乗り越えたからにすぎません。ところが僕の子供の世代は「団塊ジュニア」と呼ばれていますが、どうも「矛盾」に我慢がならないようで、3組に一組は離婚するといいます。それでは世の中は発展できません。人生は「伴侶と二人で仲良く紡ぐもの」というのはSNSの世界の表現で、Twitterの世界では「人生は欲と二人ずれ」なのです。

 SNSでは「愛してる」と言いながら、Twiterでは「Hしたいなぁ」と言っていますが「同義語」です。こういう観点から「従軍慰安婦」や「TPP」を見極めて「矛盾とどう付き合うか」を考えていくべきで、額面通りに「契約書に書いてある」ことだけを信じていくと「ドツボ」にはまります。TPPなら「なぜ秘密会合にしなきゃならないのか?」「なぜISIS条項が必要なのか?」「ラチェット条項はないと誰が困るのか」といったような「実は最も大事な本質論」がTwitter的な世界ですから潔癖症の日本人には嫌われていますが、これこそがベニスの商人の言う「肉1ポンドと血液1ポンド」にかかわる問題です。如何にして「矛盾と付き合うのか?」団塊ジュニアさんたちもしっかり頑張ってください。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年02月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
2829     

最近の日記

もっと見る