mixiユーザー(id:278698)

2015年12月22日05:53

236 view

commmons cchola バッハ編 電子版 Part12

♪12 音楽の捧げもの BWV 1079~トリオ・ソナタ〜1.ラルゴ
「音楽の捧げもの」の中のソナタで、4曲で構成され、これは1曲目。
メロドラマみたい、と思ったけど。
フルートが入ってる。編成が決まってる(楽器をバッハが指定している?)。
きっと大王がフルートのパートをやった・・・商売人としてのバッハはクライアントのこともよくわかってた。

♪13 フーガの技法 BWV 1080~コントラプンクトゥス1
最後の2曲は「フーガの技法」。
フーガという技法は、バッハの時代の対位法の王様みたいなもの。
この演奏はピリオド奏法で、演奏しているのはイギリスのフレットワーク。
ヴィオールという、バッハの時代にはすたれつつあった楽器を使っている。
これを聴くと、ピリオド楽器もいいなと思う。
古い楽器で演奏し、過去からバッハを見ているような感じがすると同時に、バッハの時代の響きもある。

♪14 フーガの技法 BWV 1080~3つの主題によるフーガ(コントラプンクトゥス
14)
壮大なフーガ。普通、フーガはテーマが1つだが、これは3つある。
未完に終わった。誰かが続きを書いたりするけどやめてもらいたい。
これを作曲している最中に失明し、最後の音を残して、曲を未完のまま死んでしまった。
これを演奏すると、最後がぶつっと切れる。
バッハが書いた通りに演奏しているから、変な感じで終わる。
異なるテーマが複雑に絡んでこれから、というところで終わる。
3番目のテーマの最初の音がバッハの文字。
「B・A・C・H」を音に当てはめると「シ♭、ラ、ド、シ」というメロディになり、それを織り込んで作曲してる。
多くの人が「B・A・C・H」をメロディに使っている。
フランスではそういう曲集も作っている。
 
 ショスタコーヴィチは旧ソビエトの公式作曲家として、スターリンを讃えるような曲を作ってるけど「スターリン」の名前をひっくり返してメロディにしていた。
彼の死後にわかって、本心では抵抗していた、という再評価になった。
しかしバッハにはかなわない。
バッハは技巧の限りを尽くしている。最後に、自分の為に書いたのではないか?
ドイツの田舎っぽい、不器用さの極致のような曲。
一つのテーマから次のテーマ、また新しいテーマ・・・最後、盛り上がりかけたところで終わる、絶命のイメージ。同時にこのアルバムも終わる。
バッハは「小川」という意味だけど、大洋のように無尽蔵。
快楽的で知的、耳の喜びもあって。
バッハに関するいろんなことを理解しながら聴くと、面白くなってきたりする。
特に子供たちにそういう体験をしてほしい。


何日もかかってしまいましたが、やっと教授、小沼純一氏、浅田彰氏のお3方による対談は終わりました。
バッハはまさに、「神からの贈り物」と言える、特別な人だったんですね。
そういう人類の遺産について、知らないまま一生を送るのは、何というもったいないことか・・・・
と痛感しています。
このコモンズのスコラシリーズは、そういった、人類の遺産を私達に見せてくれる、貴重な宝、
といったところでしょうか?
まだまだ、この後曲についての専門家の解説や、著名人の「バッハに関するエッセー集」みたい
なものも続きますが、そこまではたまきはここには書かないつもり。
自分で買って読むしかない。
電子書籍なら2,000円だけど、曲は一切聴けないから、9,000円?でCD付きを買う方がいいかも。
金銭的に可能な人は。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年12月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記