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2015年06月13日09:59

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【週末読書】高学歴社員が組織を滅ぼす

高学歴社員が組織を滅ぼす
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=6581993&id=3604778


まあ、タイトル通りの本です。
「高学歴社員」の定義から始まり、その「高学歴社員」と組織が起こす「脆弱なマネジメント」そして、それによってもたらされる、現場の「混乱と暴走」、そして既得権にしがみつき、イノベーションを出せないまま破綻の道へ……。そうならないためにどうするべきか、ということが書かれています。


まず「高学歴」と言っても「何をもって高学歴というのか」という定義から入っています。
この本が定義する「高学歴社員」の定義

1.リスク回避的である
2.安定志向であり、自己保身主義的である
3.相手が誰であるかを判断するとき、世間で重んじられるヒエラルキーばかりを重視する(※世間の評価・評判、学歴、職歴、企業規模など)
4.自分よりも「格上」と見做した相手には思考を停止しておもねる。身内に対しては自分が傷つきたくないので過剰に甘く、お互いに傷を舐め合う。
5.「格下」の人間に対しては生死に関わる問題も含め極めて冷淡な態度をとる。


これを書くと、結構「うちの会社もそうだわ」と思い当たることが多いのではないのでしょうか?

これを全部地でいったのが大日本帝国の陸海軍。明治からのエリート教育で、上部はいわゆる「エリート」で占められるわけですが、上記の定義に則って中途半端な戦略や、実力よりも身内意識に凝り固まった人選、そして部下や兵士が死んでいこうが全く知ったことではありません。
そして、その組織を抱える国がどうなってしまったのかは歴史が示す通りです。

この本は、帝国陸海軍だけではなく、最近のすき家のアルバイト大量離脱、大塚家具の親機の経営問題、菅直人と朝日新聞問題と、わかりやすく問題が解説されていて、時事問題にうとい私は「あ〜これ、この問題の本質ってこういうことだったのか!」と目うろこでした。

そして最終章は「これからどうしていくべきか」となるわけです。
まあ、こればかりは読者が決める問題であって、この本はそこまでは踏み込みません。

自分のことをいうと、私・・・やりたいこと特にないもんな〜と情けない結論にいたったのでした。
ただ、自分の所属している組織が今どういう状態にあるのか、滅亡のパターンに入っていないのかチェックするにはとても良い指標になると思います。
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