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2015年04月14日01:01

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魔力。

わたくしマメシバ、読書が大好きです。
しかし、厳密に言いますと単なる活字中毒で。
本そのものに、価値を見出したことはほぼ、無い状況。

本を買うのも、持ち歩きやすい文庫本。
外出時は常に2〜3冊持ち歩いているので、痛んでも惜しくない低価格なものを重視する傾向にあります。
そんな私が、先日ちょっとフラフラっとなったお話をひとつ。


********************************
先月のお話。
リポートを書くのに借りた、図書館の本を私うっかり延滞してしまいました。

図書館からお手紙が来て、あっあせあせ(飛び散る汗)と気づいたものの、
まだリポート途中なもんで、もう少し借りていたいところ。
さらに、次に書く予定のリポートにも使えそうな箇所があるんだなあ、この本。

...。
しばらく考えましたが、意を決して同じ本を購入しようと決意しました。
必要な本だもん、十分買う価値はあるはず。
ま、新書だったしね。そんなに高くないでしょ、ってのもありまして。

んで仕事帰りに大きな本屋さんへ寄って、探してみたんですが...
...あれ、おっかしーな、こんな大きな本屋さんなのに、在庫ないんだ。
もう一軒行ってみて...ここにも、無い。

翌日、ネットで他の書店の在庫も見てみましたが、やっぱりありませんでした。

...あ、あれ。これはいけないぞ。


問題の本は、岩波の新書です。
いろいろ調べて、神保町に岩波の書籍を専門に扱う書店があることがわかったので
さっそく行ってみることに。

さて神保町。
この前来たのは、古本市だったなあ。
あああいいなああああ本屋がいっぱいだああ目がハート

あちこちへ後ろ髪ひかれながら、まずは目的の書店へ入ります。
以外とこじんまりした書店...うううやっぱ無い。
そこで、岩波のプロである書店員さんへ尋ねてみたところ

「申し訳ありません、こちらの書籍は2008年で発行取りやめとなっております〜」

...うわああ。そういうことかあ!
ううむ...どうしよう。
頭を抱えていると、書店員のお姉さんが
「あの、近くに古書店になりますが、岩波の古本を専門に扱っているお店がありまして..」

ほ、ほほう。
古書店。しかも、岩波を専門に扱う古書店...す、素敵...ぴかぴか(新しい)

マニアックなものに弱い私マメシバ、さっそく教えられた道をてくてく、古書店目指してまいります。

大通り沿いをまっすぐ、迷子にならずについたそのお店は...
古っ
そして狭っw

そおっと入って行きましたが、狭い店に平積みされたたくさんの本が、うずたかく積まれていて
とてもじゃないけど自力では探すの無理w

まっすぐ、店主(たぶんw)のおじさんのところへ行って件の本があるか尋ねてみたところ。
「ああコレ..このタイプはたぶん、あのあたりに」
とか言いながら、山をかき分け隅の方をごそごそ探してくださり、やがて
「あ、あった!あった...け、けどコレ....」
みたいな声がw
ななななに、なんなのあせあせ(飛び散る汗)


しばらくするとおじさんが、一冊の本を持って眉をへの字にしながら戻ってきて
「ありました。あったけど...どうする?」てw

どうするって何なのwww

本を受け取り見てみると、
うわ、古っ
すっかり茶色くなって...て、あれ。まさかの旧仮名遣い...?

奥付を見ると、昭和29年発刊...昭和29年て、しかも、初版本じゃないか!?

しょ、初版本...すごいw
そしてお値段も...新書なのに1,500円!!

この初版本の、当時の売値価格はなんと100円。
それが、1,500円で売られていると!
はわわわわ...私が図書館から借りたやつは第22刷でお値段420円だったのに...。


やっべー...どうしよう。
旧仮名遣いだけど、せいぜい「ゐ」とか使われてるくらいで、読みづらさはそんなにない。
しっかり綴じられているし、実用にも耐えられる。

で、でも、初版本でプレミアついたやつって、リポート目的で買うモンじゃないんじゃあ...げっそり


しかし初版本...
新刊以外で、初版本なんて手に取るの初めて。
先日、大学図書館の閉架書庫でひとり大盛り上がりしたことを思い出します。
ああいいなあ古い本ってのも。
素敵...


狭い店内でしばし固まるわたくし。

どうしよう。
もっと、ブックオフとか行ってもこいつに出会える可能性はある。
なんたって、2008年まで、22刷以上刷られてる本な訳だし。
でも、そうするとしばらくまた旅人になって探し回らなきゃなんない。イヤそれよりも。

しょ、初版本だよコレ...ぴかぴか(新しい)
必要な本が、まあそこそこ手の届く値段で手に入る。
しかも初版本というプレミアまでついて...これは...

ああもう無理。
気が付くと、おじさんをとっつかまえて
「ください目がハート
と言っている自分がいたのでした...。


おじさん、ちょっと申し訳なさそうな顔をしながら無言でレジを打ち
「...1,500円だけど...いいよ、1,300円にしとくよ」て。

少しだけまけてくれたw


うわあああぴかぴか(新しい)

帰り道、きれいに包装してもらった本を抱えながらうっとり。
すごーい、自宅が閉架書庫(一冊だけだけど)状態になるんだあ...目がハート
うっわあーーーーー


よーく考えると、新書だし安価だからいっそ買っちゃえ、と思ってた本に1,300円とか意味わかんないw
だけど、妙にふわふわした昂揚感でいっぱい。そしてたいへんうれしい。
一か月経ちましたが、未だ包装を解けず(←リポート書けずw)、外出時に持ち歩けず、
しかし未だにたいへんうれしい...。


どうなんだろう、こんな買い物。
てかどんだけミーハーなんだ私バッド(下向き矢印)

...イヤ。
ちがう、きっとちがう。
これ、これが、きっと古書の魔力なんだよ。
恐るべし、古書げっそり(←と、思うことにする。)
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