「フタバから遠く離れて[第二部]」

避難生活を密着取材したドキュメンタリー
「フタバから遠く離れて」の続編。

衝撃の東日本大震災による被害。
福島第一原子力発電所の事故により、町の住民1423人がまるごと、
約250キロ離れた埼玉県の旧騎西高校に避難を余儀なくされた
福島県双葉町の人々。
第一部では町が破壊され苦しみを背負わされた状況を見せつけたが、
第二部では新たに始まった分断の苦悩をフォーカスして撮影。
前町長井戸川克隆が町議会の不信任決議案で辞職、
町長選挙で当選した伊沢史朗新町長の方針で
前代未聞の役場は福島県いわき市に県外移転。
双葉町はほとんどの地域が帰宅困難地域に指定になる中
汚染の程度で変えられる保証金。
さらに中間貯蔵施設の建設計画など。
その後の約3年間を追ったドキュメンタリー。

いまだに混乱の続く双葉町。町並みどころか
人間関係や、住む場所なども分断され
人の気持ちをも破壊してゆく。
かつては原発のおかげで潤い、今は原発のため
故郷を失った住民の日常をありのままに描いていく。

エンディングテーマ曲「for futaba」は坂本龍一による。
舩橋淳監督にお会いしたが
「この事実を現場から世界に向けて発信して行かなければ、
何も変わらないのです」
と強くメッセージを語ったのが心に響く。

監督 舩橋淳
プロデューサー橋本佳子
撮影 舩橋淳 山崎裕
音楽 鈴木治行
テーマ音楽 坂本龍一

3月14日より真実の目を開いて公開中