1月20日
色川の隣の集落の西中野川に「仙人場」と呼ばれている場所がある。
県道には看板があって、以前から気になっていた。
今回は地元の猟師のKさんに案内してもらうことになった。
県道からはいきなり渡渉だ。昔は木の橋が架けられていたそうだが、何回も流されて、そのうち渡る人もほとんどいなくなって、今では橋はない。
あらかじめ何か所か川を渡るので、長靴で来るようにという連絡があったのだが・・・
30代のJ君はそれを見落としてしまった!!
いきなり靴を濡らすのだろうか・・・躊躇している・・・
それを見た60代のSさんが、J君をおんぶして渡る!!普通は反対だよねえ〜〜〜
小さい渡渉を繰り返しながら進む。
Kさんは道を知っているのでどんどん進むが、道は不鮮明だ。踏み跡もはっきりしていない。
炭焼き窯の跡もある。小さな斜めに流れている滝もある。
しばらく行くと、広い河原に出る。
その河原の上が仙人場だ。
大きな平らな岩がある。それで千人場と言われているらしいが、仙人場と言ってもいいような雰囲気だ。
その上が一の滝だ。迫力ある滝が流れ落ちている。
滝の横から登る。上から見ると仙人場の広々とした岩が良くわかる。
横に大きくくり抜いた穴がある。自然の穴かと思ったら、手掘りのトンネルだそうだ。
昔、切った木を流すために作ったそうだ。今は倒木が詰まってしまっている。台風のせいだろうか。
少し上に行くとそのトンネルの入り口があった。
一の滝の上には苔の付いた綺麗な岩がある。美しい。
その流れの先が二の滝だ。
二の滝の上もいいらしいが、足場が悪いので今回は行かなかった。ぬれてもいい夏場に行きたいものだ。
河原まで下りてきてお弁当にする。
Kさんがサルナシの実をたくさん持ってきた。山で取ったそうだ。
2センチくらいの小さな実だが、見た目も味もキウイのようで美味しい。
河原にはいろいろな石があって面白い。H君とYさんは割れた石をジグソーパズルのように組み立てて遊んでいる。
本当に夏にここでキャンプをしたら楽しいだろうな。
Kさんは、子供の頃はこのあたりで魚を獲ったり泳いだりして一日中遊んだそうだ。ウナギもよく獲れるそうだ。
今でも猟でこのあたりにはよく来るらしい。
だが、最近ではほとんど来る人がなくなって、道も不鮮明になっている。
そんな話をしていると、二人連れが来たので驚いた。向こうもびっくりしたようだ。知っている人に聞いて来たそうだ。
家に帰ってからネットで調べてもほとんど出てこない仙人場。
秘境中の秘境のような場所だが、紀伊半島にはこんなところが一杯あるのだろうか。
県道に戻る。
若い20代のH君がJ君をおぶって川を渡る。拾ってきた石を大事そうに抱えながらおんぶしている。
今度来るときは私も普通の靴で来て、H君におんぶしてもらおうかなあ〜〜〜
ログインしてコメントを確認・投稿する