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2014年04月25日12:14

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ハードスタポートの警鐘 後編

■逮捕の船長「事故発生時は寝室で着替え」 韓国船沈没
(朝日新聞デジタル - 04月25日 05:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=2857947

前編に引き続き“面舵180度回頭”の視点から、忌憚なく書かせていただきたい。
(前編:http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=7695932&id=1925337910)


当該客船の運航管理についての不備が次々に浮上し、多くの方の批判嘲笑の的となっている。改めてざっと列記してみると…

・当該客船は日本の中古カーフェリーを購入したものだが、船体バランス(=安全性)を度外視した改造が施されていた。
・規定の実に3.6倍の貨物を搭載し、その貨物の固定も手抜きレベルの不十分さであった。
・過積載による燃費悪化をカバーすべく、こともあろうにバラストタンクの水を抜いていた。
・船長以下各船員が短期契約の非正規社員で、安全管理教育がまるでなされていなかった。

他にもいろいろと挙げられているが…これだけをとってみても、激しい怒りと二の句を継げなくなるほどの呆れとがいりまじり、痛ましい大惨事であるにもかかわらず結局“嘲笑”以外の選択肢が思い浮かばない気分となる。

これは他の多くの方も同じようで、その杜撰すぎる管理を批判嘲笑する論調が数多く見受けられる。


しかし…ちょっと待て。
それは果たして我々日本人が非難できる話なのか?あるいは“笑える”話なのか?


端的に言えば、今回の沈没事故は「目先の利益にこだわるあまり安全確保を軽視したゆえの大惨事」となろう。しかし、そんな「利益追求がもたらした悲劇」は、実は我が国日本の“悪しきお家芸”となりつつある大問題事項ではないのか?

奇しくも今日(4月25日)で9年となるJR福知山線尼崎脱線事故。この事故は「他社路線との競争のために余裕時間を極限まで切り詰めた“超上級者向け路線”に心身ともに未熟な運転士を投入した」事に端を発する、すなわち「利益追求がもたらした悲劇」であったはずだ。
この大惨事で国内全体が過度の利益追求に懲りたかと思いきや…高速バスの居眠り運転やら食肉偽装問題やら、過度の利益追求に端を発する事件事故がいまだに頻発しているではないか。もっとも反省してしかるべき鉄道業界でさえ、検査記録を偽造した挙句に脱線事故を連発したJR北海道の体たらくは、記憶に新しい。

分野を変えて見れば…未熟な割烹着ねーちゃんの不完全論文に我先に飛びつき、リケジョのムーミンのともてはやした挙句に自爆したSTAP論文問題で、日本の科学研究活動そのものが沈没の危機に瀕しているではないか。

今回の大惨事は、前述のとおり「利益追求がもたらした悲劇」のもっとも悲惨な形での典型例である。しかしそれは、ともすれば日本国内のどこかで発生していてもおかしくはなかったのではないか?そして、たまたまそれが“闇雲に反日に走る恥知らず国家”韓国で発生したことで、根本にある問題がぼかされているだけではないのか?

もしそうだとすれば…多くの人が批判嘲笑する“恥知らず国家”韓国以上に“懲りない金銭経済国家”日本の将来の方が危ういといわざるを得ない。


過度の利益追求からの決別…端的に言えば「目先のゼニカネに惑わされない」ことこそが、今回の大惨事から得るべき最大の教訓であると考えるが、いかがだろうか?


最後になるが…当該客船には多数の修学旅行生が乗っており、そして犠牲となった。
「生命に国境はない」などと聖人君子みたいなことを言うつもりはないが…この大惨事を“以て他山の石と為す”ことこそが、犠牲になられた彼らに対して日本人としてできる最大の供養になると考えています。
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