昨年１２月１日の早明戦から始まった、現国立霞ヶ丘陸上競技場のサヨナライベントもとうとう本日（５月３１日）で終わりを迎えます。
１月のサッカー天皇杯、大学ラグビー選手権
２ー３月のラグビー日本選手権
そして英国人歌手ポールマカートニーの独演会（中止でしたが）
と、引き続いた競技場のサヨナライベント。
最後を飾るのはいったい何だろうと、男性諸氏は気を揉んでいたことでしょう。
競技場の性質からすれば、陸上競技が一番ふさわしいのですが、それでは客が入りません。
最後を飾るのは、やはり日本で一番集客が見込めるスポーツイベント「ラグビー早明戦」となりました。
ただ、それだけではサッカーに申し訳ないので、近年活躍して引退したサッカー選手同士の花試合も前座として行われることとなり、サッカーの顔も立つことになったのは喜ばしい限りです。
ラグビー早明戦は、１２月のような現役学生による激しい試合は、けが人や死者がでては競技場にケチが付きます。
そこで、３０代ＯＢ戦、４０代ＯＢ戦、５０代ＯＢ戦の３試合が行われます。むろん皆さん仕事も家族も持つ身ですので、１０分ハーフで身体に過度な負担をかけないように行われます。
３０代ＯＢ戦は、早大が諸岡省吾・後藤翔太・石川安彦など、明大が元申騎・斉藤裕也（岩崎恭子亭主）などといった記憶に新しい面々が。
４０代ＯＢ戦は、早大が清宮克幸・永田�老�・篠原太郎・堀越正己・今泉清といった日本選手権で学生が最後に社会人を破って優勝した面々に、明大吉田義人・永友洋司らが挑みます。
そして、日本の全中高年男性の視線を集めるのが５０代ＯＢ戦。
早大が本城和彦・吉野俊郎・土屋健太郎・豊山京一といった、今でも語り伝えられる伝説のプレイヤーを集めれば、明大も負けじと藤田剛・太田治・川瀬泰治らを結集させ、「親善」の「シ」の字も無いような本気ぶり。
国立競技場を何周も取り囲む徹夜行列は、いまでは禁止されてできなくなってしまいましたが、それが実際に行われていた頃を知る（私は知りません）５０代後半以上の愛校心あふれるＯＢ諸子により、今回ばかりは大盛り上がりになることは必定です。
各世代の両チームを率いるのは、
早大：大東和美監督（元主将・監督）現Ｊリーグチェアマン
明大：森重�牢篤帖文疑篤�鐵釜石監督）現福岡高校ラグビー部監督
です。
サヨナラの終わりのイベントは、夕刻に始まって２１時頃には終了します。
そして、その後はお待ちかね、グラウンドへの一般客の雪崩れ込みが正式に許可され、あの世界一美しい緑の芝生が、サッカー、ラグビー、そしてスポーツを愛する全ての人々の解放区となり、２３時半まで跳んでも跳ねても何をしてもＯＫの、文字通りの「解放区」となり、フィナーレを迎えます。
あぁ、「解放区」。一部の年齢層には涙無くしては言えない、神聖な言葉でしょう。
それが、今夜、国立霞ヶ丘陸上競技場で実現します。
公式戦の最後となったのは、２５日に行われたラグビーワールドカップアジア地区代表決定戦、日本対香港でした。
イングランド人の駐在ビジネスマンを中心とした香港の攻撃はすさまじく、日本がタジタジとなる場面も多々あって冷や冷やしましたが、日本が４９−８で勝利して、８大会連続のワールドカップ出場を決めました。
聖火が点灯された下でのラグビー試合を始めてみました。
いいものです。
１９２４年 青山練兵場跡地に作られた「明治神宮外苑競技場」として、学徒出陣の若人を送り、
１９４５年 戦争に負けると米軍に接収されて『ナルキニック・スタジアム』となりました。
１９５８年にアジア競技大会の開催に備えて、既存の競技場を取り壊し、新築したのが今の霞ヶ丘陸上競技場です。
東京オリンピック時のことは、私よりも詳しく語れる方が、まだいくらかはご存命でしょう。
私は未来を語ります。
本日で全てのサヨナライベントを終わり、取り壊される競技場。
新競技場の完成は、２０１９年。
そこではじめて開催されるイベントは、もちろん第９回ラグビーワールドカップ開会式です。
そのときまで、国立霞ヶ丘陸上競技場は、しばしの眠りにつきながら、生まれ変わりの時を過ごします。
今まで、悔しさも、悲しさも、嬉しさも、みんなこのスタジアムから貰いました。
ありがとう。そして、しばしの「お休みなさい」。
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1418193&utm_source=mail20140528&utm_medium=others_sports&utm_campaign=sayonarakokuritsu-final03&afid=825
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