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2013年02月21日19:58

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イメージを膨らませる予告

昔の映画はテレビで流れる予告が秀逸だった。
内容は分からないけど、キャッチコピーなり映画のセリフの一部の切り取りなりがうまく「なんか分からんがスゴそうだ」と感じさせる物が多く、たぶんこの予告に釣られて「内容は分からんがとりあえず観に行こう」と思った人も多かったんじゃないだろうか?
誰が声優をやるのと言ったアピールだの、バカップルの観客が「○○サイコー!」とか叫ぶようなのじゃダメなのだ(苦笑)
中でも「角川映画」と呼ばれた作品のハッタリ感はたいしたもので、とりあえずなんだかおどろおどろしい感じが子供心に怖過ぎて「角川」という単語はとりあえず「なんか怖いもの」だと勘違いするぐらいだった(笑)
分かり易いトコで「悪霊島」の「鵺の鳴く夜は恐ろしい」というやつ。ホラーじゃなく、金田一耕助もので、シリーズの中ではまだライトな方なんだけど、題名がまず怖いし、「鵺」がナンだか分からない(「ナンだか分からない」モンで釣るというのは「幻魔大戦」の「警告!ハルマゲドン、接近!」ってのもあった。今でこそポピュラーな単語である「ハルマゲドン」だが、この当時はナンだか分からなかった)。ナンだか分からない物が鳴く夜が恐ろしいのだ。ああ恐ろしい(笑)新聞に載ってた広告なんかだと、作品に登場するシャム双生児のガイコツなんかも載せたりして、とにかく怖そうなムードを盛り上げていた。ホラーじゃないのに!(笑)
「野生の証明」の「お父さん怖いよ。何か来るよ。大勢でお父さんを殺しに来るよ」もすごい。お父さん一人を殺すのに、何がどんぐらい来るんだろう?ああ怖い・・・のだが、作品そのものはラストあたりの健さん大暴れ!なトホホ感がひどかった記憶がある。怖い映画ではない(苦笑)
「この子の七つのお祝いに」とか「湯殿山麓呪い村」とかは題名の時点でもう怖い。前者は単に童謡の一部分のはずなのに、ソコだけ抜き出すと妙に怖い。キャッチコピーは「母から娘へ−一枚の手形が奏でる殺しの子守唄」という、映画の内容にそったもの。ホラーじゃなくサスペンスものだけど、岸田今日子さんの演技や岩下志麻さんのセーラー服姿等、ヘタなホラーよりも怖いシーンがたくさんだった(笑)後者の方は題名やミイラが絡んでいたりするあたり怖そうだけど、中身はそんなに怖いものでもなかった(なんか救われない感じのオハナシだった気がするけど)。キャッチコピーは「皆、語るなかれ聞くなかれ」ネタバレするなってコトかしら?(笑)

怖い感じのやつ以外だと、「人間の証明」の「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでしょうね?」や「戦国自衛隊」の「歴史は俺達に何をさせようとしているのか」、「白昼の死角」の「狼は生きろ、豚は死ね!」等々、印象に残る有名なキャッチコピーがたくさんある。
映画の内容知らなくても、キャッチコピーだけ知ってるって人も多いだろう。

とにかく印象的なキャッチコピーで興味を引き、とりあえず映画館まで足を運ばせるという「角川映画」のやり方は「商業的」にはうまいやり方だったと思う。
問題は中身がイマイチだったりキャッチコピーと内容が若干ズレていたりした点だけど(笑)

ちなみに、おどろおどろしげな題名&映像でお馴染みの「犬神家の一族」のキャッチコピーはどうだったかと言うと・・・
「金田一さん、事件です!」
・・・集客力がイマイチなさそうなコピーだ(苦笑)
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