昼寝から起きた相方はえらく張り切っている。お天気がいい今日、五郎を連れて裏山の仙人滝に行くと前から言っていた。滝の前でスリーショットの写真を撮って年賀状に使うと言う。
車で5分ほどで林道終点に着いた。そこから滝までは20分ほどだ。
山道を五郎は鼻をくんくんさせながら歩く。時々寄り道をする。
小さな渡渉地点は人間にはたいしたことないが、小さな五郎はどうしていいかわからない様子だ。先に渡った私に相方が手渡しして無事渡渉した。
滝の下のほうには虹がかかっていた。
まずは滝をバックにダブル五郎のツーショット。五郎はおとなしく抱かれてカメラ目線になってくれる。
次に木の切り株にカメラを置いてセルフタイマーでスリーショットを狙う。足場が悪いから、私はタイマーの時間ギリギリで画面に収まる。
すると、五郎は隣に飛び込む私が気になって、できた写真はみんな私のほうを向いた物になってしまった。
写真はあきらめて帰ることにする。五郎は来た時よりもあっちこっちくんくんしている。こっちだよと言っても、勝手に自分で選んだ道を下っては大きな石の上で動けなくなってしまい、相方が救助する。
林道まで戻ってきた。相変わらず五郎は茂みに入って出てこない。先に行くから歩いて帰ってきてね、と言って私はトラックに乗った。
30分ほど遅れてダブル五郎が歩いて帰ってきた。相方が興奮して言う。
「ねえ、さっき五郎何を見つけたと思う?」
「?」
「鹿の白骨だよ。それをガリガリかんでいたんだよ。」
1時間半のプチ山歩きでいろいろと初体験をした五郎。帰ったらバタンキューだった。
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