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2009年10月17日18:42

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アミュー笑ホール寄席

『アミュー笑ホール寄席』に行きました。どうやら、母の友人に、落語好き(小三治さんフリークらしい)の方がいるらしく、母が「一緒に行かない?」と誘われるようです。で、母は2枚チケットを取るのです。1枚は私の分らしい。どうやら、私の母は、お笑いの舞台なら、私は何でも行くと思っているようです。まぁ・・・当ってるケド。
イキナリ「あんた、その日、落語だよ。」と言われ、私ゃ、自分が高座に上がるのかと思っちまいました。で、「それなら、『文七元結』をやりたいな・・・」と思いました。・・・出来ないケド。

小ホールとは言え、お客さんは満員御礼でした。ご年配の方もおりますが若い方も多かったです。談笑さんの追っかけもいらしたみたい。本当に寄席で、若い女性を見かけるのは珍しくなくなったなぁ〜。昔は、寄席に行くと、ご年配の方ばかりで、私が物凄く浮いてました(^_^;)。最前列で見ていると、かなりの確率で落語家さんにイジられました(笑)。

※以下、『アミュー笑ホール寄席』の感想を書きます。ネタばれになる部分もありますが、落語はネタばれしても面白いような気はするんだケドね。
でも、その辺り、気を付けてお読み下さい。

では、とりあえず、ネタばれOKの方のみいらっしゃいまし〜。

『アミュー笑ホール寄席』
会場:立川市民会館 小ホール

※以下、お品書きです。
( )は演目です。

開口一番 立川らく兵 (子ほめ)
・立川 志らべ (持参金)
・立川 談笑 (片棒)
・抽選会(出演者のサイン色紙が当たる)
・仲入り
・林家木久蔵 (六尺棒)
・林家三三 (花見小僧)

開口一番 立川らく兵 (子ほめ)
らく兵さんは、志らくさんのお弟子さん。で、志らくの『らく』に兵隊の『兵』がついているのだが、何故かと言うと・・・顔が日本兵に似てるから、兵と付けられたそうな。確かに、いかつい顔で、坊主頭。特攻隊員にいそうです。

子ほめ。
ご隠居の家に酒をたかりに来た八さん。しかし、八さんは失礼なコトばかり言う。ご隠居は「そういう時は誉めないといけない。」と、八さんに、誉め方の指南をする。「40歳くらいの人を見たら、40には見えません。35、36ですね。50歳くらいの人を見たら、45、46くらいにしか見えません。と、少し年を若く言ってあげるのが良い。」と教えるも、八は、トンチンカンなコトを言うばかり。八「子供の場合はどうするんです?やっぱり年を若く言うんですかい?」 ご隠居「子供を若く言ってどうする。子供の場合は、親を誉めるんだ。」と指南する。
「このお子さんは、先だって亡くなられたおじい様に良く似てらっしゃる。コレは長寿の相ですね。こんな子供を私もあやかりたい。あやかりたい。」

そのアドバイスをもらい、八は友人の熊のところに行く。熊は7日前に、子供が生まれたばかり。そこで、ご隠居のアドバイスを元に、子供を誉めようとするが・・・。

らく兵さん。凄く緊張してたのでしょうね。枕の後、妙〜な間が空きました(^_^;)。本人も「緊張で、こういうコトもございます。」と言っていた。瞬きも多かったしね。
でも、落語は、ちょっと真面目過ぎた(教科書通りって言う感じ)ケド、上手かったです。

じいさんが縁側で寝てるのに、子供誉める時「先だって、亡くなったおじい様に似て〜」のところはやっぱり鉄板ですな。熊に「じいさん、そこで寝てるよ!さっき、おメエ、(じいさんに)『ばぁっ(赤子をあやす感じ)』てやったじゃねえか。」 八「じゃあ、亡くなったおばあ様に・・・」 熊「ばあさん、買い物行ってるよ!」 八「じゃあ、誰か殺せ。」の下りが好きです。

・立川 志らべ (持参金)
持参金
友人に、200円を明日までに返せと言われた男。困っていると、懇意にしている小間物屋の旦那が来る。旦那は、男に、「オマエも嫁を貰ったらどうだ。」と勧める。聞くと、小間物屋の旦那には、紹介したい娘がいると。
しかし、娘は、不細工だは、色は黒いは、太ってるは、やたら喋るは、しかも、働かないのに、人の5倍は飯を食う・・と言うトンデモ娘。しかも、腹の中には8ヶ月になる子供がいる。男は流石に尻込みするも、旦那は「結婚資金の持参金として、200円娘に持たせる。」と言う。金に困ってる男は、200円につられ、娘を嫁に貰ってしまう。暫くして、先だっての友人が200円を取りに来る。「明日になったら金が入る。」と言うと、友人は、こんな話を始める。
「実は、とある料理屋の飯炊き女とつい出来てしまい、子供が出来てしまった。この娘、色は黒いは不細工だは、太ってるは、やたらお喋りだは、しかも働かないのに人の5倍飯を食うと言う、最悪な娘。困った末、小間物屋の旦那に相談したところ、持参金200円くらい付ければ、バカな男が貰うだろうと旦那が言った。そこで、200円必要なんだ」と。
男は気付く。あれ?それって、金が小間物屋→俺→友人→小間物屋の順で回ってるダケじゃねえのか?と。

娘の描写がスゲエです。「急だったから、化粧も出来ず・・・あ、してる・・。それでしてるのか・・・」 どんな娘なんだろう?(^_^;)
あと、男が「誰の子か分からない奴の子供を育てるより、オマエの子だって分かって育てた方が良いや・・・。オマエも宜しく頼むよ。」 「イヤだよ!」と言う下りも面白い。
それでも、何となく、この夫婦、上手くやってくような気がするよね(^_^;)。

当時の200円っていくらくらい?20万くらいかしら?

・立川 談笑 (片棒)
まず、枕として、師匠、立川談志伝説が(笑)。立川談志氏のお弟子さんは、これが使えるから強いよな(笑)。ネタの宝庫だもの、談志師匠。

談志師匠の家には、大きな冷蔵庫が7台ある。大師匠なので、方々から沢山食べ物を貰うらしいのだが、大量の為、腐らせないようにするのが大変。良く師匠が言っている「私ゃ、最近、古いモノばっかり食ってる。」はあながち嘘じゃないらしい。
1度、冷蔵庫から昭和(時代)のハムが出て来た(^_^;)。

モノのない時代に生まれた師匠は食べ物を大事にするのだが、弟子を実験台に使うらしい。談笑氏が、ある日、師匠に「コレ食ってみ。無理なら食うな。無理はするな。」と言われ、茶巾寿司を食べたら・・・糸を引いた。談笑氏「師匠・・・腐っております。」 談志氏「そうか〜。」
マドレーヌに、レーズンが入ってるのかと思ったら、カビだったコトもある。
因みに。確か、談志師匠は弟子を集めて、闇鍋ならぬ、闇カレーを作るんだよね。カレーの中にチーズケーキとか、余ったモノをガンガン入れるらしい。チーズケーキに関しては、師匠は「チーズケーキなんて、チーズと牛乳と小麦粉、砂糖で出来てるんだ。コクがあって美味くなるに決まってる。」と言って入れたらしいのだが・・・。予想に反して、ホントに美味かったらしい。
(てか、談志氏の作る闇カレーは、何故か美味いんだそうな。)

ある日、談志師匠がシルク・ド・ソレイユ(コルテオだな)を見に行こうとしたら、寝過ごして7時半だった。急いで、タクシーに乗り、代々木体育館へ。で、警備員に「開演に遅れちまってすまねえケド、入れてくれねえか?」と言うも、警備員ポカ〜ン。7時半は7時半でも、朝の7時半だったそうな(^_^;)。そんな早朝にやってるワケもなく、師匠はそのまま帰って来たのだが、談笑氏「師匠くらいのビックネームになると違うんですね。何か、フジTVの事業部の人から、やたら電話かかってくるんですよ。何かと思ったら『談志師匠が、見に来てくれたらしいのだが、門前払いをしてしまって、大変申し訳なかった。頑張れば、今から空中ブランコくらいなら出来ます。』と言われた。」と(笑)。

談志師匠は、自分が住んでるマンションの下(1階)が、煎餅屋なのだが、何故かこの煎餅屋の冷蔵庫に、自分が飲むビールが冷やしてあるそうな。ビールが飲みたくなると、その煎餅屋に来る。ある日、午前2時頃、イキナリ呼び鈴が押され、師匠が来た。煎餅屋の主は当然寝てたのだが、起きて来て「あ、師匠なんです?」 師匠「ビール出してくれねえか?」 主「良いですケド・・・。師匠、随分、遅くに飲むんですねぇ。」 師匠「何言ってるんだ。まだ7時じゃねえか!」 師匠の時計を見たら確かに7時だった。が、それは師匠が時計を逆にはめていたから・・・だった(^_^;)。主、大迷惑!

もう、談志師匠、存在が落語である。

で、談笑氏曰く「私が、談志の話を枕にしたって時は・・・落語にケチな人が出てくるってコトです。」

片棒
ケチで有名な大棚の旦那ケチ兵衛さん。自分もそろそろ身代を息子に譲ろうと、金也、銀二、鉄也の3人に、自分が死んだ時、どういう葬式を出すかを聞いてみる。
長男、オネエの金也は、キャバ嬢や、ニューハーフやらホストやら、ジャニーズアイドルを呼ぶ、どう考えても自分の趣味に走った葬式を展開。次男、銀二は、葬式にディズニーランドのパレードを行うと言い出す。しかも、最終的に、父親の死体が、SFXによって蘇る・・・と言う、スケールのデカさ(総制作費200万ドル)。三男鉄也は、何故か、ユダヤ人とのハーフの為、ユダヤ式の葬式を挙げようとする始末。

“片棒”は古典だケド、それを、談笑氏が自由にアレンジして、かなりオリジナルになっている落語でした。時事ネタも沢山。長男がオネエなのは、今、オネエブームだからかな?
金也は、お酒も各種とりそろえるのだが、ワインの時は、川島なおみにつがせると言うのが、ミソ(笑)。途中、乱交パーティーに発展します。
銀二の葬式。最後、父親が「アイルビーバック」と言って、燃え盛る火葬場(父親の死体が魔物になって、火葬場に火を放つのだ!)から、蘇るシーンは爆笑でした。見てえよ、そんな葬式!!でも、三男鉄也のユダヤ人は、やり過ぎのような気もした(^_^;)。

・抽選会(出演者のサイン色紙が当たる)
出演者の寄せ書きサイン色紙が当たる抽選会。MCは、らく兵さんと、志らべさんだった。「サインが欲しい人〜」と訊くと、男性が手を上げた。しかし、サインは、その5つくらい隣りの席のお客さんに当たる。志らべ氏「残念でしたね〜。近かっただけに余計残念!恨むなら、あの人、恨んでね。」

・仲入り

・林家木久蔵 (六尺棒)
木久蔵氏の師匠は、笑点でお馴染み、木久翁師匠。木久蔵さんは息子さんで、2年前に名前を襲名した。木久蔵氏「父親が生きているうちに、名前を襲名すると良いコトがあるんです。たまに、理事長クラスの大きな仕事が入るんですよ。ここにいらっしゃる皆様は、もう、私が木久蔵を襲名したコトはご存知でしょうが、一般的認知度がまだ低いんです。」で、ある日、北海道に行った時、興行師の方が「あぁ、息子さんもいらっしゃったんですか〜。今日はどうしたんです?」 木久蔵氏「・・・仕事です。」 興行師「あぁ〜、そうですか。実はうちは、木久蔵師匠呼んでるんですよ〜。」 木久蔵氏「・・・私が木久蔵です。」 興行師「は?」 木久蔵氏「だから、私が木久蔵になったんです。」 興行師の人、本人を目の前にして「やられた!」と言ったらしい(^_^;)。木久蔵氏「呼ばれたから来たのに、酷いと思いませんか?」

最近は女性の入門者も増え、先日、落語界きっての大事件が起こった。落語家さんは、まだ新入りの頃は、寄席の手伝いをするのだが、その日、お手伝いの新入りが全員が女性という事態が起こったそうだ。そうなると不思議〜な現象が。普段は、時間ギリギリに来る様な大師匠が、1時間前から来るようになった。木久蔵氏「女の子とただで喋れるし、触りたい放題だし、全部無料なんですよ。キャバクラみたいになっちゃって・・・。」
新入りの紹介も、昔は堅苦しかったのに、最近は「新入りのぽっぽちゃんです。」みたいな感じになってしまい、新人キャバ嬢を紹介するようなノリになってしまっているそうな(^_^;)。

六尺棒
放蕩三昧の大棚の若旦那。6日間吉原に泊まってぶっつづけで遊んでいたら、流石に金銭が寂しくなった。そこで、家に帰るも締め出されている。扉を叩くと、中から父親の声が。若旦那が「孝太郎です。息子の孝太郎です。」と言うも、父親「孝太郎のお友達?確かにうちには孝太郎という息子がおりましたが、放蕩三昧で、さきほど相談の結果、勘当にしました。ついては、その事を御言付け願いたい。」 怒った息子は、父親に罵詈雑言、家に火をつけると脅し、父親は激昂。六尺棒を持って追いかけて来る・・・。が、急いでいた為、門を開け放したまま父親は出てきてしまった。その門から入った息子。逆に父親を締め出し、「父親を勘当しました。」と言い出す。

途中、「2世は、弱いんだから、このまま外に出されたら死んじゃいますよ〜」と言う自虐ネタもありました。木久蔵さんはお父さんに声が似てますね〜。あと、少し舌足らずなのね。
硬いネタは難しいかもだケド、こういうダメ若旦那などは愛嬌があって、ピッタリだなぁ〜と思いました。着物も柄物の着物を着てたケド、これも放蕩息子っぽくて良かったです。

・林家三三 (花見小僧)
三三氏、出てすぐ「え〜。で、最後に本物の落語を見て帰って頂く・・・と。」本日は、邪道ばかりだったようだ(笑)。

三三氏「ここの会場の道が好きなんですよ。ウィンズ(場外馬券場)を通って、ハローワークがあるでしょ?人生の道を見ているようでね・・・。で、この会場なんですが、実に良い。センターが通路って、そんな劇場ないですよ!声が全部ス〜って通っちゃうようなね。で、奥行きが狭くてね、その上天井がやけに高いって言う・・・。」
気付かなかったケド、確かに、どセンターが通路なんだよ、この劇場。何故、こんな作りに(^_^;)。

花見小僧
泥棒が、ある家に忍び込む。着物など一式風呂敷包に包んでいざ逃げようと言う時に、運悪く、家の主人が帰って来てしまう。急いで、床下に隠れる泥棒。旦那は、風呂敷包みを見て、最初、古着屋かと思うが、入っている品物が全て自分の家の品だと気付く。主人は「そうか・・・。福か・・・。あいつ、男が出来て駆け落ちしようってんだな。で、その資金作りの為に、この着物を売ろうってんだ。」と勘違いする。奥さんはお湯に行っており帰って来る。旦那が怒っているので、誰かと喧嘩でもしたのだと思い訊くも、旦那は違うと言う。そして「この大きい風呂敷包みを見ろ!オマエ、男が出来て駆け落ちしようとしたんだな!あぁ、三行半でも何でも書いてやらぁ!」と激怒。奥さんは知りもしない疑いをかけられ、「何だい!私が何処のどいつと駆け落ちするって言うんだい!」とやはり激怒。
口喧嘩だったが思い余って、主人が鉄瓶を投げると、奥さんには当たらず、床に落ち、熱湯が泥棒の上へ注ぎ込む。慌てて床下から這い出し、泥棒は、奥さんと旦那の喧嘩の仲裁に入る。

奥さんの長台詞が見事でした。「なんだいアンタ。私が伊勢屋で女中奉公してたのだって、給金貰ってやってたワケじゃない。オマエもそろそろ良い年だから、行儀見習いでもしたらどうだって言われて、行儀見習いでやってたのアンタ知ってんじゃないのサ。ある日、私が、台所にいたら、アンタ、血走った目ェして『結婚してくれなきゃ、この出刃でオマエ刺して俺も死ぬ!』って言って。でも私は若いから、お父っつぁんにお伺いを立てなきゃって言って、で、お父っつぁんが親方に相談に行って。アンタは気の荒いところもあるケド、これから絶対良い職人になるからって、親方言って。で、私のお父っつぁんが来た時どうだい。『お福様をお嫁に頂きとうございます。家事は私がします。掃除も私がします。何でも私がします。お福様には何もさせません。ただ座って笑っていれば良いです。』って言ったじゃないサ!」

で、この台詞で旦那の勢いそがれるって言う(笑)。

落語は・・と言うか、今も実際はそうかもですが、女性の方が強いです。男性は女性の掌でコロコロ転がされてる感じですね。
でも、ここの夫婦は、仲良すぎて喧嘩してるっていう構図ですな。
最後、泥棒の仲裁で、仲直りし、旦那が「今日は一杯やって泊まってきな。で、明日入りやすそうな近所の家、2・3件教えてやる。」でオチ。

コレさ。何で、『花見小僧』って言う題名なんだろう?小僧は分かるケド(おそらく、泥棒のコト。“鼠小僧”みたいなモノだな)花見は何なの?特に関係なさそうなんだケド。

こんな落語会でした。
立川流が多いのは、立川でやってるからかしら?次回は3月で、志らくさんと、菊之丞さんが来るので楽しみです。
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