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2024年01月28日19:20

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岡鹿之助・・・

 現在、栃木県立美術館で、
 「春陽会誕生100年 それぞれの闘い」との展覧会が行われています。
 「岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」との副題が付いています。
 春陽会は、1922年(大正11年)1月14日に設立された、
 院展の日本画部と対立、脱退した洋画部同人を中心に創立された団体との事です。
 今月の13日から開かれていて、3月3日までの会期です。
 ここのところ、展覧会は会期末ギリギリで観に行く事が多いのですが、
 今回は、なるべく早く行こうと思っていました。

 僕は、岡鹿之助の絵が好きです。
 ご存知の方も多いかと思いますが、
 戦前・戦後に活躍した画家で、パリで藤田嗣治に師事しています。
 点描画法を使った静かな絵だと思っています。
 岡鹿之助の絵、色々な展覧会などで、観る機会はあったのですが、
 1・2点だけの事が多く、まとめて観た記憶がありませんでした。
 岡鹿之助の名前を見て、是非行こうと思っていました。

 日曜日なので、混んでいるかと思いましたが、
 それほど混んではいませんでしたので、ゆっくり観る事が出来ました。
 今回の展覧会は、東京ステーションギャラリーで行われ、
 この後、長野県立美術館、愛知県碧南市の藤井達吉現代美術館と巡ります。

 実際に行ってみると思わぬ絵に巡り会えます。
 岸田劉生の日本画に驚きました。
 「寒山拾得」と「童女飾髪之図」は絹本墨画着色で、人物は麗子像に似ていました。
 石井鶴三の吉川英治の「宮本武蔵」の挿絵、
 木村荘八の永井荷風の「墨東綺譚」の挿絵、
 中川一政の尾崎士郎の「人生劇場」の挿絵なども良かったです。
 また、建築家のアントニン・レーモンドの題不詳の絵も驚きました。
 レーモンドは、群馬県高崎市の群馬音楽センター、
 奥日光の旧イタリア大使館別荘などを設計した人です。
 春陽会の展覧会にも絵を出展していたようです。

 そして、岡鹿之助です。
 「魚」、「窓」、「観測所」、「山麓」、「群落(A)」、「段丘」の
 6点が出ていました。
 年代を追って展示されていて、とても良かったです。
 下記に展覧会のサイトがあります。
 http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/t240113/index.html
 そこに岡鹿之助の「窓」、「群落(A)」の2点がありますので
 宜しければご覧ください。

 その他、萬鉄五郎の絵も何点か出ていましたが、
 重要文化財になっている「裸体美人」に似た絵もありましたし、
 全く感じが違う漢字の絵もありました。
 栃木県日光市出身の小杉放菴などの絵と共に、
 古川龍生や駒井哲郎の版画などもあり、
 春陽会に関係する僕が知らなかった作家の絵が沢山展示されていました。
 中谷泰の「春雪」は、日本共産党中央委員会所蔵になっていました。

 とにかく、ゆっくり観られて良かったです。
 その後、常設展示も観て来ましたが、面白い絵が展示されていました。
 書き出すと長くなりますので、続きは明日と言う事にします。


【今日の一句】
 元をとる それで深みに ずぶずぶと


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