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2023年05月10日17:10

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「ミッドナイトスワン」を観ました

内田英治監督     キノフィルムズ   Netflix


弟がススメてきたので観ました。見終わった後に、ススメたんじゃない、なんで、どうしてこうなったのかが知りたかったから、と言ってましたが・・・


今回は、あまりオススメ出来る人がいないような気がしますけれど、観てしまったので感想にまとめてみようかと思いますが、心無い言葉を使用する頻度は高くなりそうなので、他人の負の感情を読みたくない、という人はスルーして頂けると幸いです。


故郷の広島を出て新宿のショーで働くトランスジェンダーの男(草なぎ剛)は、親族でありネグレクトされているイチカ(服部樹咲)を預かる事になるのですが・・・というのが冒頭です。


まず、良かった部分をあげると、


アバンでタイトルが出るまでに空撮があるのですが、凄く綺麗でこの点は良かったです。


また、主演の服部樹咲さんのバレエの技術は悪くないと思います。


ええっと、良い部分と感じたところは、個人的にはこれで終わりです・・・


まず圧倒的に表現や演出が古い、と感じました。トランスジェンダーに悩む描写は最近の流行りと言って良いかと思いますし、アップデートされていると思いますが、昭和50年代の描写や演出に感じました、ので古いし、カッコ悪い、というかダサい。もし昭和が舞台設定なのであれば、良かったのではないか?と思います。


それと、セリフで説明しにように頑張っているんですけれど、それにしてはあまりに唐突に、急に良い子になってみたり、凄く振れ幅が大きいのも、違和感になると思います・・・


小道具に漫画が出てくるんですけれど、それが「らんま1/2」って・・・センスを感じられません、凄く安直。


あくまで、私の想像なんですけれど、これ、タイトルから映画を作ったんじゃないかな?というくらい描写も浅いし、掘り下げる感じが無い上に、あまりに急展開が続くので、とっても醒める感じがするんですけれど、wiki調べですけれど、第44回日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞しているそうで、びっくりしましたが、よく考えると日本アカデミー賞を受賞しているかどうかはあまり、というか個人的な映画の好みからは全然離れているので、当然なのかも知れません。


トランスジェンダーという言葉が無かった頃の映画ですけれど、中島丈博監督1992年の映画「おこげ」の方が心理描写も演出も上手いと感じますし、葛藤も描けていると思います。それと、この映画もこれくらいの年代だったらよかったのでは?と感じました・・・とにかく古い、手垢のついた、と表現したくなる描写が多く散見されました。


なので、あまり私からはオススメな作品ではないのですけれど、既に日本アカデミー賞を受賞されている作品ですし、1個人がオススメしなくても良い作品だと思います。


もう少し、細かな部分を書き留めておきたいので、ネタバレありの感想はコメント欄にいれます。既に鑑賞されて、居る方で、なおかつ他人の負の感覚がある文章を読みたい人だけ・・・

弟よ、次からは、もう少しオススメ出来る作品を教えてくれ・・・



























ココからネタバレありの感想です・・・




まず、主演の服部さんですけれど、確かにネグレクトには同情しますし、子供だから仕方ないと言えば、そうなんでしょうけれど、気に入らない事があると、急に切れて椅子を投げるのは、どうかと思いますし、その事で結果自分が困るのも想像はつく年齢だと思います。

正直、なんで広島からいきなりそんなに親しくもない、男性1人の親戚に預ける事になったのか?ももう少し細かな説明があってもいいのに、とは思います。こういう最初の導入は大切だと思うんですけれど・・・

さらに、個人撮影はやめた方が良い、と言っていた相手から、個人撮影はお金になるからやった方が良い、って急になんで?ってならないで言いなりなのも頷けません・・・どうして真逆の事なのに、それにのっかるのかな・・・それと、大きな声をだす際の演技というか演出も、なんだかなぁ、古いなぁ、と思わずにはいられません。もっと巧妙に何かしらの逆襲を喰らわせる方が現代的だと思いますね。しかも、バレエを始めると急に良い子になって後片付けてる・・・少し前のシーンで片づけてしてないと追い出す、まで言われてる直後に、わざわざゴミ箱のごみを床に散らかしていたような反抗的な子なんですよ・・・急変の意味というかきっかけが単純すぎて、醒めてしまいます・・・

バレエの世界も私だって詳しくは無いですけれど、超金持ちの子供が行くバレエ教室にはまるで見えなかったですし、それならば、何故この先生なのか、この場所なのか、という描写が必要だと思います。凄く雑。あとは忖度してね、という感じが凄くします、残念な気持ちになります・・・

それに、ショーの途中にトラブルがあって舞台が止まっていたとしても(ホント私がいう事じゃないと思いますけれど、舞台ってどんなに小規模であっても、おそらく始まったら絶対に最後まで通すモノだと認識しています、仮にどんな嫌な客だったとしても。野次があっても止めないのがプロなんじゃないかな・・・)、その中に出てって急に踊るのは、ちょっと、どういう神経なの?とは思いました、というかこんな感じでとにかくなんで?というくらいに意味が分からない急展開ばかり・・・

あと絶対いらなかったな、と思うのが、屋上の百合シーンです・・・なんでこんなの急にブッコん出来たんでしょう?流行りのシーンを入れておきたかった、という下衆の勘繰りをしてしまいます。そして急に何の靭帯だかわからないけれど、大けが・・・もうね・・・

その後、いいですか、バレエの教室に通う事に消極的というか反対だった保護者である草薙は、ショーの途中で踊ったイチカのバレエしか観てないのに、急に仕事を変えて、面接に行くんです・・・恐らくイチカのバレエのお金の工面の為に・・・

え、なんで???ってならない方が不思議だと思うんですけれど・・・

あの短い踊りだけで、生活の全てを変えてイチカのバレエに全部ベット出来るほど、草薙はバレエを見る目があった、という事なのでしょうか?

特に強調しておきたいのは、何故草薙とイチカに絆が、それもかなり強い信頼関係が生まれたのか?が全然描かれてないので、何で?という疑問が残り続けるんですよね・・・

屋上からの飛び降りも、ね・・・どういう心境になれと・・・なんで?そこまでバレエに執着があったようにはまるで見えなかったし、かといって両親へのあてつけとしても、どうなんでしょうかね。

コンクールでお母さんが舞台に上る、うん、もう少し考えようよ・・・エモーショナルにするのは理解出来るけれど、いくらなんでもやり過ぎだよね?娘のコンクールを邪魔してどういうつもりなのか・・・それと、この時の草薙氏はもちろんずらなんでしょうね。

その後、海外で手術を受ける、実母は病気と思ってる、なんか本当に古い・・・

草薙さんの、髪を触る演技、それとタバコの加え方、そういういちいち古臭い、手垢のついた、と表現したくなる動作が毎回行われるので、とにかくどんどん醒めていきますね・・・もちろん私の好みの問題なんですけれど、2020年代の映画として古い、と感じてしまう事が多すぎました。

ショーで4羽の白鳥を踊ってて、プリエを知らないのも、ありえないんじゃないでしょうか・・・

ネガティブな事ばかり並べたててしまいましたが、これが受ける、評価される国に住んでいるわけで、私がマイナーな作品の方が好みが多くなってしまうのは仕方ないかも。



すげぇ言いたかないけど、びっくりするほどの高評価な作品なんで、今、チラリと他人のレビュー観に行って、マジで驚いています・・・・・・

あ〜日本のバレエが好きな人は『バレエ』が好きなんじゃなくて、バレエを踊っている『自分』が好きなのと同じで、映画が好きなんじゃなくて、トランスジェンダーという人の立場に立てる『私(とか僕)』が好きなんじゃないかな・・・

もしくは、まさか、とは思うけれど、草薙氏が、スマップが、アイドルが出てればOKな人って事?

この映画が好きな人はきっと『響』も大好きなんだろうね。

そりゃ観客層が草薙という元ジャニーズに忖度しているんだろうと思うと、これはジャニーさんの報道なんてしないよな…

または足並み揃ってないとやらないよな、容疑者じゃなくてメンバーなんだもん。
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