『ピンク・クラウド』 ☆☆☆ 2023年17作目 チネ・ラヴィータ
https://senlisfilms.jp/pinkcloud/
(☆3.5にしたいけどSEXが過ぎるので削る)
触れると10秒で死に至る「ピンク色の雲」が発生した世界で、家に籠った人達を描いた作品。
こう書くとコロナ禍でのロックダウンで描いた作品なのかと思ってしまうのですが、脚本が書かれたのも、撮影されたのもコロナ禍の前だそうです。
なので、「コロナ禍を予知していた」「時代を先取りしていた」等と云われたりもするのですが、健太郎は全くそうは思いませんし、感じもしませんでした。
感じたのは只一つ。
「欧米人てSEX以外にやる事ないの?」
思えばこの作品はブラジル映画だった。
SEX以外にやる事無いわな。
「外に出られない家に閉じこもった人達」を描いた作品なのに、「食料はどうやって調達してるの?」「ライフラインはどうやって維持してるの?」が全く示されていない。
作中では食料はドローンで届けられるし、ネットで買い物が出来る。
水道、電気に不自由する描写も、トイレを気にする描写も無い。
「外に出たら死ぬ」「外に出れない」のに「どうやって生きていくか」が全く描かれていない。
「描かれていない」と云う事は「この作品では必要ない」と云う事で、「外に出れない状況で何をするのか」だけが描かれていて、やってるのはSEXだけな映画。
主人公の男女は「一夜限りのSEXの関係」がたまたま同じ部屋に閉じこもる事になり、SEXだけの生活で子供が生まれる。
ここでも「どうやって生んだのか」が全く描かれない。この作品では必要無いから。
子供が生まれたら女は母に、男は父になるはずが、どう云う訳か「一夜限りで誰でもいい関係」の筈の男の方は父になろうとする。
対して「母性」があるはずの女の方は、行きずりでしかない男に愛着が無いのは当然としても、子供、息子にも愛着が持てない。
インターネットSEXに嵌まっていた男がネット環境を断たれたこともあってか、外の世界を知らない息子と共に父に成ろうとするのに対し、女はインターネットSEXに嵌まり、息子にネットインターフェースを壊されて激怒する。
男も女もSEXしかないんかい。
男の父親が看護師と一緒に籠る事になったり、女の友人が一人きりで孤独に耐えていたりと、SEX以外の話もちゃんとあったんだからそっちを描くべきなのに、女の妹が友人宅に籠ったら、「友人が友人の父親の子を妊娠した。自分もそうなるかもしれない」ってどんだけSEXまみれな訳?
「ピンク色の雲」が何なのかもちょっとあるだけで、ラストは覚悟を決めたのか女が外に出るんだけど、生死ははっきりしない。
「観る人に委ねます」なんだとは思うんだけど、SEXまみれで呆れて果てて、考える気も起きない。
「どうやって生きているのか」を全く描かず、「何をして生きるか」に全力で集中して、やってる事はSEXだけ。
「欧米人てSEX以外にやる事ないの?」
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