笑顔で人当たりが良かったり、優しい物言いの出来る人というのは誰からも好かれますが、
逆にいつも不機嫌そうで言い方がキツかったり、言葉に棘のある人というのも、
職場などにはいますよね。
そういう人というのは、必ずといってもいいくらい周りからの評判は、
「・・・あれでもね、昔よりは丸くなったんだよ」
その【昔】というのがどのくらいとんがってたのか、
知りたいような知りたくないような微妙な感じですよね。
タレントさんでもそういうキャラの方がいらっしゃいますが、
歯に衣着せぬ物言いで有名な【デヴィ夫人】なんかがそうですよね。
デヴィ夫人といえば、インドネシアのスカルノ元大統領の第三夫人であり、セレブとして有名ですよね。
お金持ちのイメージがある彼女ですが、
元々の暮らしは、決して裕福ではなかったそうですね。
高校生の頃は、家族を食べさせるために働いていた事もあったと言いますから、
庶民レベルのお金の苦労もされているようですね。
十七歳の時に、海外セレブが集う高級クラブに就職し、
十九歳の頃、後に夫となるスカルノ元大統領との出会いを果たし見初められ、
そこからはセレブまっしぐらという感じになりましてね。
そんなデヴィ夫人が、ある番組で若い女性タレントから、
「お金と愛は、どちらが大事ですか?」
という質問をされたんですね。
するとデヴィ夫人は女性タレントに対して
「ではあなた、愛があって年収が二百万円の人と、
愛がなくて年収二百億円の人なら、どちらを選びますか?」
と逆に質問を返したんですね。
これは早い話が『お金を取るか、愛を取るか』という選択を迫ったようなもので、
結婚をする上でこの選択を迫られる人はいるんでしょうね。
女性タレントは
「たとえ収入が低くても、お互いに愛し合っているほうがいい」
と即答したんですが、それに対し
「あなたバカね。どんなに愛してても、お金が無ければ他の人の生活を見る、
他の人の住んでいるお家を見る、他の人が着ているお洋服を見る・・・すると段々愛は失われていきます。
でも、二百億の人と結婚すれば、愛がなくても尊敬と信頼はあるわよね。
そうすると、次第に愛は生まれます」
と独自の結婚観を披露されたんですね。
『愛がなくても、パートナーへの尊敬と信頼はおのずと湧く』という結婚観は、
貧しい生活と裕福な生活の両方を知り、
人生の酸いも甘いも嚙み分けてきたデヴィ夫人だからこそなんでしょうね。
だてに出川哲朗さんと組んで、バラエティの汚れ仕事してるわけじゃないですよね。
人生や仕事に対して、ちゃんとした信念や哲学を持っている人というのは魅力的ですよね。
「ウチの課に秋本さんって人がいるだろ?」
「あ〜あの、事務作業が丁寧で、素早い上に全くミスがないって仕事ぶりで有名な女性だろ?」
「そうそう。あまりにも完璧だから、
『秋本さんは、どうしていつもそんなに完璧なの?』って聞いてみたら、
ニッコリ笑って『私、死んでも他人に頭下げたくないからです』って」
こういう女性は、カッコいいですよね。
微笑亭さん太
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