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…「ANTHOLOGY」/CYMBALS
本年も、いよいよ、残すところわずかになりました。
今日は、本年を振り返りながら、珍しくお仕事の話でもしようかなと思います。
僕は理学療法士というリハビリを専門的に行う職種についているわけですが、医療職なので臨床での業務と並行して、教育、学術活動に携わっています。
といっても、病院勤務ですから臨床に携わることがほとんどで、教育は実習生や若手の指導、学術活動は学会への参加や研修会への参加といった感じでやっています。
さて、昨今のコロナ禍で医療の世界はご存じの通り、なかなかに厳しい状況に置かれています。
僕が務めているのは回復期が主のリハビリテーション病院名で、急性期の病院と違って直接、感染症の治療にあたることはないんだけど、不特定多数の人々が出入りする場所ではあるので、クラスターとは常に背中合わせ。
おかげさまで、持ち込みの感染者は何名かいましたが、職員発だったり入院患者発といった自前の感染者は今のところは出さずにやってこれています。
ただ、直接関係ないように思われがちなんだけど、リハビリの仕事の制約は結構あるんです。
まず、訓練可能箇所が限られました。
外来や通所は継続して行っていますから、完全にスペースを分け隔てるわけですが、そうなるとスペースや使用可能訓練危機が限定されてしまい、今までのリハビリサービス内容を見直さなければならなくなったわけです。
それと、退院調整が厄介。
面会制限のせいで、家族やケアマネをはじめとする外部の人たちとのコミュニケーションがとりづらくなりました。
さらには退院前に行っていた訪問指導や外出訓練も不可。
昨年は手探りでいろいろな方法を検討したけど、思うように結果が出ていないこともあり、果たしてこれが正解なのか、常に自問自答していたような気がします。
教育の面では臨床実習に影響が大きく出ました。
理学療法の学生は3年か4年、専門学校か大学で就学するんだけど、その間に臨床実習に3〜4回出るわけです。
これが制限され、現場での実習ではなく学内での模擬実習で終わってしまうことが多くなりました。
当院では可能な限り実習生を受け入れ、僕も昨年と今年、1名ずつ指導したんだけど、どちらも正直、出来は悪かったです。
現場での実習を積まずに過ごしていたことで、知識や技術はもちろん、現場でのモチベーションの持ち方も不十分なまま、単位だけ取得してきたことがよくわかるような学生たち。
今年の新人は、そんな学生生活を送ってきたという影響もあるのか、やっぱり今市場感じだったんですよね〜。
学術活動の面では学会や研修は昨年はほとんど、流れました。
この影響もあって若手の教育は外部の力を借りることが出来ず、制限されたリハビリスペースの中で現場に若手の教育を一任されたような格好になりました。
さて、そんな苦しい状況ではあったんですが、先述したように、とりあえずは当院は現在もどうにかやっていけています。
おかげさんで病院の経営も成り立っているようです。
僕自身、この2年で得たものは大きかったかもしれないと思っています。
まずは臨床では限られた設備と情報の中で、どうすればベターな結果が出るか、よく考えるようになったかなとは思います。
おかげさまで、満足のいく結果かどうかはさておき、退院調整で大きなトラブルは出ていません。
教育に関しては、先述の2名の学生は無事、実習を終えることが出来ています。
どうすれば現場でのモチベーションを感じてもらえるか、知識や技術を伝えるとともに、その点をテーマにしながら、あれやこれやと考えたかなと思います。
若手については、一緒に考え、時にはともに患者さんに接しながら学ぶことを意識したかもしれません。
若手とコミュニケーションをとることも増えたような気がします。
学術活動については、今年は3つの学会に参加、そのうち2つは発表者、1つはセクションの座長という形で参加しました。
これは例年よりも多いです。
学会はどれもwebで開催されたのですが、現場に行かなくても済む分、参加しやすかったのも要因かなと思います。
と、ここまで書いてきましたが、コロナ禍になり、悪い面ばかりが目につきましたが、そんな環境にいたからこそもがき、成長できた部分もあったかもしれないと、今になって思うことがあります。
来年は、どんな年になるでしょうか。
どのような状況においても、考え創意工夫ができるセラピストになり、少しでも患者様をはじめとする対象者の方のお力になれればと、思ったりします。
今日のBGMはなんとなく、CYMBALS。
僕の今の心境に、ピッタリな心地よい音を出す、素敵なバンドです。
それでは、本日の日記はこれにて終わり。
マイミクの皆様、本年は、ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
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