日本は法治国家ではありますが、
いつの時代にも【悪法】と呼ばれる物が存在したりします。
その代表的な物として、いつも槍玉にあげられるのが【生類憐みの令】という奴ですね。
言わずと知れた五代将軍・徳川綱吉が制定した法律でありますが、
この法律の存在があるがために、綱吉はダメ将軍的なレッテルを貼られていたりしますよね。
しかし、この【生類憐みの令】は悪法ではないという説もあったりします。
というのも、当時はまだ、戦国の気風が色濃く残っていた時代で、
加えて病人や牛馬などを山野に捨てたり、旅先の宿で旅人が病気になると病人を追い出したり、
見捨てたりするといった事が普通に行われていたんですね。
こういった当時の人々の悪習に対し綱吉は、
生類憐みの令によって人間を捨てる事を禁じ、
貧しさのために犬や牛を飼育できなくなった者達には、
役人に届け出るようにと通達したんだそうですね。
もしも綱吉によって生類憐みの令が出されなければ、
その後も姥捨て山や捨て子の悪習は改善される事はなかったであろうし、
命あるものを慈しむといった精神は生まれなかっただろうという説があるわけです。
【生類憐みの令】というと、やたら犬が大事にされたという印象がありますが、
実際その内容を見てみると『子犬が遊びに出るときには親犬をつけさせよ』とか
『町内には犬用の水と書いた桶、柄杓を置くべし』、
『犬の毛色をすべて帳簿に記して、その出入りを把握せよ』など、
犬の優遇され具合はハンパないですね。
ただ『犬や猫をつないでおく必要はない』と言いながら、
『犬が行方不明になったら徹底的に探せ』などと、若干矛盾してそうな事も言ってたりします。
そして『犬の喧嘩は引き分けよ。傍観してはならない』なんというのは、難しいですよね。
犬の喧嘩を止めるのは、なかなか大変ですからね。
ですから当時の人々は、犬の喧嘩を見つけると、そばで夫婦喧嘩を始めたそうですね。
すると、すぐに犬たちが、どこかへ逃げていくそうで・・・
やはり、夫婦喧嘩は犬も食わないんでしょうね。
他に『食料の為に魚介類を飼育・養殖して売ってはならない』とありますから、
メザシですら食べれば捕まっちゃうという事ですよね。
この時代、サザエさん一家はめちゃめちゃ大切にされそうな気がしますね。
『蛇・犬・猫・鼠などに芸を教えて見世物にしてはならない』なんというのもありますので、
【インドの蛇使い】や【ソフトバンクの社長】なんかはもちろんの事、
「お主ら、ネズミを見世物にしておるであろう!」
と、【ディズニーランドのスタッフ】なんかも、お上に捕まりそうですよね。
「いえ、この中には人が入ってるんです!」
思わずカミングアウトしてしまうかもしれませんね。
微笑亭さん太
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