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2021年03月04日11:10

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【格闘】堀口×朝倉海

堀口恭司(30)
身長165cm
体重60.8kg
31戦29勝3敗

朝倉海(27)
身長172cm
体重60.7kg
18戦16勝2敗



試合を決定付けたカーフキック
この試合は兎にも角にも堀口のカーフキックが決定打だった。カーフキックってのはふくらはぎを狙ったローキックで、最近の総合格闘技界での流行り。俺も2年くらい前に初めて知った。
蹴りの事は皆目判らないので勝手な想像だけど、ふくらはぎってのは太腿よりも前に位置するので、普通のローキックよりも当て易いとかあるのかな。それと太腿を狙ったローキックは膝を上げてカットされる場合が多いが、その際相手の膝を蹴ってしまうと蹴った方が足を傷める危険がある。カーフキックのカットの仕方は判らないけど、試合中に海が見せた様に足を上げてかわすのかな。これだと蹴る方はケガする心配が少ないから躊躇なく蹴れそうだ。
カーフは俗に『3発喰らったら終わり』と言われており、まともに入ると1発で脚がオシャカになるケースもある。実際2発目で海は膝からガクッと崩れ、ここで勝負は決まった様なもんだった。3発目で片手をマットに着いたので、ボクシングで言えばダウン。それでヤバイと警戒した海は続くカーフを幾つか空振りさせたものの、4発目がヒットすると立っていられなかった。
破れかぶれで飛び蹴りに行ったところに堀口の右がカウンターで決まり、そのままラッシュして試合は終了。僅か168秒での決着となった。



両者の戦術
堀口は少し離れた間合いから飛び込む高速のタックルが得意だが、海は堀口の飛び込み際に右のカウンターを狙っていた。堀口の蹴りはその逆を突いた作戦と言える。
普段からスタンスが広めの海は、堀口のタックルを警戒して素早くステップバックする為と、組まれた時に倒されない様いつも以上に大きく構えてた様に見えた。両足を前後に大きく開いて構えれば、前足はそれだけ相手に近くなる。堀口にとっては標的の方から近付いて来た格好だ。
海がスタンスを狭めればカーフキックには対応し易くなるが、前後左右への瞬発的な動きは制約され堀口のタックルへの対応が遅れる。スタンスが狭ければ組まれた時に踏ん張れずに倒され、パウンドで削られてしまう。
海がスタンスを広げれば堀口はカーフキック。狭めればタックルと、どちらのスタイルで来ようとも堀口は対応できる。堀口の対応力以上の戦法の持ち合わせが、海には無かった。引き出しの数と質の差が出た形だ。



目には見えない『対応力』なる要素
テレビで観ていた俺は1発目のカーフキックの時に
『え、なんでローじゃなくカーフ?』
『てか堀口もカーフキック使うのか』
と少し驚き、違和感を感じた。本当に強い格闘家ってのは本来この瞬間に気付かなきゃいけないんだろね。特に『対応力が高い』とか『格闘IQが高い』なんて選手は。
『前回と違うな』、『何か企んでるな?』と。
距離を変えるとか、ジャブやローで制空権を維持するとか、脚を使って動き回り様子を伺うとか…
相手の動きや狙いが普段と違う事に早く気付き早く対応できなければ、今回の様に相手の術中にはまり一方的に敗れるって事だ。
テレビでじっくり観てても気付かない様な事に、リングの上で戦いながら気付いて実行するのは並大抵の事では無いだろうけど、それをやった堀口は栄光を掴み、できなかった海は敗れ去った。
注目された割に呆気ない試合だったが、両者の思惑や様々な駆け引きが充満した、実に見応えある一戦だった。



セコンド達の戦い
朝倉兄弟と言えば優等生的キャラの弟、海に対し、愚連隊みたいな兄貴の未来と対照的な2人だが、未来は普段の態度が反感を招き易く、自身の敗戦後の負け犬の遠吠えで大顰蹙を買い、この試合でも何やら言い訳コメントが不評を買った様だ。
ほんの1〜2年前か?朝倉未来がカーフキックで矢地を崩し、勝利に繋げたのだから、彼等兄弟はカーフキックの有効性をよく知ってるはずだし、当然対策もしていたと思う。しかし開始と同時にバンバン被弾し、早々に決着したのは意外だった。
堀口がカーフキックを使わないとタカをくくっていたのか?或いは対策を立ててたつもりが、堀口の攻撃がそれ以上だったのか?って事だろうか。
『対応力』の所で書いたが、相手の出方を見てその作戦を見抜き、即座に対策を考え指示するのがセコンドの役目。ボクシングでは『6割』はセコンドの戦いとも言われる程に重要な存在だが、この点も堀口サイドの圧勝だ。いや、この点『こそが』と言った方が良いだろうか。



嘆き節
それにしても驚いたのは、煽りで朝倉兄弟が『ユーチューバー兄弟』と紹介された事だ。RIZINのタイトルマッチで、RIZINの世界チャンピオンを捕まえて『ユーチューバー』とは呆れ果ててモノも言えない。ユーチューバーの方が格が上と声高に叫んでる様なものだけど、番組スタッフの頭が心配になる。
と言いたいところだが、こういうのは我々視聴者の嗜好に合わせているのだから、結局は格闘技を観る我々の知識や興味が『所詮その程度』でしかないって事だろう。
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