台風10号は、大きな被害を出さずに、過ぎたようです。
現時点で、宮崎県椎葉村で土砂崩れが発生し、
4人が行方不明となっているとの事ですが、
他には、人命にかかわる被害は出ていないようです。
気象庁が、かなり早い段階から、猛烈な台風になるとの予報を出し、
厳重な注意を呼び掛けた結果なのでしょうか?
それとも、気象庁の予想ほどには強力な台風ではなかったという事なのでしょうか?
いずれにしても、大きな被害が起きなかった事は幸いな事だと思います。
しかし、気象庁の予報に基づき、
九州地方を中心社会生活に大きな影響が出た事も間違いありません。
気象庁の予想が大袈裟だったのではないかとの批判も出るような気がします。
その妥当性について、今後検証がなされると思いますが、
このような事が繰り返されると、狼少年になりかねません。
九州地方の各市町村の多くは、避難指示を出しました。
実際の数は分かりませんが、読売新聞の記事によると、
昨日午後8時の段階で、九州全7県で計約180万人に避難指示が発令され、
九州・山口の8県で計約16万人が避難所に身を寄せているとの事です。
ご承知の通り、災害発生の危険が高まった場合に、市町村が出す避難情報は、
「避難準備・高齢者等避難開始」、「避難勧告」、「避難指示(緊急)」の
3つの段階が設定されています。
現在政府部内では、「避難勧告」が分かりづらいとの指摘がある事から、
「避難勧告」を廃止し、「避難指示」に一本化する方針を固めていますが、
今回の台風では、従前の通りです。
この内避難指示(緊急)は、避難勧告よりも緊急性が高く、
避難が遅れれば命に関わる虞がある場合に発令されます。
昨日の例では、180万人の人に指示を出していながら、
避難所に行った人は16万人との事で、9割以上の人はどうしたのかが気になります。
各市町村が発令した対象人員を全部収容できるまでの避難所は
設置されていないような気がします。
しかも、新型コロナウイルスへの配慮から、
避難所の定員を定めている所が多く、あぶれた人はどうしたのかも気になります。
少なくても、避難指示は今そこにある危険なのに対して、
新型コロナウイルス感染症は、起こるかも知れない危険の訳です。
人命優先ならば、定員を設ける事がどうなのかな?とも思いますが。
避難所に行ったら、満員と言われ、
別の避難所にたらい回しになる人が出なかったでしょうか?
ニュースなどでは、事前に混み具合をスマホなどで確認するように言っていますが、
避難指示を出した人員分の避難所が設置されていなければ、
余計混乱するような気がします。
ニュースなどでは、ホテルなどへ避難した人も多く、
高台や親戚・知人宅への避難を勧めていました。
避難指示を出した場合に、どのように人が動くのかをシミュレーションして
予め避難所の数などを想定しておく必要があると思うのですが、
そこまでやっているのでしょうか?
避難指示は、そこにいたら危ないと言う知らせで、
全てを避難所で受け入れるものではないとの考えもあるでしょうが、
では、発令を受けた人はどうしたら良いのかと迷ってしまうでしょう。
仕方なく車中避難にならざるを得なかった人もいたのではないかと思います。
台風などの場合の車中避難は、かなり危険が伴うもののようです。
今回の台風10号のような大きくて強い台風、
これまでは何年かに1度だったかも知れませんが、
今の気候の様子を見ると、頻発しそうな気もします。
しかも新型コロナウイルスと言う新しい要素も加わっている訳です。
避難所の在り方について、抜本的に考えておくことが必要な気がします。
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