mixiユーザー(id:12500824)

2020年06月29日09:29

496 view

小説『幽遊白書2』書いてみた!第9話です(*´▽`*)

第9話 『決戦』


一方そのころー
雪菜救出の密命を受けていたぼたんがこの戦乱に乗じて洞窟奥深くの幽閉場所に鈴木から譲り受けたアイテム「お試し剣」で次元を切り裂き潜入しようとしていたー

鈴木いわく、このアイテムはもともと桑原が使っていた「試しの剣」の改良版で生前の桑原の霊気をインプットさせ他の物でも少しの霊気が使える霊能力者であればいつでも霊剣や次元刀が使えるというものだった。
加えて蔵馬からもらった「身隠し草」で姿と霊気を隠し万全の態勢で救出に臨んでいた。

飛影と激突する先発隊とバックアップ部隊のすさまじい妖気とそれに呼応して突入した精鋭部隊の気配。
それに意識が向いているまさにその瞬間にぼたんも突入し雪菜を無事救出し、入ってきた幽助たちの背後に出現したのだった。

「雪菜ちゃんはこの通り無事だからね!」
「ぼたん!でかしたぜ!」
救出を成功させたぼたんをねぎらう幽助。

「これで心置きなくやつらと戦えるな」
蔵馬も安堵の表情を浮かべる。

「雪菜ちゃん、安全な場所へ避難しよ」
そう言って雪菜と一緒に洞窟の外へと避難するぼたん。

「な!?いつの間に。。。」
悪鬼がその様子を見て驚く。
「気配もなかった、、、何か使ったね。くそっ!大事な僕たちの「鍵」が、、、!」
修羅も驚きを隠せずに悔しがる。

「飛影!戻っておいで!小娘を取り返すんだよ」
操り人形と化した飛影を呼び戻す羅刹。瞬時の判断で一番冷静だったのは彼女かもしれない。

その言葉を受け、飛影を食い止めて何とかして動きを封じておとなしくさせようと奮戦していた痩傑たちを妖気の爆風で吹き飛ばし、洞窟から出ようとするぼたんと雪菜のもとへとびかかる飛影。

「やべぇ、ぼたんのやつじゃどうにもできねぇ!」
幽助がそう叫んだのとほぼ同時にすさまじいスピードで動いた者が1人。

躯である。

そして雪菜を守るべく身を挺して前に立ったぼたんに襲い掛かろうとしたまさにその瞬間だった、、、。

ガンッ!
鈍い音とともに飛影の後頭部に手と手を合わせたこぶしで一撃を見舞う躯。
飛影はその一撃で失神した。

遅れてぼたんと雪奈の元についた幽助たちの前で優しく飛影を介抱する躯。

「おめーたちほんとラブラブだよな。うしししし」
「お前も黙らせるぞ・・・」

からかう幽助と照れ隠しする躯のやりとりにその場が少し和む。

だがすぐに躯がすさまじい怒りと殺気に満ちた妖気を羅刹にぶつける。

「女、、、この代償は高くつくぞ。」

ぞくっと背筋が反応するほどの恐ろしい妖気。
しかし羅刹も悪鬼と2人がかりとは言え黄泉を倒した強者。
たじろぐ様子もなく「ちっ」と舌打ちをする。

「僕たちの大事な「鍵」なんだ、その子は取り返させてもらうよ?
君たち全員あの世に送って、楽しい魔界にしなきゃね」

修羅が妖気を臨戦態勢へと移行させる。

羅刹には躯と蔵馬が、悪鬼には棗と酎が、そして修羅には幽助と煙鬼、その妻孤光がそれぞれ対峙することとなった。

最終決戦の火ぶたが今まさに切られたのだった。


第9話  ―-完―


6 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する