mixiユーザー(id:1417947)

2020年01月05日18:48

63 view

人質司法・・・

 昨年の話になってしまいますが、
 大晦日のニュースで、金融商品取引法違反などの容疑で起訴されていた、
 カルロス・ゴーン被告が日本を脱出し、レバノンに入国したと報じられ、
 大変驚きました。
 ゴーン被告は、声明を出していて、
 「もはや私は有罪が前提とされ、差別がまん延し、基本的な人権が無視されている
  不正な日本の司法制度の人質ではなくなります。
  日本の司法制度は、国際法や条約のもとで守らなくてはいけない法的な義務を
  目に余るほど無視しています。」と述べています。

 日本の司法制度は、かねてから人質司法と言われて来ました。
 法律上捜査機関は、逮捕状による72時間と
 その後の勾留状に基づく20日(計23日)間しか、
 同一容疑での取調べは許されていません。
 しかしながら、被疑者が被疑事実を自白する場合に比べ、
 否認する場合には勾留による身柄拘束が長期化し、
 釈放や保釈がされない傾向にあります。
 身柄の長期拘束によって、
 自白や警察や検察の意に沿った供述を得ようとしているものとして、
 自白の強要や冤罪を誘発させていると批判されています。
 この他、微罪逮捕、別件逮捕、代用刑事施設、接見交通権制限制度、起訴前保釈がない、
 取調べの可視化がない等の問題点も指摘されています。

 ゴーン被告は、2018年11月19日、
 自身の役員報酬額を実際の報酬額よりも少なく見せかけた額を
 有価証券報告書に記載していたとして、
 東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で逮捕されました。
 2018年12月、東京地検は金融商品取引法違反で起訴し、
 2019年1月には、東京地検はカルロス・ゴーンを特別背任罪で追起訴しています。
 3月5日、東京地方裁判所は保釈を許可する決定をし、翌日保釈されました。
 4月4日、中東オマーンの販売代理店側に支出された日産の資金の一部を
 不正に流用した疑いが強まったとして、
 東京地検特捜部は特別背任の容疑で4度目の逮捕をしました。
 4月25日、再度保釈されていました。
 なお、保釈は12月31日に取り消されています。

 金額はとてつもなく大きいですが、
 ある意味、自分の会社の金をくすねて、色々な報告を誤魔化した嫌疑だと思っています。
 そのような事件に関して、108日間もの長期間勾留した訳です。
 ゴーン被告が有罪なのか無罪なのかは、僕には分かりませんが、
 彼の主張のように、日本の司法制度が世界基準に合っているのかどうかの問題が
 明らかになったと思いました。
 今週には、記者会見を開くとの話もありますので、
 そこでどのような事を言うのか注目されます。
 多分、日本の司法制度に対する激しい批難になるとは思いますが、
 それを被疑者の発言だからと無視すると、
 益々日本が人権後進国である事が明らかになりそうな気がします。

 それにしても、今回の保釈の取り消しで保釈金15億円が没収になりました。
 年末ジャンボ宝くじが当たっても支払えないような金額ですね。
 しかも今回の脱出には、傭兵などの軍事関連会社が実行し、
 2,000万ドル(約22億円)以上の費用が掛かったのではないかとの話もあります。
 世の中ある所にはあるものだと思いました。
 ゴーン被告の資産総額が幾らになるのか知りませんが、
 もっと世のため人のための使い道があるのではないかとも思います。

 鮮やかな脱出劇は、まるで映画のような感じもしましたが、
 あるいはその内に映画化されるかも知れませんね。


2 14

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年01月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

最近の日記

もっと見る