第19回　ファミコン【山村美紗サスペンス　京都龍の寺殺人事件】プレイ日記

※ここから先はファミコン【山村美紗サスペンス　京都龍の寺殺人事件】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。また、作中の名前はフィーリングで漢字を当てはめているので、本来の設定の漢字とは異なるかもしれません。


私はゲームデザイナーぜろ。
殺人事件の容疑者になってしまい、疑いを晴らすため調査を進めるうちに、連続殺人事件に発展してしまいました。
三七男が全ての罪をかぶって自殺しましたが、それは自殺に見せかけて殺され、全ての幕引きを考えた犯人の陰謀でしょう。
真犯人、波子をどう追い詰めるのか。そんな第19回です。


●天龍寺

天龍寺に行ってみました。
ヴィラみやこのある岡崎からだと車で30分。バスだと1時間。
つまり、車であれば物理的に運搬は可能ということです。

●法雲寺

そういえば、移動できる先のリストに唐突に登場した法雲寺というお寺がありました。
この寺は何故唐突に登場したのでしょう。
昨日は、今日行っても意味はありませんとかメタなことを言われて行けませんでしたが、今日なら行けるでしょうか。

行ってみますと、そこは「縁切り寺」と言われるお寺でした。
縁切り寺で願をかけるということは、よっぽど相手を憎んでいる証拠なのだそうです。殺してやりたいほどに。
ここにはいろいろ写真が貼られていました。
その中に、小澤美奈子が、小澤百合子が、三澤直子が、それぞれ、事件のあったお寺で、サワオと一緒に写っている写真がありました。
それにハサミが入っています。

そういえば、天龍寺に行った時に住職が、美奈子に見覚えがあると言っていました。
それは、サワオのお寺巡りの趣味と繋がっていて、サワオと一緒に天龍寺に来たことがあった、ということなのですね。

三澤直子と小澤百合子だけでなく、小澤美奈子も、小波サワオとつきあっていた。
というよりも、小澤波子も加え、みんなサワオとつきあっていた、ということかも。

百合子と美奈子のアルバムから写真がなくなっていたのは、波子が抜き出してここに貼ったため。
これまで動機は遺産のためと思っていましたが、愛憎のもつれが原因ということでしょうか。
まあ、どちらだったとしても全員を殺すのに十分な動機と思いますけれど。

ところで、本当になぜ、この寺に来られるようになったのでしょう。


●自宅にて

自室に戻り、三七男の部屋から持ってきたカセットテープを聞いてみました。
ていうかこれ、何で置きっぱなしだったんだろう。こういうのって警察が証拠品として持ち帰らないの？
カセットテープの中に入っていた音声です。

「俺は知ってるんやで」
『何のこと？』
「あんたがやったんやろ。ちゃんと見てたんやで」
「黙ってるさかい、俺と結婚してくれ」
『わかったわ。ほとぼりが冷めたら婚約しましょう』
「裏切ったらわかってるやろな」

どこかの誰かが行ってましたよね。「三七男は殺人ができるような男やないで」とか。
この脅迫して結婚を迫るやりとりを聞いていると、とても「殺人ができるような男じゃない」に説得力はないですね。

それにしても、殺人者と承知のうえで、それをネタに結婚を迫るなんて。
私が、さすがにそれはないと排除した行動を平気でやってのけるとか。
邪魔になったら自分も殺されるって思わなかったのかな。


●カフェ・ドゥ・ミサ

キャサリンのところに行き、答え合わせです。いよいよ解決のときが近づいています。

キャサリン：なみこさんはゲームの内容を知っていたのかしら？

もちろん。

キャサリン：他に手がかりは？

ここに、三七男と波子のやりとりが入ったカセットテープがある。これ以上ないっていう証拠になるでしょう。
さらに、最後に百合子の部屋から持ち出した写真を見せます。
幼稚園の頃の、百合子と波子が並んでいる写真です。桜の花びらの名札に「おさわなみこ」と書いてあります。

キャサリン：この写真は、なるほどね。
　百合子は死ぬ直前にこの写真を思い出したんだわ
　それで桜の花びらに名前をかいたのね。

うん。まあ、今さらダイイングメッセージの意図を解明したところで、まったく意味はないんですけれどもね。

それじゃ、最後の密室殺人のトリックを考えましょう。古澤三七男が自殺に見せかけて殺されたやつです。

キャサリンが、三七男の部屋の見取り図を示します。

キャサリン：まず犯人はどこから入ったのかしら。

普通に部屋のドアから入った。でしょ？

キャサリン：もちろんドアからよね。
　問題は殺した後どこから出て行ったか。わかる？

窓の接着剤がポイントかな。
窓だ。

キャサリン：私もそう思うわ。
　あの窓の内鍵は、回すと鍵がかかるようになっているけど、古くて、外からだと空回りしていても、鍵がかかっているように思えるわ。
　それで、窓には何か細工がしてあったの？

もちろん。接着剤で止めてあった。

キャサリン：なるほど接着剤ねえ。
　じゃあなおさら外からだと鍵がかかっていると思うわね。
　それでガラスを割って取ってを回すと鍵が外れたと勘違いする。

密室のように見せかけて、全然密室じゃなかった。窓は鍵がかかっておらず、発見して開けた人が勘違いしただけ、ということですね。
勘違いして開けたのは誰だ。
そう、刈谷警部だ。
狩谷警部のへっぽこっぷりに拍車がかかっていく……。

キャサリン：でも、波子さんには動機がないわ。

先生、むしろ波子にしか動機がないと思うんですけど。遺産相続ひとりじめですよ。

キャサリン：財産の相続権はあったはずだし、それをひとりじめするために5人もの人を殺すとは思えないんだけど。

いやいや。小波サワオだって、財産をひとりじめするために、美奈子も波子も殺そうとしてたんですよ。
遺産相続が動機になりえないっていうのは、独りよがりの考えでしかないよね。

もちろん、本当の動機が別にあることは、これまでの調査で一応わかってはいますけど。
ここまで整理がついたところで「後は自分で考えて」と投げられてしまったので、この続きは自室で考えることにしました。


●自室にて

思考を巡らせます。
おそらく今回の事件の犯人は波子だろう。
しかしもう一度最初から彼女の行動を整理してみる必要がある。

4月15日の朝、波子はジョギングで龍安寺まで行ったのか？

いや違う。
では誰の車を使って？

三七男の車ですね。スペアキーあったもんね。
そうするとなんとか8時に家に帰ることも可能だ。

次に4月17日だが、彼女は夜19時頃、どこにいたのか？

サワオの部屋だろう。

そしてそこに何時頃までいたのか？

7時半頃だな。そんなに長時間いなかったはず。

何を飲ませた？

睡眠薬ですね。
一旦睡眠薬で眠らせておいて、波子はすぐに家に帰った。何で帰ったのか？
サワオの白のクラウンで。
白のクラウンが小澤家のガレージで目撃される可能性があったと思う。けっこう危険なタイミングだ。

そのあと波子は自室のステレオのタイマーをセットしてジャズを流し、再びサワオの部屋へ行った。

睡眠薬で眠らせた3人を殺して美奈子の死体を運んだが、その時、三七男に見られてしまった。
三七男は波子の犯行を知って、それをネタに波子に結婚を迫っている。それがこの証拠のテープだ。

4月18日は電話のトリックを使い、残りの死体を運んだ。
そして4月21日、波子は本当に襲われたのか？

いや、狂言だ。
あれは三七男の犯行に見せかけるための波子の狂言だった。
三七男を電話で呼び出したのは波子だろう。彼は悲鳴を聞いて怖くなり、その場から逃げだしたのだろう。
そしてその次の日の朝までに、三七男を自殺に見せかけて殺した。
流れはどうやら間違いなさそうだ。

こうして行動を整理すると、波子、かなり危険な綱渡りをしていますね。
たとえば相国寺の狂言など、三七男が逃げずに警察に捕まれば、全てを暴露された危険だってある。

さて、推理タイムは終わった。
あとは結末を見届けるだけだ。

次回、ついにこれまで使ったことのなかった「告発する」コマンドを使うときが。



■登場人物
【捜査関係者枠】
ぜろ　ゲームデザイナー。自分の作品どおりに殺人事件が起きて、しかも第一発見者。
キャサリン　アメリカ副大統領の娘。探偵役。
狩谷警部　京都府警の警部。キャサリンの知り合い。
【被害者枠】
小澤百合子　第一の被害者。龍安寺で毒殺。小澤家の3人の養女の1人。桜の花びらにダイイングメッセージを残す。
小澤美奈子　第二の被害者。小澤家の3人の養女の1人。23歳家事手伝い。
三澤直子　第三の被害者。百合子の恋人である小波サワオの婚約者。
小波サワオ　第四の被害者。百合子の恋人。でも別に婚約者がいる。
【関係者枠】
小澤波子　小澤家の3人の養女の1人。25歳無職。
古澤三七男　小澤家の居候。先代の遠縁。
小澤フジ　小澤家の当代当主。53歳。身体が弱く衰弱している。
およね　小澤家の女中。
源蔵　小澤家の使用人。
菊池明　私のゲームシナリオの内容を知っているルポライター。

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