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2019年01月19日02:30

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吹雪の見極めはどんなに経験しても至極難しい。

札幌市内は昨夜遅くから朝方にかけて尋常じゃないぐらいの猛吹雪で、
以後日中から二時間ほど前まで断続的に吹雪いていたけども・・

遮蔽物や灯りが多い札幌圏でも相当酷かったぐらいだから、
日本海に程近くて山岳がほぼなく、平地農村部が広がる当別近辺なら
こうなってしまうのは必然で。

ホワイトアウトは、何も今回のような爆弾型低気圧でなくても、
平野農村部では日常的に起こるし、交通量がそれなりにある郊外幹線道路辺りで
よく発生する。

前者はやはり遮蔽物の少なさにより、少々の風で真っ直ぐ降る軽い雪が縦横無尽に
舞いやすくなり、その中をある程度の速度で“突っ込み続ける”ので、
フロントガラス越しに見える無数の雪が上下左右からぶつかり続ける感覚が続き、
どうしても視野狭窄的になるのと、“白い世界”で覆われ続けることに拠り
平衡感覚が不安定になるのね。

後者の場合、前を走る車両や対向車が巻き上げる“雪煙り”により、
瞬間的〜一定の間「プチ吹雪」となる。とりわけ大型車両が前を走る、
またはすれ違う場合はその規模が格段に増す。

前者も後者も、ふと左右を観ると特段に降雪もなく、あるいは殆ど穏やかだったりする。
これがこの度のような低気圧型だった場合、殆ど為す術がないという・・

本州方面の人など、よく「想像つかない」というけども。
台風の風に、大量の小麦粉が散りばめられている・・と想像すればいいのです(笑)
台風の風こそ縦横無尽、左右から、上からも下からも斜めからも吹き乱れますが、
基本あれと同じ。あとは無色透明か真っ白かの違い。加えて寒さ。

んで車の場合デフでMAXにヒーターかけても、ワイパーの拭き取り面以外の左右の端、
特に運転席側端の縦ラインに、拭き取った雪がモールとの間へ徐々に固められ、
視界面が少しずつ狭くなってしまうのね。それもあって一層運転し難くなるという。

そこへ来て、当事故のような農村平野部は、左右に民家や建物等が連なっておらず、
何処を見回しても白い世界なので、降雪が激しくなると道路幅がどの程度なのかが
掴みづらくなる。そのため農村部郊外のような道路は、基本的に道路の境界を示す
矢印型標識が一定間隔で立っていて、日中の荒天時にもわかるように点滅型の
サイン灯になっている場合が多いものの、降雪が強まったり、猛吹雪状態になると
標識自体にがっちり雪が付着してしまうため、日中の場合は特に役に立たないのね。
そういう諸々が重なって、道路脇への転落や道路脇の雪壁に突っ込みやすくなる。

じゃあクルマを降りて歩けば楽になるかというと、決してそうじゃなく・・
速いか遅いかの違いだけで、視界も平衡感覚もあまり変わらず。
それどころか、歩くとなると猛烈な雪風が身体にまともに当たり、台風の場合と同じく
顔を上げてると“呼吸困難”になるので、どうしたって顔を下にせざるを得なくなるし、
または時として後ろ向きに歩かないと進めない。
だから尚更「道を踏み外しやすくなる」のです。

で、吹雪の事故になると決まって「こんな天気の時は外に出なければいい」という
安直な物言いが散見されるわけだけど。そんな理屈通りにゃいかんのです。

何故なら、第一に「冬型爆弾低気圧による吹雪」は、台風のように“いつ頃からいつまで”
が非常に読み難い、いや、天気予報の予測と実測・実態とは殆どに渡り乖離、
吹雪く場所がランダムに変わり、短時間のスパンであちこちに移動して歩く・・。

なので、風もなく雲間が広がり少し明るくなって収まったかと思いきや、
一瞬の内に地獄絵図となる。それが収まり終わったかとも思えばまた・・の繰り返し。
今や雪雲レーダーの詳細な把握が出来るけども、筋状または広範囲の雪雲にせよ、
雨と違って雪は軽いのでレーダー範囲から流された状態にて、範囲外でも容易に
吹き荒れるという。

更に、雪雲はなくても風が残っている場合、農村平野部なんかだと田畑や道路の雪が
舞い上がり、低い地上部では吹雪の状態を作り上げるんであり。
つまり、日中なら見上げると空は真っ青ピーカンなのに、夜だと星空が綺麗に
広がってるのに、目線と同じ程度の視界はホワイトアウト状態になるという。

こういう冬の世界とおよそ4ヶ月も5ヶ月も対峙する時、理屈通りちょっとの
危険性でも外出しない・・という生活を送るのは、とりわけ僻地では非現実的なので。
無論、今回のような警戒予報となってる場合、それ相応の構えは強いられるが、
皆均一に出来るか否かは、見境が非常に付き難いがゆえ結局は個々の、
ピンポイントでの場所要件毎で判断せざるを得ないわけで、微細な条件を柔軟に
組み合わせて判断しないといけない分、かなりハイレベルな判断を求められるもの・・
という前提で観なければならないわけで。

亡くなられた方が、どのような理由背景で外出されていたかは不明だけども、
当別界隈に長く住んでいる方だとするなら、台風の高波を興味本位で観に行く者と
同列に語れるものではないはずでね。

不運としか言葉がなく、冬の厳しさを十二分に知っていても尚・・という以外ない、
ただただ哀悼を捧げるのみですね・・・。

猛吹雪 自宅数十cm手前で凍死
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5462222
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