次の日、太郎は父親と神社に参り、太夫さんに話したら、すぐに拝んで
くれたと。
「太郎は、七月十五日までの命じゃ」
「どうぞ、この太郎を助けてください」必死でたのんだら、太夫さんが、
「死なんようにするためには、名前を変え、年を変えたらよい。そうしたら助かるはずじゃ。わしの名前、一之助の一字をやるから、一太郎としたらどうじゃ。年は、18から19歳にしたらよい」と言われた。
それから、一太郎に名前を変え、年を変えて、暮らしていた。今月は死ぬのでは、今月は大丈夫かと、生きた心地はしなかったそうな。
7月15日がやって来た。日がくれて、外に出ると、まん丸の月
が出ている。
おそるおそる自分の影を見ると、ちゃんと
首がついているではないか
太郎は喜んで、すぐに太夫さんに知らせると、
「首があったか?これで長生きできる」と言われた。
それから一太郎は、みんなよりずっと長生きしたそうな。
ちゃんちゃん
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