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2018年08月15日23:50

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考えるチカラ1

《サル………》

世代的に今の表現がどうかまでは判らないが、俺が学生時代には稀に『サル』と呼ばれる人物が居た。

こういった呼ばれ方をされる人物は大きく2種類に分類され、
『顔が猿に似ている・仕草が猿に似ている』
という人物と、
『サル並みの思考しか持ち合わせていない』
という人物だ。

もちろん、今回の話は後者。


例えば、今の会社に入社を希望した場合、最低限、以下の条件が必要とされる。

『人の言葉が理解できる事』

………………。

いや、もちろん、そんな事は謳っていない。

でも、実際にはそんな感じだ。
強いては正社員登録されるためには最低限『フォークリフト免許』が必要な事くらいか。

とにかく誰でも入れる。やる気があるとか無いとかじゃない。『人』であり、『言葉が理解』出来れば誰でも入社が可能だ。
男? 女? もちろん関係ない。
20歳? 90歳? 何を気にする必要がある?
喋れる? 喋れない? 言う事を理解できればそれでいい。

作業内容は恐ろしく単純でひたすら重労働だが、現実味のある重量で、当然、軽い物も少なくないのでガッツさえあれば誰でも長期間働く事は可能だ。

いや、ガッツと言うよりも、『作業出来れば』と表現した方がいいのかも知れない。

『作業出来れば』…。

…そう、それだけ。ノルマなんてものは無いに等しい。一方が1時間に100消化できたとしよう。
そしてもう一方が1時間に1消化できたとしよう。

…凄い戦力差…。

でも、作業は出来てる。めでたくミッションコンプリートだ。おめでとう、採用決定だ。
給料? そりゃ、同等でしょう。だって歩合制じゃないもん。

そんなんだから、出来る人はすぐに去る。そして残る人のほとんどは『学生で不透明ではあるが、いずれ去る人』か、『なんとなく居座ってみる人』か、『他じゃ絶対に就職できなさそうな、俗に言う、実際に動けない人』となる。

ちなみに比率は1:1:3と言ったところか。一言に酷い。

自らの立場を防衛する意味か、長期滞在者の新人に対する『上目線』『先輩面』は凄い。
とにかく早々にモメる。吹っ掛ける。そんで俺を含めた誰かが呼ばれる。制止する為に…。休み時間返せ。

…そんな感じ。
でも、こちらはアルバイト関連。社員が動けばある程度のケリは着くので易しいものだ。


…さて…、今回の本題。正社員…。

俺が滞在する現職場(土浦)には、『人の姿をしたサル』が、正社員として6人ほど存在する。構内に全15人存在する内の6名だ。これまた酷い比率だ。
細かく言えば、1人のボスザルと5人のサルと言えばいいのか?

ボスザルは今回どうでもいい。口ばっかで行動が追い付いておらず、人に言う割にはその文句内容を自分でも行っており、失敗時にはあーだこーだ言い訳ばかりして弱者にばかり妙に強気な態度に出ているのだが、そこら全てがサルであり、ボスザルなのだ。仕方がないだろう。そのうち俺が引導を渡す手筈だし、今は楽しい楽しい遊泳中なのだ。アクエリアスの海に沈んでいろ(前回の話の続きとして、8万弱を放出とか)。

問題は残る5人。
余談を含む詳細は以下の通り。

サルA:
一般社員で人目を気にし過ぎる行動派。でも、根本的にモノ覚えが悪く、理解力が無い。作業能力がとにかく低く、全業務全部門からめでたくサジを投げられ、たらい回しの果てに現業務に拾われる。…と言うか、戦力不足の穴埋めとして復帰とのお話。

周囲見ず。空気読めず。でも頑張る。それでもミスばかりで報われない。ミスと言うよりは未だ行動内容も方針も定められないご様子。
『どうして社員になれた?』
 …とは、これまで俺が周囲に尋ねた素朴な疑問。しかし、大先輩の類なので、今となれば真実を知る人物も限られているらしく、納得できる返答は耳にした事が無い。…あ、そうそう、凄い潔癖症でもある。あからさまな潔癖症なのだが、周囲の協力があるようで、実際には反潔癖症となりつつあったりするが、知らぬが仏か。…詳細は省く。

苦渋の人生になってしまったのか、表情がいつも険しく、同時に困っている。そんな顔。遠目に見ると泣いているようにも見える不思議。人生は顔に出るものと俺は思うが、この人の場合は悲運の人生か。何故に運命は彼をこう育てた?

言葉遣いは丁寧だが、何を伝えても理解し切れず聞き直されるため、一つの説明が毎回4〜5回、表現を変えての同じ説明が必要となる。
その中の一つ。彼が俺の扱う商材に破損を生み、その補てんを施した時のやりとりだ。

サルA『あ、あの、この前の弁償分、持ってきました』
てぃ『ああ、ご苦労様です』
サルA『あ、あの、中身は大丈夫なんですが、箱が破けて、ガムテープがベタベタで…』
てぃ『ああ、適当にやっておきますんで、気にしないで下さい』
サルA『あ、あの…『適当に』…って、どういう意味ですか?』
てぃ『え? ああ、『上手くやっておく』って事ですよ』
サルA『あ、あの…『上手くやる』って、どういう意味ですか?』
てぃ『…え? うーんと、問題が発生しないように出荷するって事ですよ』
サルA『『問題』って、どういうことですか? 何かあるんですか?』
てぃ『え…? いや…、一つしか発注が上がらない所にボロボロは避けるって意味ですよ』
サルA『一つしか発注が無いと、それは出せないんですか?』
てぃ『えーとね…(マイッタなこりゃ…)、一つ頼んだモノがボロボロだったら、誰もいい気持ちしないでしょ? でも、100個頼んだうちの一つがボロボロだったら、『仕方ないか』ってなり易いでしょ? そういった店に出すって言っているんですよ』
サルA『あ、あの…、100個も頼む店ってあるんですか?』
てぃ『例えばの話ですよ。俺は2個でも3個でも、複数の発注が上がれば、その店舗の癖を見て出しちゃうから、あとは安心して下さいよ』
サルA『…で、でも、2個とか3個じゃ目立つんじゃ…』
てぃ『(あ〜、もういい、助けて)…いやね、お店に行けば箱は潰されるんだから、中身が大丈夫だったら正直、それでいいんですよ。商品は箱じゃなくて、中身なんですよ』
サルA『で…でも…』
てぃ『ダイジョウブだって言ってるの! もういいから仕事戻って。クレーム来ちゃったら俺が頭下げるから!』
サルA『で…でもそれじゃ、てぃーのさんに迷惑が…』
てぃ『…………(無言。今現在が最大の迷惑だ)』
サルA『あ…あの、ここに置いておきますね。す、すいませんでした(ペコペコ)』

事があると、毎回こんなやりとり。そんな彼は勤続20年以上。…何してたの?

話変わって、彼は北海道が大好き。
期間までは分からないが、以前住んでいたとかで、未だにその頃を困った表情で楽しく思い出すようだ。…でも、個人的にそんな彼の話題がウケル。

巡り当番である昼礼後の『一言』には、彼の持ち前である『北海道に関しての話題』が8/13時点で8連続を記録し、なおも記録更新中だが、どれも地域密着型過ぎて内容が全く伝わってこない。

『○○市の○○交差点の東側信号機の角度が下向きになっている』

とか言われても、正直困る。おまけにいつの話か分からない。
でも、俺は個人的に好きな話題だ。全く意味不明であって、しかも何の為にもならず、ついでに知ったところで利用価値のない話なのだが、それを必死にしどろもどろに伝えようとする彼に姿に好感が持てる。全てがトリビアだ。

それにしても、とにかく説明が必死だ。会話一つに頑張りを見せるのが彼なのだ。昼礼後の一言も『特にありません』と言えば難を逃れるものの、何故か彼はそれをしない。そして何故か北海道に執着している。第4回北海道話題の時は、俺が指定休暇だったためリアルタイムで彼の言葉を聞く事が出来なかった訳だが、それを悔やむと知っていた同僚がメモを取っていたくらいだ。実際に指定休暇を悔やんだ。そしてメモを片手に内容を教えてくれた同僚には本当に感謝した。

第四回北海道話題内容は、簡潔ではあるが、次の様なものだった。
『北海道の夏は、東京都心に比べて過ごし易い』

………………不思議! 知ってた!
でも、そこがイイ! そういった内容を子供に説明するように、なるべく細かく説明する昨日の彼が思い浮かぶ。大好きだ! 少なくとも俺は! 超ファンだ!

でも、『仕事の視点』では? うん、大問題。
…そんなわけで隙あれば接近し、作業効率化のいろはを伝授すべく、彼の姿を確認する度に俺は構えるのだが、肝心の彼が俺を怖がっているようで逃げてしまう。
これまで180度ターンを何回決められた事か…。
そして目が合っただけで何回謝られた事か…。
悲しい…。
不本意だが、おサルさん決定だ。逃げるサルだ。


サルB:
現役主任。何もしない主任。
ブチキレ状態の俺にさんざん怒鳴られまくり、諭されまくり、説教されまくり、励まされまくり、『指揮者とは?』とかいうサシの説明をされたり、揚げ句には俺が立ち入った事も無い部門に対し指摘をさんざん受けるなど、どの辺に『主任』の要素が存在するのか不思議な人だ。

唯一の見どころは『はにかみ笑顔』。
しかし、穏やかな雰囲気の和みの場ならともかく、人が死んでもおかしくない事故発生時や、時間が迫ってみんが血相変えて作業している時でも『はにかみ笑顔』では、そりゃ誰だって怒るわな。

新卒からアルバイトを経て正社員登録。安心と信頼の30年オーバーな方だが、重要事は100%逃げる事で有名で、問題事も100%逃げるで有名。そして教育事は…100%逃げるで有名で、業務もアルバイトに混ざってアルバイトの仕事を行う事で有名。当然、こちらも100%だった。俺が壊してやったが。

彼にとっての災難は、作業現場が俺の現場のすぐ隣である事か。彼の行動性は以前から噂に聞いていたが、実際に目にするとそれ以上のものがある。当然、黙って見ていられなくなってズカズカとアルバイトの中に入り込んで、引っ張り出して、超☆説☆教☆!
その説教に入るまでに1年以上時間を要した訳だったが、待って損した。

ようやく進んでリフトに乗るようになった…。そして昼礼にも顔を出すようになった…。何よりも、恐る恐るではあるが、周囲に指示をするようになった。
主任として彼が身を置く現場に活気が出たかと言えば、それはそれはまだまだ遠い未来の空想物語に近いモノがあるが、それでも動き始めた。遅過ぎたが…。

普通に話せば穏やかな人で、プライベートでは言葉から感じ取れる良きお父さんだ。決して悪い人じゃないんだけどね…。でも、仕事だからね…。周囲の影響がある訳で、実際に影響だらけだからね。
悪いがあなたもおサルさんだ。お話が通じるおサルさんだ。


サルC:
もともとドライバー職だったが、あまりにも事故が多く、とにかくトラック・商品・店・看板を壊して止まず、いつか人身事故に繋がるのではないかという心配からトラックを降ろされた可哀想と言うか、守られているというか、そんなお方。もちろん、本人は気付いていない。

業務歴は30年オーバーだが、手取り総額よりも修繕費用の方が遥かに高い、ある種の億万プレイヤー。何故に会社はこのような人物の確保・維持に努めるのか…?

そんな彼の業務能力は、『もともとがドライバーだから』なんて言い訳は通用しないレベル。
構内業務に移って何年経つかなんて知る由も無い程に多方面の部門から有名な人だが、その能力は3日前に入社したアルバイトにもあっさり追い抜かれるレベルであり、大袈裟な比喩表現と思い込んだ俺が実際に目の当たりにして言葉を失った。どうして入社して数日の爺さんが300こなす間に、あんたは80しか手が届いてないんだよ??? 
そーゆーレベル。とにかく酷い。

でも、お金は欲しいらしく、残業時間は常にトップ。『トップクラス』ではなく『トップ』なのだ。3時間かけてカラの段ボール50箱を潰すとは、一体どんな能力の持ち主だ? 露骨すぎるカラ残業じゃないか。

つーか、よくもまぁ、そんな行為をこれまで会社は許したもんだと個人的にご立腹だ。
と言う事で、半年前、総責任に申し立て、実は相手の名前も知らない頃に自ら殴り込み説教を仕掛けたりした。

しかし、相手もこれまでに同じ状況を何度も見て来たのだろう。言葉を一つ出せば『すいません、申し訳ありません、ごめんなさい…』の3連謝罪。
下記はその日の流れのひと掴み。

てぃ:『あのね!』
サルC:『すいません、申し訳ありません、ごめんなさい…(以後、3連謝罪とする)』
てぃ:『いつも見させてもらってるけどね!』
サルC:『3連謝罪』
てぃ:『もう少しさぁ!』
サルC:『3連謝罪』
てぃ:『…てか、聞いてる!?』
サル:『3連謝罪』

ほんっと、話にならないってこの事を言う。しかもジリジリと距離を開き、明らかに逃げる素振りで、おまけに本当に申し訳なさそうに謝るものだから、なんか俺がイジメている気持ちになってしまうから困ったものだ。深入りなんて出来やしない。

…でも、俺も諦めが悪いので、その日は退いても後日に何度となく言葉を変えて挑戦する。
で、結果的に数週間前、主任(サルB)に怒涛の説教をかました時に偶然彼が通り掛かったため、俺の口からではなく主任に足止めをしてもらって2人もろともやっつける。

どうにかリフトに乗ってもらう事に成功したが、やっぱ逃げてばかりだったのでヘタクソだ。運転技術もへったくれも無いくらいに激烈な初心者だ。
取り敢えず進行方向ぐらい目視確認しなさい。それじゃ後方を覗く事が困難なトラックをボコスカぶつけるワケだ。

間違い無くおサルさんだろう。過剰に謝るおサルさんだ。


サルD:
俺の半月先輩という関係の間柄の人物で、スタートした現場も同じ倉庫。そして、ゾーン違いの同じ業務。入社して2日目で俺は一人立ちしてしまったが、彼は俺がその倉庫を離れる半月後も指導者と共に行動しており、結局一人立ちしたのは4カ月を過ぎた頃と噂で聞いた。

しかし、そこの倉庫で指導者にサジを投げられてしまい、俺の居る倉庫に逃げて来た…。
一応、会社に入って初めに仲良くなった相手でもあるので、俺と同じ現場へと推薦したのだが…、強引に加えてもらって失敗した。

入社半年…。全員が目標とする100%の業務内容が120%〜80%という結果の中、さすがに15%は…。俺、肩身狭い狭い。

そんな理由もあって、色々と効率的な動き方を教えたつもりなのだが、どうにも怒っているようにしか感じ取られなかった様で…。
故に、俺の性格をよく知っており、故に、いの一番に俺から遠ざかろうとする人物に成長…。ちなみに俺より年上だ。

今じゃさすがに無くなったが、一時は相当に俺の印象が強かったらしく、誰に何を言われても名前を呼ぶ時に俺の名前が間違えて出ていたようで、とにかく周囲から『何かしたの?』と尋ねられ続けた。マイッタ。

で、そんな彼だが、分かっていたが相当な天然素材。
注意すればその時は動く。…でも、黙って見ていると周囲の目を盗むようにして作業速度を遅め、一つ一つに時間を掛ける。
ある時、痺れを切らして俺が尋ねる。

てぃ:『どうして出来る事をやらないの?』
サルD:『失敗したくないからです』
てぃ:『どうして失敗したくないの?』
サルD:『迷惑掛けたくないからです』
てぃ:『それであなたは15%だけやって、他の85%を別に人に補助してもらっているの?』
サルD:『へへ、秘密ですよ…!』

……………凄い! 言い切った! 黙っていられる訳ないだろうが…! てか、よくもまあ、遠目に気付けば逃げる相手にそこまで言えたモノだ。
俺がいちいち口出しする理由が分かっていないんだな。『俺が面倒を見る』というカタチだから、周囲は我慢する一方で何も口出ししないだけの話なのに。俺が面倒を見るのを諦めたら、俺以外のみんなが敵になるんだよ? ていうか、もう遅い気もしていたが…。

そんなワケで、ちょびっと…彼にとっての恐怖と言うモノを味わってもらう。こんな性格じゃ、いつかまた逃げ出して首を吊る未来が見え見えだ。奥さんも娘さんも不憫でならないだろう。

取り敢えず、事あるごとに謝る癖をなくしなさい。という方向から始めた。そしたら『ごめんなさい』が『ありがとうございます』に変化した。…すき屋時代の『彼氏』を彷彿とさせる語調とタイミングだ。…つーか、そうじゃないんだって。

あれから2年…。彼は成長したものの、その成果は15%が22%に上昇したのみ…。俺は既にサジを投げ、同じ屋根の下でも別部門に配置転換。
商品を運べば壊し、リフトを操作すれば人を撥ね、物を頼めば笑顔で間違った物を運んでくるなど、いちいち構内を騒がせるヒーローに成長……。
今やアルバイトに指揮権限を委ね、その指示に従っている姿が何とも…。

『あんた社員だろう!? 俺らと給料が違うんだよ! もっとしっかりしろ!』

…とは、特定のアルバイトさんが出社する度に毎回耳にする毎度の叫び声だ。
とっても理解できる怒りの声に、彼は今日もにこりと笑う。数本のネジはとうの昔に失っているらしい。…でも、客観的に見ても殺意を覚える不思議…。

余談だが、俺の案が一部採用され、これまでの『勤続年数による昇給・賞与の判定』が、狭くない範囲で『自己申告制による上司との相互判断』になった。記念すべき第一回目は6月終盤の提出期限だった。
自己評価ランクは上から『S・A・B・C・D』の五段階だが、俺は基本的に『B』を狙う。項目が大きく5つなので、『A・B・B・B・C』を提出し、平均で『B査定』となるようにしている。あとは上司や本体の評価に委ねられるが、結果は『A査定』だったらしい。

そしてこのサルD、事もあろうに『S・S・S・S・A』という自己評価だったらしいから驚きだ。どの世界に自分に対し罵倒を浴びせる人物ばかりの存在する会社で『アイツはSだな』となる考えが浮かぶものか…。理解できない。
自己評価提出期限の翌日、仲の良い上司が教えてくれたので間違いないのだろう。

上司:『例えばですよ? 自己評価に『S』を付ける人ってどう思いますか? てぃーのさんの正直な意見で…』
てぃ:『会社の方針にもよるのでしょうが、個人的には自殺行為ですよね。まず自他共の『S』なら名声度が半端じゃないでしょうし、色んな意味で目立って仕方がないでしょう。…こういった言い方は失礼ですが、まずこの構内なんかで従事しないでしょうし、そもそも本社が黙っていないでしょう。『自分はバカなんだ』と言っているか、『どうしても譲れない自負』があるかのどちらかでは? 仮に俺が社内の全員に『Sを付けろ』と言われても、恥ずかしくて表記できませんね』
上司:『『S』を記入した人、5つある項目で、『S』が4つ、『A』が1つだったとすれば?』
てぃ:『………………。その人、サルDさんじゃないですか!?』

ビンゴ。答えは言わなかったものの、上司の目が明らかに驚いた。そして質問内容を変更した。

上司:『サルDさんってどんな人なんですか?』
てぃ:『悪気が無い天然ですよ。正直過ぎて、いつでかい事故を起こすかも分からない人物ですね。状況的に、周囲がとっくに限界を迎えていますよ。暴力事件なんかに発展しないようにちゃんと見張ってて下さいね♪ 俺一人じゃ止められないですから♪』
…肝心の助けたい相手が俺から逃げるしね…。
上司:『う〜〜〜ん…』
てぃ:『ところで、その高評価な人、総合ランクで『S』ですか?』
上司:『…年数が浅いですからね。…『D』じゃダメですかね?』
てぃ:『それじゃクビじゃないですか。首吊りますよ、その人…。それに、勤続年数が長いからとか、短いからとか、そんな理由で判断しちゃダメですよ。その人が『D』なら、他にもとっくの昔に『D』じゃなくてはいけない人物が他に5人も居るじゃないですか? その人を含め、6人もろとも『D査定』なら俺は文句言いませんがね。そうします?』
上司:『う〜〜〜〜〜〜ん……。『C』ですかねぇ?』
てぃ:『任せますよ。そもそも俺の立ち入る話でもないですし、やる気があって出来ない人物を俺は応援しますが、やる気が無くて出来ない人物に対しては知った事ではありません。路頭に迷おうが後悔しようが自由でしょう。…ただ、俺自身が知りたくないだけの話ですので、この話は聞かなかった事にしますね』
上司:『う〜〜〜〜〜〜ん…。迷うなぁ…』
てぃ:『…でも、期待できる新人探しには、空白を用意する必要もありますよね?』
上司:『てぃーのさん、僕を困らせて楽しんでませんか?』
てぃ:『残酷ですねぇ。『結果』には『犠牲』が付きものなんですからねぇ。…でも、現状の会社をはっきり言えば、『真面目に働くとバカを見る』という表現そのものですね』

サルDが記入した『S』が呼び寄せたとある休憩中の話だ。
ちなみに賞与が発生した後の今、6人とも滞在しているという事は、結局『C査定』で通過したと思われる。今の時代、解雇は企業にペナルティを科せられるからね。

ま…、あの上司は人を切る事は出来ないかな? とか思う相手なので、何でも遠慮なしに言えるワケで。でも、それは別の話。
と言う訳で、こちらもサル決定。天然素材のおサルさんだ。非常に厄介な存在だ。


…で、最後のサル。サルE…。
でも、文字数の関係でもう書き切れない。

と言う事で、また今度…。


《あとがき1》

軽く書くつもりで始めたら…、うーん………自分でストレスが溜まっていた事に気づかされる……………。
あんまり他人の文句を言うのは好きじゃないんだけど…、スラスラとここまで書いてしまった。
気付けば全員収まらない訳だし…。


《あとがき2》

人は眠っている時以外は何かしら考えて行動している訳だが、ここに登場したおサルさんたちとは、普段から何を考えて行動しているのかが分からない。
目で見える行動のほとんどは『逃げる・隠れる』であり、少なくとも仕事に関して正面から向き合う態度ではない。『作業しているふり』はするようだが…(空回り含む)。

たまに悪戯を仕掛けて様子を見てみる。俺が扱う商品を彼らの作業場に目立つように設置してみるのだが、目立つのでみんながどこかのタイミングで気付く。
気付くが、特に何をする素振りも見せず、放っておけばひたすらそのままに放置される。
根気比べではないが、8日間ほど放置してみたら、…結局状況は変わらず。仕方が無いので人知れず回収した…。

じゃあ、担当商材ならどうだ? と思い、彼らの商品の少しを俺が自分の作業場に持ち込む事で隠してみた。莫大に存在する在庫なのですぐに減った事には気付けないだろうが、集荷終了後の在庫合わせで否応無しに気付く筈だった。
…が、何事も無かったかのように在庫カウントも終了? あれ? と思って自分の隠した商材を見ると、ちゃんとある…。ゼッタイ向こう側では不足している筈なのだが…?

こっそりと確認に行ってビックリ。俺はその商材を3つ拝借していたが、カウントすると不足は3つではなく17個だった。つまり、もともと14個不足していたのだ。今さら3つ増えたところで気にしないといった所なのか?

詳しい理由は分からないが、ある『図太さ』を彼らは有しているらしい。だから周囲からさんざん怒鳴られていても、へっちゃらなんだな、とも納得するが…、せめて報告くらいしないとマズイんでないかい?

人の脳裏を分析し、結果が文字化して読める画期的な何かがあれば、俺はきっと、こんな人たちに向けて使用する機会が多いだろうと思われる。

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