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2018年08月07日05:10

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日本再生の夢2−4 病院日記

 エリーが逝ってからは、その至福の時間は消えた。せめてみゃー子一人でも散歩いや遊びに連れ出したいと思うが、雪も降り出したし、春を待つしかないなあ、みゃー子。

 そして10月に入り、「まこちゃん!まこちゃん」と猫!可愛がりしてくれたおばあちゃんが、○×大医学部病院での定期的な癌検診で、癌がひどく進行、転移したとして、そのまま入院になり、その後ホスピス(痛みの緩和ケア専門)の○△○病院に転院。さらにみゃー子の身辺は淋しくなってしまう。

 季節にもよるが、夕方の4時半から5時半の間の頃、家の片隅で寝ていたみゃー子は、むくりと起きだして、悠々と歩き出すと、居間の内扉の前に座り、我々をじろりと見つめるのが「おばあちゃんとこへ行くぜ!」というサイン。無視したり、気づかないと、「ミャー!」と大声で催促する。そんな強引なお人、いやお猫だ。玄関を開けてやり、一緒に外に出て、雨の時には抱きかかえ、隣のおばあちゃんの部屋の玄関を開け、「こんばんは、みゃ子ちゃんです」と言いながら居間のドアを開けると、中から「まこちゃんいらっしゃい」と優しいおばあちゃんの声が聞こえると、みゃー子は意味ありげに体をのびのびしたり、ひとしきり床に敷いた絨毯をばりばり引っかいて大物ぶりを発揮してから居間に消えるのだった。

 おばあちゃんの部屋では最上級の接待を受けて、至福の時間を小一時間ほど味わった後、家に戻ってくる。いつも「まこちゃんが気に入りそうなもの」を買ってくるおばあちゃん。だから美味しいものをたらふく食べてきた筈なのに、帰ってきた途端に「ミャー!ミャー!」と鳴き、「腹が減ったよー、なんかおくれ」と横柄に騒ぐみゃー子にはいつも呆れてしまうのだった。

 そして一番のみゃー子フアンのおばあちゃんが入院。僕も(2011年11月)11日夜に入院。家に残されたのは、忙しい仕事と家族二人の入院で疲労困憊の妻と、すっかり孤独になってしまった一匹の猫。特にみゃー子の心情を思うと切なくなる。少なくとも僕は、まだ死んだわけではないのだから、短気を起こさずに(猫だから自殺ということはないと思うけど)、僕が退院するまで、この苦境に耐えて欲しいと思うばかり。仕事に病院の見舞いに、よく家を空ける妻だから、彼女の話によると、身支度をしていると、すぐ(出かけるな)と察すると、さっさと彼女のベッドの隅の自分の寝床に行き、まるで怒ったように背中を向けて寝るという。その光景とみゃー子の寂しい気持ちが、僕の心に突き刺さる。

 僕には、心の中で、「がんばれ、みゃー子!孤独に負けるな!僕ももう少しで帰るから」とエールを送っている。大丈夫さ!楽しい再会がきっとあるから!

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