『Still a Punk: ジョン・ライドン自伝』
彼がジョニー・ロットンであった頃、つまりセックス・ピストルズまでの話で、彼と彼の周りの人がしゃべってます。あ、口語でね。
できれば、ほかの人は違う字体にしてほしかったな…。
7歳で髄膜炎をわずらった彼は、両親はもちろん、自分の名前さえ思い出せない状況になってしまいました。
彼は両親を愛していたし、両親も今のようにベッタリという感じではなく彼を愛してましたから、双方にツラかったと思います。
猫背と、にらむような目つきは、髄膜炎の後遺症なんですって。
私はシド・ビシャスの事が知りたかったんですが、ジョニーとは子供の頃からの仲よし。
一緒に仕事とか、悪いコトとかやってきた仲です。
で、ピストルズも最初の頃はよかったんです。そりゃーベースは弾けなかったけど、一生懸命練習し、ステージでもそこそこできている。
問題は、ナンシー・スパンゲン(と、ヘロイン)と出会ってしまったこと。
この本を読む前、ジョニーのナンシーに対する言葉はひどくて、しょーもない女でしかなく、ナンシーさえいなければシドもああはならなかったという。
この本もそうでした。まるで悪いトコばっかりの、アメリカ人のグルーピー。
シドもナンシーも死んでしまったんで、ジョニーの言葉を信じるしかありません。
でも、たしかにナンシーはシドの上って立場だったな。
詳しくは知らないけど、いろいろと精神的に問題のある人だったから、自分が上に立つっていうのが、彼女にはうれしかったんでしょうか?
それでも何でも、シドは愛してくれる人がほしかった…。
ジョニーから離れたシドは、もうジョニーがこうあってほしいと思っていたシドとは違う人間になってしまった。
ジョニーも自分のことで忙しく、助けてやれなかったジレンマ――。
テレビのインタビューで泣いたってことは、子供の頃からの大切なものを亡くしたってことですね。
人との関係とか、これを読んだだけではわからない所もあるけど、なかなか興味深かったです。
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