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2018年04月27日10:23

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中華!

レトロゲーをクリアしてみようのコーナー。

今回プレイしたのはファミコンソフト「神仙伝」です。
アイレムから発売されたRPGで、中華風ファンタジー。
アイレムといえばアールタイプを筆頭に、シューティングメーカーという印象です。

舞台は架空の世界で、主人公は仙術を学ぶ若き道士。
妹分である「らいち」と共に、魔王を倒すのが目的です。
この世界には宝剣と呼ばれる、四神の剣があり、それをそれぞれの名の王が持っています。
(朱雀の剣を朱雀王が持ち、白虎の剣を白虎王が・・・という具合に)
しかし、乱心したのか、玄武王がその宝剣を集め、よからぬことを企んでいるという。
その野望を阻止するために旅立つことに。

そんな感じで始まる本作なんですが、とにかく平仮名がつらい。
ゲーム中で漢字はほとんど使われず、人名や地名もすべて平仮名。
あげくには、術の名前まで平仮名なので、いろいろ覚えにくくてしょうがないです。
特に術は、平仮名で書かれても効果が想像しにくく、しかもレベルアップで術の名前が変化していくのでなお辛い。
「かりんのじゅつ」「らいかのじゅつ」
このあたりはまだ、火かな、稲妻かな、と想像できます。しかし、
「ばくれいしのじゅつ」「ばりはらのほう」「まはあらのじゅつ」
とかもう想像が厳しくないですか。
(ちなみに前から、全体攻撃、グループ攻撃、単体HP全快)

まあ、ファミコン時代ですから、漢字が使えないのは致し方ないところかもしれません。

・戦闘システムについて
このゲームの最大の特徴は、紅瓢箪による「召喚システム」です。
基本は「らいち」との二人旅で、途中で細かく変更はありますが、少人数。
そこに、紅瓢箪というアイテムで敵を吸い込み、呼び出して戦わせることで戦闘の頭数を増やすことができます。
特定の敵以外はだいたい吸い込めて、ストックは10体まで。
呼び出せるのは1回きりの使い捨て。
吸い込んだ敵は、ステータスや使える術もそのままこちらが使えるので、特技や術を使う敵などは重要度が増してきます。
1度の戦闘で呼び出せる最大数は3体まで。1体が死ねば、補充する形で次の1体を呼ぶことは可能です。

とまあ、少人数をフォローする形で戦っていく、ファミコン「悪魔くん」を思い出させる秀逸な戦闘システムのように思えます。
ただ問題なのは、1体を呼び出すごとに1ターンかかるんですよこれ。
わりと序盤で、主人公一人旅になるんですが、ちんたら呼び出しても敵からは殴られるし、召喚したやつとはそこでお別れとなるし、あんまり仲間のありがたみを感じないんですよね。
「主人公は弱めだけど、召喚を駆使して戦略や戦術でうまく戦う」
という戦法が、あんまり通用しないんですよ。

むしろそれよりは、敵を吸い込む条件がユルい(かなり成功率が高い)ので「敵を吸い込んで無駄な戦闘は避ける」みたいな使い方になってくるんですよ。
だから、満タンになった瓢箪から「いらないやつを放り出し、今戦っている敵をさっさと吸い込んで戦闘を終わらせる」みたいな。

ちなみに、吸い込んだ敵からはお金も経験値も貰えないので、レベル上げをするならきっちり敵を仕留めていかないといけません。
だから結果として「町の周辺でがっつりレベルを上げて、ダンジョン探索などには瓢箪を(即死効果的な扱いで)活用してさっくり戦闘を終わらせる」みたいなスタイルになってきます。

そうなる要因として、戦闘バランスの厳しさがあると思います。
敵から貰うダメージがかなり多めで、長期間歩くのが難しいんですよね。

本作独自の、かなり妙なシステムとして「ダメージを受けるほど、割合的に守備力が上昇していく」というものがあります。
瀕死になるほど硬くなるわけで、この補正がけっこう高め。同じ敵から、50ダメージとかで殴られていたのに、気づくと1ケタダメージしか食らわなくなってるとか普通にありますからね。
じゃあ、回復をギリギリまで遅らせればいいかというと、敵の術に対しては補正がないため、うっかり術を食らって死亡ということもあります。
この妙な防御力補正があるため、HPが高いうちは敵からけっこうな威力で殴られるようなバランスになっているのだと思いますが、このために、仲間を召喚する1ターンが貴重な1ターンになってしまい、敵を処分する目的で敵を吸い込む、という使い方になっている・・・と僕は考えるのですが、どうでしょうかね。

あとファミコンRPGのお約束として、エンカウント率の異常な高さ。
ダンジョンの謎解きとか、あっちこっち行かないといけないのに数歩ごとに敵が出てくるとか、けっこうストレス溜まります。

・シナリオ進行について
4つの宝剣を守りつつ(結局は集める形になるが)、最後には伝説の龍神刀が現れ、そして主人公の出自が明らかに・・・という王道ストーリー。
ただ、終盤に行けばいくほど、ぎゅうぎゅうに詰め込んだかのように展開が飛んでいく感じがします。
何だかダイジェストを見せられている感じというか、セリフや説明文でだいたい話して終わり、みたいな感じがして。

特にガッカリしたのが、4つの宝剣が集まり、真の姿が現れるはずの場面。
普通なら「4つの剣が光り輝き・・・」みたいな説明文があっていいのに、何もなく、道具欄を見ると、真の姿であるアイテムが唐突にそこにある。
そこ大事だろ!
と画面に向かって突っ込んでしまった僕は悪くない・・・はず。

シナリオが詰め込み気味なのに、そこに進んでいくまでのレベルあげにかなりの時間を取られるため、余計にバランス悪く感じてしまうのかもしれませんが。

・グラフィックについて
文句ばっかり書いてしまった気がしますが、味方キャラにそれぞれ顔グラフィックや年齢の設定があるのはいいと思いました。
しかもけっこう出来がよく、主人公はカッコいいし、ヒロインである「らいち」も可愛い。仲間になるオッサンたちも渋くてカッコいいので、テンション上がります。

あと余談ですが、町の移動でBダッシュができるのは救い。
ファミコンRPGでダッシュ機能って、なかなか見ないと思います。
ここだけは快適。

・総評
アイディアは良かったと思うんですが、バランスと、シナリオのボリュームの問題で、佳作に届かない残念な作品という感じです。
10点満点で言えば4点くらいかなぁ・・・
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