ゆっくりと木箱を開ける男。
マクターも後ろから離れて見守り、若干の構えで対した。
箱の中には黒いナイフのような物がしまわれている。
「これが報酬?」
「はい」
男の震えは未だに収まらず、手の方は僅かに震えていた。
「嫌な予感・・・・・・・・・「倍速」」
早々に術を行使する。
その瞬間、男はナイフを手に取った。
「流石はマクターだね。察しがついている」
話し方に大方に検討が付いた。
黒騎士の話し方だ。
ナイフを構えてこちらに振り向いた。
「「盾」」
マクターもナイフを構えた。
術を行使した故にナイフを弾き返す。
「「粉砕」!!「粉砕」!!」
倍速の異常なまでのスピードを利用しての術の連覇だった。
「さ す が に 無 理 」
男はそれに沿って倒れてしまう。
壊れたのは男でなくナイフの方が粉々になった。
「たぶん。「魅了」じゃないわ、「奴隷」の方ね。
どれだけ、術が使えるのよ・・・。
しかも、こちらの様子をナイフから確認しているって事なのかしら。
そこから、術を行使するの?
私もお勉強が必要みたいね・・・。
さすがに父に聞いてみたくなったわ」
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