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2018年02月07日18:14

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人生を変えてくれた ペンギン アルゼンチンでの経験

https://style.nikkei.com/article/DGXKZO13217910S7A220C1BE0P01?channel=DF130120166021

人生を変えてくれたペンギン という本を 昨日 図書館で読んだ。

ラグビーには興味が無かったので、ラグビーの何ページかを飛ばしてよんだせいか、
2時間ほどで読めた。

とても若々しいタッチの文章で、とても、孫のいる人が書いたとは思えない。
完全に 23歳の頃に戻って 詳しく書いている。
一番 冒険したかった頃の経験談だから、若々しいのか?

大英帝国の華やかさが残る時代、親族は 旧イギリス領の経験者ばかりで、
さんざん、世界の事を聞かされた著者は、誰も経験者のいない
アルゼンチンを選ぶ。

この本で貴重なのは、40年ほど前か?ペロン大統領の亡くなった後の
ハイパーインフレのアルゼンチンを描いてあること。

学校の給料は前払いで、すぐ、全額、使って来いと言われる。
なぜなら、明日は今日の何倍の物価になるか予想がつかないから。
要らない物まで、とにかく買って、学校に買い取ってもらうのだ。

唯一、プラスなのは、ローンで買った家のローンがどんどん下がる事。
で、結局、物持ちが得をすることになる。
(著者は買わないから関係ないけど)

アタカマ砂漠や、ペンギン群生地へのバイク旅、ガウチョとの生活も面白いし、
英語教師としての、学校の生徒の話も良い。
アタカマ砂漠では、星座が見分けられないほど、星だらけで、
星の後ろにも星があるという星明りの夜。

その代わり、夜の冷えも怖ろしく、野宿しようとした著者は
太陽が昇って暖まるまで、死の恐怖を味わう。

もちろん、メーンのペンギンの習性も詳しい。

なんせ、知人の別荘から明日帰るという日に、
タンカー事故でペンギンの死体の山が出来、その生き残りを拾ったのだ。

きれいな別荘の風呂場で、タールを洗剤で洗い、風呂場も洗い、
ラプラタ川の対岸だったので、アルゼンチンに戻るのに税関も突破しなくてはならない。
途中のバスでも、苦労する。
苦労して運んだのに、いきなり出血が止まらないほど咬みつかれたのだが、
ペンギンは、群居性ゆえか、著者になつく。

長くは居ない土地で、保護のために、動物園のペンギンコーナーを見学するが、
好奇心も 生き生きとした表情も失ったペンギン達を見て 止める。

生徒達は面倒を見てくれ、冒険に出かけたい著者のために、
夏休みなども、知人が預かってくれるのだが、
原因不明の食欲喪失の後、知人の家で死んでしまう。

ああ、23歳って良いなあと、つくづく思わされる。

冒頭近く、アイルランド出身の同僚教師が、フォークランドについて、
アルゼンチン人(スペイン系)と大喧嘩を始め、つまみ出される。

ものすごく頭のいい人なのだが、紛争地出身なので、
けんかが 沁みついていたらしい。

また、放置されていたフィルムを甦らせてくれたメカマニアも出てくる。
これをきっかけに、この本も書かれたらしい。

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