【いつどこシャッフル企画】(主催@pysk_mush様)
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�∪笋┨圓�街で
��純白の心を閉ざした魔術師の乙女と
�さ磴�顔の犬が
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夕暮れ時、仕事を終えて家路へ急ぐ人々の影も今はまばら。
盛り場の喧騒も通りを一つ挟めば聞こえない。
(ここなら誰もいない)
透き通るような肌に白い髪、つま先に至るまで白い衣装をまとった乙女。
『白の魔女』人々は彼女をこう呼んだ。その力を敬い、求め、そして恐れた。
(私を利用するだけして、追い出す)
ベンチの上の枯葉を払い除けて腰掛け、白く小さな手を息で温めては空を見上げる。
ふと、何かを引きずる物音がするので振り返ると小さな痩せ犬が大きな包みを咥えてこちらに向かってくる。
｢こんばんは、あのね｣額にシワを寄せた犬は喋りだした｢この包みの中身を、修理して欲しいんだ｣
いたいけな瞳に見つめられて乙女は頷き聞き返す、｢中身は何？｣
｢バグパイプ｣
｢ぼくを飼ってたおじいさんは、バグパイプ奏者だったんだ。
けど病気になって、吹けなくなって。そうこうしている内に、神様の元に。
おじいさんと住んでたアパートは、もうぼろぼろでね。取り壊されてしまった｣
｢街の人は親切だから、ぼくにもご飯を分けてくれる。
けど施しを受けてばかりじゃ、いられない。
思い出したのが、おじいさんの遺してくれたバグパイプ。
でもね…ずっと使ってなかったからかな？音が出ない｣
そして今にも泣きそうな顔に。
バグパイプを触るのは初めてだった、けど犬が語るおじいさんの思い出を
聞いているうちに…演奏場面も見えてきた。
｢いっぱい息を吹き込んで、それから音が出るみたいよ｣
ブォン！！
大きな音にびっくりして飛び上がり、後ろざまに倒れる一人と一匹。
互いの顔があまりにもおかしくて、笑って笑って、そして泣いた。
一人と一匹は、たくさんの事を話した。何をしてきたか、これからどうしたいか。
乙女は唱えた、この子がお腹いっぱい食べられますように
小さな犬は唱えた、お姉ちゃんが街の人達と仲良くなれますように
もう恐れない、もう泣かない。
木枯らし吹く街の広場。
バグパイプを吹く犬、宙に浮きながら手品をする乙女の小さなサーカスが
今日も皆を笑顔にする。
Twitterのフォロワーさんから教えて頂いて情景が浮かびました。感謝！
Hevia - Busindre Reel
https://www.youtube.com/watch?time_continue=7&v=Ye6caUf2vZM
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