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2017年09月14日17:26

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お薦めしておきたい映画たち。

日記はサボってますが映画は観ています。

夏休み仕様のプログラムがそろそろ終わって
ここ2週間くらいで感想を言っとかないといけない映画がぞろぞろ出て来ました。

ただ今週末からアジアフォーカス福岡国際映画祭に突入するので
いよいよ書く時間がなくなると思う…。

なので
よかったものだけちらっと感想書いておきますね。




「ELLE エル」、

ポール・ヴァーホーヴェンの新作。
ゲーム会社の50代の女社長が自宅でレイプされる。
彼女は警察に訴えず自ら犯人を捜し始めるが…というお話。
イザベル・ユペールが『ピアニスト』並みの変態女を演るんだけど、
実は彼女の周りの人間たちがどの一人も皆
少しづつ“ふつう”を逸脱していて
じわじわとそれが解かって来るところがヴァーホーヴェンらしくて
とっても気持ち悪い!





「新感染 ファイナル・エクスプレス」、

韓国製新感覚ゾンビ映画。
全国でゾンビウィルスの感染が爆発的に拡大する中
特急列車という動く密室で感染者が出るが…というお話。
文句なく面白いけど
襲われてから発症までが超早いので(噛まれたら即ゾンビ化する)
ちょっと馴染めない感あり(笑)。





「パターソン」、

ジム・ジャームッシュの新作。
ニュージャージー州パターソンに暮らすバス運転手パターソンの日常…のお話。
めっちゃよかった!
妻だけに見せる詩を書き綴るパターソンの平和な日常が
最高に気持ちよく画になっているのだけれど、
バスの運転席という“高さ”から眺めるパターソンの町と
愛犬マーヴィンと散歩する地平のロングと
妻と眠るベッドの俯瞰が繰り返すそれがある時綻び
そこに現れるのが
なんと永瀬正敏の“詩の神さま”なのだ!
あんまりステキなのでもう2回観たよ♪





「ローサは密告された」、

ブリランテ・メンドーサ監督作品。
マニラのスラムの一夜がドキュメンタリーのように語られるだけの映画なのだが、
ヒロイン ローサや彼女を検挙する警察を含め
麻薬に関わる人間たちの在りように
ただただ見入ってしまう。
そうしてラスト、
ローサの顔を捉えるカメラに震撼する。すごい。





「幼な子われらに生まれ」、

バツイチ同士の結婚で生まれた“家庭”を維持することに汲々とする
誠実なサラリーマン田中の物語。
経験ないくせに
上手くいかなさが妙にリアルで身に沁みるシチュエーション。
浅野忠信の一生懸命さに同調しながら
義娘のかたくなな反抗にも反応してしまう。
人間って、家族って、
厄介だなぁ…!





「三度目の殺人」、

是枝裕和の新作。
初の裁判劇は
加害者・被害者の事情を情味で語るのでも
法律のシステムを俯瞰するでも
弁護士の仕事を理性で摑まえるでもなく
渦中の人々の人間に迫りたい―そんな監督の意思でできていたように思う。
広瀬すずがヒロインということもあり
結果的に『怒り』と同じ構造のお話になっているが
少年の一途では終わらない人間の深部を役所広司が担うわけで
それを受ける福山雅治は大変だっただろうな。
もう一度観るぞ。





「散歩する侵略者」、

黒沢清の新作。
行方不明の夫が保護され妻 鳴海が迎えに行くと
夫はまるで別人のようになっていた。
やがて夫は自分が宇宙人だと言い出すが…というお話。
宇宙から侵略者がやって来てドカドカ攻撃されるシーンなんかあるくせに
うっかり涙をこぼしそうな感動がラストに待っていて
びっくりしたなぁ!!
“ここにいないもの”が物語に関わり
“不在”を画にし続ける黒沢清の映画らしいと言えばそうなのかも。
もやもやせずにすっきり面白い黒沢映画だった(笑)。





「ダンケルク」、

クリストファー・ノーランの新作。
史実だしなぁ…今戦争映画撮るのか…
と予告編を観ても期待薄だったのだけれど、
すごかった!!
無名であることを課せられた兵士の時間と
空軍パイロットの時間と
徴用されドーバーを渡る民間のプレジャーボートの時間―という
3つの時間が微妙な時間差で語られる構成がすばらしく
戦史や戦闘の詳細といった事情の説明を孕んだ大上段な戦争映画にしなかったのがナイス!
しかもとんでもなく感動的なラストに
堪らなく美しい飛行シーンが待っていて
スピットファイア好きには垂涎の飛行機映画にもなっているんじゃないか?
なんかね
「紫電改のタカ」の空中戦とか思い出しちゃったよ。ごめん古くて(笑)。
6 10

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