携帯を落とす

もう自転車は乗れないだろうと思い、菊水の保管場所まで置きに行く。
家に帰ってきて電話を使おうと思ったら電話が無い。
ウエストポーチに財布と一緒に入れた筈なのだ。

途中寄ったのはガソリンスタンドだけだ。
固定電話があれば鳴らして探すこともできるが、固定電話なんて仕事をやめて不要になってしまったから解約してしまっている。

純子が仕事から帰ってくれば良いのだが、まだまだ時間があるので考えられる家じゅうの箇所を探すが無い。

するとガソリンスタンドか？と行ってみるが

「今日はまだ携帯の落し物は届いていません。」

と言う。
あえて「今日はまだ」という事は、携帯を落としている人が結構居るのだろう。

すると菊水か、、とは思うが、往復するだけで純子の退社時間に間に合わないし、携帯を使って探すこともできないから、あきらめて待つことにする。

そもそも本当にポーチに携帯を入れて出かけたのかなあと思い起こすに、全然思い出せない。散々探したが家のどこかにあるんじゃないか？と思って今まで見て居なかった場所を調べるが無い。

退社時間の純子を迎えに行って事情を話し、その場で携帯を鳴らしてもらうが車の中には無い。
家に帰り俺は家の周辺や納屋を、純子は家の中で耳を澄ますが全く音がしない。

これは本格的に落としてしまったな、菊水で見つからなかったらａｕに行って止めてもらって、一週間ぐらいしても出て来なかったら買うしか無いなあ、またお金かかるなあ、と思いながら現場に後一、二分で着くという頃に純子の携帯がなる。

先ほどから何回か俺の携帯に電話をしていたのだが、音はしていたから正常に作動していて運が良ければ誰かが拾って出てくれるかもとかけていたのだ。

出てみるとやはり拾ってくれたとの事で、場所を聞いてナビに住所を打ち込むとやはり自転車の保管場所のすぐ傍だった。

行ってみたら斜め向かいのアパートの住人が拾ってくれていた。
やはり車の乗り降りの際に落としたらしい。
路上に落ちていたので拾って、かかっていた番号に電話してくれたらしい。
一、二分到着が早かったら、我々の方が先に到着して見つけていたかも知れない。

うんとお礼を言って電話を受け取ったが、二度と落とすことが無いような対策をする必要がある。
俺は財布も良く落とすから財布にもハト目を打って携帯ともつないで、ベルトやウエストポーチとかに固定しておくべきかも知れない。

さて今日は純子の休日なのだが、「シン　ゴジラ」を小樽に見に行こうと計画している。
仕事の都合上映画を二人で観ることは無かった。
料金も高いだろうし、そのうちテレビでやるだろうしと思っていたのだが、純子の仕事仲間の話によれば55歳以上だとガッツリ割引があるらしいとの事。

調べてみたら我々夫婦は二人で２２００円で観られるらしい。
小樽の劇場だと駐車場が5時間まで無料らしく、電車に乗って札幌の映画館に行くより安上がりだ。

ただ時間が１９時頃から開始らしいんだよね。
平日だけかと思ったら土日も似たようなもんで、最近の映画館てこれが普通なんかね。

しかしこんだけ安く観られるとなると、今話題の「君の名は」なんかも観たくなっちまうなあ。