mixiユーザー(id:1417947)

2016年07月04日20:09

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5兆円・・・

 7月1日付の朝日新聞は1面トップで「年金 運用損5兆円超」と報じました。
 2015年度の公的年金積立金の運用成績が5兆円を超える損失だったというものです。
 年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が
 6月30日に行われた非公開の運用委員会で損失の事実を認め、
 厚労省に報告したという特ダネでした。

 安倍政権は、例年7月上旬に発表されていた前年度の運用成績の公表を、
 今年は参院選後の7月29日まで遅らせるという
 余りにも姑息な手段を講じたのですが、これを朝日新聞が抜いた訳です。

 元々、年金の運用は国債など安全な国内債券が約6割と中心でしたが、
 2014年12月以降はアベノミクスで、リスクのある国内株や外国株への投資比率を
 24%から50%に引き上げてしまいました。
 アベノミクスは、株価を高く維持することで
 景気が良くなったと国民を錯覚させようとし、
 一時は株価も一気に上がりましたが、
 2014年に入ると株価が落ち着き、値下がり傾向さえ見せ始めました。
 そこで安倍政権が目を付けたのが、GPIFが保有する約135兆円もの年金資産でした。
 GPIFが国内株式の投資比率を1%上げるだけで
 1兆3500億円ものマネーが株式市場に流れ込む計算になります。
 単純に言えば、安倍総理は自らのアベノミクスのために、
 国民の大切な年金資金を博打場のような株式市場に投入した事になります。

 日経平均の株価は、2015年6月に2万1000円近くまで行ったところで値下がりに転じ、
 現在は1万5000円台で低迷しています。
 このままいくと2016年度の年金運用成績は
 さらに大きな損失を出す可能性が高いように思われます。

 アベノミクスで年金資産が危険に晒されていることは、
 これまで何度か指摘されていました。
 安倍総理のFacebook(6月27日)には、下記のような記述があるとの事です。
 「『株価下落により、年金積立金に5兆円の損失が発生しており、年金額が減る』との
  選挙目当てのデマが流されています。
  しかし、年金額が減るなどということは、ありえません。
  このことを明確に申し上げたいと思います。」
 これはどう言う事なのでしょうか?
 お金がないのに、予定通り年金を支給出来る訳はないですから、
 5兆円分を消費税のさらなる引き上げで補填しようとするのでしょうか?
 年金の保険料を上げようと考えているのでしょうか?

 安倍総理サイドからは、安倍政権の3年間で37.8兆円の運用収益が生まれたから
 大丈夫だとの反論が出ています。
 しかし、この収益は2013年と2014年の事で、
 株式への投資割合が低かった時代の事です。
 ところが、運用方針を変えた途端にこの5兆円の損失が出ました。
 現在、半分が株式に投資されていると思いますが、
 最近のイギリスのEUからの離脱問題などもあり、
 株式市場が低迷する事は可能性が高くなっています。
 泥沼化しそうな気がしてなりません。

 僕は、国民の虎の子の年金資産を、
 アベノミクスのためにハイリスクハイリターンの株式市場に投入する事自体が、
 大問題だと思っています。
 この問題、朝日の特ダネだったからかも知れませんが、
 他の新聞社などでは、取り上げていないような印象があります。
 7月29日の公式発表までは書かないのでしょうか?
 選挙が終わってからでは、遅いような気がしますが。


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