日記としてはあざといんだけど

　たぶん多くのサッカーファンがこないだひっそり戻ってきた「隣の大阪のあの人」こと山口（以降、蛍と表記）と比べてると思うのでこのニュースにリンクしても構うまい的なアレやソレ。

宇佐美、本田助言で完全移籍「人生懸けた再挑戦」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=4055811

　こないだつぶやきでも書いたけど、蛍の帰還に関してはセレサポでもあんまり肯定的に捉えてる人はそんな多くないと思うんですよね。そもそもいまのセレッソはＪ２を戦うには十分以上の戦力を有しているし、ボランチは特に補強の必要のないポジションで、たぶん蛍も２列目での起用が増えるでしょう。

　蛍自身もコメントでセレッソへの思いとか語ってましたけど、セレサポ的には「危なっかしいけどやればできる系」の柿谷（※１）と違って蛍には「代表にぶら下がっていられる間は頑張ったほうがいい」ってのが本音だったんでこの選択にはさらに疑問符がつく（※２）んですよな。

※１　柿谷のサッカー選手としてのよさは万能性にあるんで、代表が便利屋的なアタッカーを欲しない限りは居場所がないんですよね。もっというと、お山の大将に据えて自由を与えて初めて輝く選手なんで（特にいまの）代表にはいらないだろうと。
※２　ハリルホジッチの方針に一番逆行した選手なのは間違いないｗ

　少し細かいところをいうと、蛍は柿谷とは違う意味でセレッソにとっては大事な選手で、彼はハナサカクラブの一期生、つまりセレッソの育成プロジェクト（※３）の最初の成功例でもあるわけです。だからこそセレッソとしては彼を潰すわけにはいかない事情があるんですな。だからまぁ、たぶんセレッソは蛍を今後も相当大事にする（※４）と思いますよ。

※３　柿谷もセレッソユースの出身なんだけど、まだ彼の頃はプロジェクトってほど明確な方針がなかった。このへん語ると話がどんどん延びていくんだけども、ともあれ一期生から代表級を輩出したという実績がハナサカの拡大、南野や丸岡あたりにつながるわけ。
※４　実際、蛍の獲得や育成にもかなり苦労したみたい。そう簡単に放り出せないと思う。
　
　最初に戻ってこのニュースでちょっと気になるのが「本田の後押しで」って部分。代表のエース様がつねづね「さっさとＪなんか捨てて海外いけ」みたいな発言されててそれに多くの代表選手が影響されてるのはちょっと心配。というか、ホントに本人の覚悟が決まってる選手だけが海外行ってるのかどうか、みたいな話ですね。もちろん宇佐美はそうなんだろうと思うけど、なんか雰囲気だけで流されて海外行く選手とかいるんならあんまり手放しで喜べるようなもんでもないんじゃないのかなと思うわけです。

　今回の件で蛍のメンタルを批判する人が多いのもわかるし、わたしもそこ否定する気はないんだけど、そもそもそういう流されるタイプのメンタルだからこそ９０分ピッチの全面で文句一つ言わずにボール拾ってられるってのが蛍の特性でもあるわけですよ。代表がみんな本田さんみたいなのになって大丈夫なのか、っつーのはブラジルＷ杯とか見てると懐疑的にならざるを得ない。つうか、最近は日本人でこういうタイプの選手減ってきたという実感ありますね。

　上でも言ったように、セレッソでの蛍についてはほとんど心配してなくて、おそらく柿谷とのコンビネーション（※５）もすぐ復活すると思うし、それでポジション争いからはじかれるであろう扇原や丸岡のほうがむしろ心配になるぐらいです。丸岡なんかわざわざドルトムントから無理言って取り返してきたのにどうすんだろ･･･
　
※５　柿谷のセンスにきっちり合わせられる選手ってぶっちゃけ代表でもセレッソでもあんまりいないんですよね。その部分ではやっぱ期待してしまう。